アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
乗り入れ防止合同パトロールを実施しました!
2015年10月29日富士五湖自然保護官事務所は富士山の山梨県側の五合目に向かう
道路沿いにあります。標高は1000m程ですが、麓から出勤する際に
日に日に紅葉が下ってくるのが手に取るように分かり、
毎日の通勤を楽しんでいます。
そんな紅葉シーズンの富士山周辺ですが、先日オフロード車両の
乗り入れ防止合同パトロールを実施しました。
以前は富士山中腹部へのオフロード車両の乗り入れが非常に多く、
コメツガ・シラビソ等の樹木の損傷やフジアザミ等の植生の踏み荒しが
問題となっていました。そこで大切な自然を守るために平成3年に乗り入れ規制区域が
設定され、同時に山梨県側では環境省・県・市町村14団体で
「山梨県車両等乗り入れ防止対策連絡会議」を設置し、毎年年5回の合同パトロールを
実施しています。また、静岡県側も同様の活動を行っています。
主な乗り入れ規制区域
●富士山の標高約1600m以上
●青木ヶ原樹海の大半
●吉田口登山道沿い(中の茶屋より上)
●須走口登山道沿い(旧馬返より上)
※規制区域外でも土地所有者や道路管理者が車両の通行を制限している箇所も多くあります。
〔富士山に乗り入れるオフロードバイクの様子(昭和63年10月13日)〕
〔山梨県側の乗り入れ規制区域マップ〕.pdf
〔パトロールの際に配布しているチラシ〕
その効果もあり、今では乗り入れはかなり減りパトロールをしていて
見かけることもほとんどなくなりました。
それでも残念ながらゼロには至っていない事から、今回乗り入れが多いと
考えられる週末に集中パトロールを実施しました。幸いオフロード車両の
乗り入れは発見されませんでした。侵入経路と思われる道路脇の森林に
ロープを張るといった対策が効果をあげていると思われます。
〔合同パトロールの様子(平成27年10月18日)〕
〔環境省が設置している、乗り入れ禁止標識〕
このように地元が協力をし、長い間地道に活動していることが
効果をあげているのを見るのはとても嬉しいことです。
今後とも乗り入れゼロを目指して活動を続けていきます。
もし、オフロード車の森林内への乗り入れを見かけましたら
自然保護官事務所までご一報をお願いいたします。(規制区域外の
場合もありますので、おおよその場所も教えていただけると大変助かります)
乗り入れが多い箇所・時期をより把握し、そういった箇所へのパトロールを
強化していきたいと思います。
活動がより効果的・効率的に行えるようご協力よろしくお願いいたします!
富士五湖自然保護官事務所(山梨県側) :0555-72-0353
沼津自然保護官事務所(静岡県側) :055-931-3261