アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
巡るススキの色模様
2015年05月28日
富士箱根伊豆国立公園
江戸~昭和初期まで仙石原のススキは屋根材や堆肥、牛馬の飼料などとして利用され、その結果、ススキ草原としての美しい光景も維持されていました。しかし、人々がススキを利用しなくなり火入れや刈り取りが行われなくなると、そこに灌木が生い茂るようになりました。
森林化を防ぎ、美しい景観や陽が必要な植物を守るため、現在再び火入れが行われるようになりました。
3月に行われた火入れによって1度全てが焼け野原の様になってしまったススキ草原。
(火入れの様子は2015年3月31日『仙石原湿原・ススキ草原の山焼き』をご覧ください)
それから2ヶ月、現在はすっかり緑の草原に変わっています。
穏やかな日差しを浴びて成長を続けるススキ。
秋以外の季節にススキ草原を訪れる人はあまり多くはありませんが、一面緑の景色も良いものです。
これからも季節の移り変わりと伴に徐々に色を変え、秋には黄金色の絨毯になってまた私たちの目を楽しませてくれることでしょう。