アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
鳥獣保護区【三宅島・神津島】
2016年04月26日こんにちは。
今日は伊豆諸島に二か所ある国指定の鳥獣保護区をご紹介します。
富士箱根伊豆国立公園伊豆諸島地域の現地管理とともに、国指定鳥獣保護区の
現地管理も伊豆諸島自然保護官事務所の重要な業務の一つです。
一か所は三宅島の南西約10kmの大野原島鳥獣保護区。
(地元の方々からは「三本嶽」の愛称で親しまれています)
もう一か所は神津島の南東約1.2kmの祇苗島鳥獣保護区です。
(神津島と比較してとても大きな蛇がいることから、「ヘビ島」と呼ぶ方もいらっしゃいます)
どちらも磯釣りが盛んな岩肌の無人島ですが、多くの鳥が生息していて、
とくにカンムリウミスズメの繁殖地として重要となっています。
カンムリウミスズメはウミスズメの仲間で最も絶滅が心配されている種で、
環境省レッドリストには絶滅危惧Ⅱ類として掲載されています。
彼らは一生のほとんどを海の上で過ごし、繁殖時のみ岩場に巣を作ります。
先日(4月12日)に大野原島近海にて行われた、カンムリウミスズメの調査
(「三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館」主催)に同行させていただきました。
この日は70羽を超えるカンムリウミスズメの姿を確認することができ、調査としては
十分だったのですが・・・・
その貴重な姿を写真にうまく収めることができませんでした。
代わりにと言ってはなんですが、下の写真は大野原島鳥獣保護区を背にしたオオミズナギドリたちです。
(三本嶽とオオミズナギドリ 2016/4/12撮影)
しかし、皆様にカンムリウミスズメの姿をお見せするチャンスはすぐにやってまいりました。
先週末(4月24日)に祇苗島近海で行われた観察会(「神津島盛り上げ隊」主催)に
参加させていいただきました。観察できた個体数は少なかったのですが、今回は目的が「観察」
であることもあり、一羽一羽のカンムリウミスズメをじっくりと観ることができました。
カンムリウミスズメの写真はこちら。
(カンムリウミスズメ 2016/4/24撮影)
泳ぎが上手な彼ら、飛ぶのはあまり得意ではないようで、飛んでいく後ろ姿は少し重たそう?
(カンムリウミスズメ 2016/4/24撮影)
素敵な写真を撮れて見事リベンジを果たしました!・・・といいたいところなのですが、
こちらの写真は同行した服部自然保護官が撮影したものです。
写真撮影は、まだまだ修行が必要なようです。
伊豆諸島にはまだまだたくさんの貴重な生き物たちが生息していますので、
少しずつご紹介できたらと思っています。