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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

火山が生み出す景色【伊豆大島】

2017年01月24日
富士箱根伊豆国立公園 森山希美

寒い日が続きますね。寒さで外に出るのにためらいを感じることもありますが、こんな時こそ空気が澄んでいて、きれいな景色を見ることができる側面もあります。今回は最近伊豆大島島内で撮影した写真より、火山島ならではの景色をご紹介します。

●地層大切断面

地層大切断面

ご覧いただき分かるように、巨大な露頭です。島の外周を一周する道路の一角に姿を現します。伊豆大島では島内全域に影響を及ぼす大噴火が100から200年の周期で繰り返し発生してきたといわれており、噴火による噴出物が重なってこのような層を作っています。約100層、2万年分の噴火の歴史が刻まれています。

●トウシキ遊泳場

トウシキ遊泳場

夏には海水浴やスノーケリングを楽しむ人々でにぎわうこの場所は、外からの波や潮の流れが溶岩によって遮られ、天然のプールのようになっています。伊豆大島の海岸線では、このように溶岩が生み出した複雑な形をした入り江や潮溜まりがたくさん見られます。

●ボムサッグ

ボムサッグ

激しい噴火で飛ばされた石が地面にめり込んで残っており、これをボムサッグといいます。トウシキ海岸にあるこの石は約500m離れた波浮港(はぶみなと)から飛んできたと推測されています。

<おまけ>

●三原山中央火口

三原山中央火口

(写真提供:伊豆大島ジオパーク)※残念ながら巡視中に撮った写真ではありません

伊豆大島の中心にそびえる三原山の火口です。噴火のたびに姿を変えてきました。現在の火口は径約300m、深さ約200mの大穴となっています。

伊豆諸島の島々は、火山活動によって生み出され、姿を変えてきました。今回ご紹介したもの以外にも、火山島ならではの景色を各所で見ることができます。ぜひ「絶えず変化し続ける地球」を体感しに、伊豆諸島へお越しください。