アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
仙丈ヶ岳の楽しみ方♪
2016年09月06日みなさん、こんにちは。
自然保護官事務所のある芦安では、道路にイガ栗が転がり、ススキが風にゆれて
います。
仙丈ヶ岳でも秋の訪れを感じられるようになってきました。
(色づき始めたウラシマツツジ。仙丈ヶ岳山頂付近。9月2日撮影)
ウラシマツツジはツツジ科の植物で、地面を這うように生える植物です。仙丈ヶ岳では
稜線付近などで見ることができ、秋が深まると真紅に染まり、山を彩ります。
ダケカンバも多い山なので、これから秋が深まると黄葉も楽しめます♪
仙丈ヶ岳では、カール地形も楽しむことができます。カール地形とは、氷河時代に氷河に
よって山が削られてできたものです。見た感じは、アイスをスプーンですくった跡のよう
で面白いです。
(小仙丈沢カール。小仙丈ヶ岳~仙丈ヶ岳間の稜線から撮影。9月2日)
小仙丈ヶ岳あたりからは美しい小仙丈沢カールを眺めることができますし、仙丈小屋付近
からは藪沢カールを真下から見上げることができます。
カール地形を見られる山は限られているので、仙丈ヶ岳に登られたら是非チェックして
ください♪
また、最近は日本の高峰トップ3(富士山、北岳、間ノ岳)を楽しめる山としても認知度が
上がってきた(?)ようです!これも仙丈ヶ岳登山の楽しみのひとつですね♪
(朝の日本の高峰トップ3。左から富士山、北岳、間ノ岳。9月2日撮影)
ちなみに、仙丈ヶ岳は南アルプスの中では比較的登りやすい山と言われていますが、
標高は3,033m、登山口の北沢峠からは高低差約1,000m。日帰りの場合、コースタイムは
約7時間です。コースタイムには休憩時間は含まれていませんし、歩く速さは人それぞれ
なのであくまで参考です!
【 登山者の皆さまへ 】
山では朝晩の冷え込みが厳しくなり、日没も早くなっています。
下界では真夏日でも、山では冷たい風が吹いているということもあります。
防寒具をしっかり準備して行きましょう。
また、南アルプスでは遭難が相次いでいます。今の自分の体力にあった山を選び、余裕を
もった計画を立て、無理のない登山をお願いします。