アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
春の便り【大島】
2016年04月13日初めまして。
この4月から伊豆諸島自然保護官事務所に着任しました森山です。
今回は伊豆諸島自然保護官事務所の所在地である大島についてご紹介します。
こちらの写真は大島の中央にある三原山です。
1986年の噴火の際の溶岩流の跡がくっきりと見えます。
(三原山 2016/4/6撮影)
春、ということで花々や新緑が美しい季節ですね。
大島でも桜が3月下旬に咲き始め、島の標高の低い場所から
三原山の山頂に向かって徐々に咲いていきます。
大島に自生している桜はオオシマザクラという桜です。
花は白く、花と同時に葉も芽吹くので、咲き始めから葉桜のような状態です。
溶岩の隙間から力強く生えている姿はとてもたくましいです。
(オオシマザクラ 2016/4/6撮影)
こちらの葉、皆様一度は目にしているはず・・・そう、実は桜餅に使われる葉なのです。
次に食べる機会があったら少しだけ注目してみてください。
葉の裏に毛がなく、食用に適しているのだそうです。
桜餅を見つめている姿を誰かに見とがめられ「花より団子」と言われても、
伊豆諸島の桜に思いを寄せているのだと堂々と主張してください。
4月の初旬に訪れた愛宕山(あたごやま)では、タンポポやシチトウスミレなど、
「春」の代名詞のような花がたくさん咲いていました。
次の写真はウラシマソウ。こちらも春に花をつける植物です。
(ウラシマソウ 2016/4/10撮影)
花の一部(「花序の付属体」という部分らしいです)が長く伸びているのがわかるでしょうか。
浦島太郎が釣り糸を垂らしている姿になぞらえてウラシマソウという名前がついています。
とても面白い形・名前ですね。
今回ご紹介した植物たちは森の奥に分け入らなくてもすぐにみられる植物たちです。
皆様も小さな春を探しに行ってみてはいかがでしょうか。