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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

箱根で登山道補修ボランティア

2017年02月20日
富士箱根伊豆国立公園 宍戸弘城

皆さんは山登りが好きですか?

普段は何気なく歩いている登山道。歩きやすい登山道があったり、逆に荒れている箇所があったり。道の具合を気にしながら歩くと、色々と気が付くことがあります。

現在箱根では、町の登山道の補修活動の舞台でボランティアの方々が活躍されています。

箱根は都心からのアクセスが良く、登山道の利用者が多いので、オーバーユースによる道の荒廃が起こったりします。登山者の踏圧によって道が掘られると、そこに雨水が流れ浸食が起こり、徐々に溝が深くなってしまいます。そんな状態を防ぐために、定期的な登山道補修は欠かせません。

登山道の補修は月2回行われており、箱根自然環境保全活動研究会が第3土曜日に、箱根町が第4水曜日にボランティア活動を主催しています。

先日は黒岳という所の、急坂で土が露出している、転倒の危険性が高い場所の補修を行いました。

その日は新規の参加者が3名おり、その内の2名は女性でした。

補修箇所の現場までは人力で資材を運ぶ必要があるのですが、女性の方も大変パワフルに資材を運んでいました。もちろん自分ができる、危険のない範囲で作業は行っていただきます。

冬は地面が凍っているため、山へ補修活動に行かずに、補修に使う杭づくりを行ったりすることも多いのですが、この日は天気も良く地面の氷が溶けていたため、現地で作業を行いました。

杭打ちは多少慣れが必要です。慣れるまではへっぴり腰になったり、木槌をうまく杭に当てられません。熟練の方ですとうまく力を抜きながらも打てるのですが、初心者は力を入れ過ぎて振ってしまうので、翌日には腕が筋肉痛になってしまいます。

作業に慣れてくると夢中になってしまい、あっという間に時間が過ぎて行きます。

また、作業中に登山者の方から「ご苦労様です」、「ありがとうございます」と言われたりするのが大変励みになります。

補修を終了して成果を振り返ってみると、かなり整備が進んだことに驚きます。

みんなで一心不乱に作業を行った結果ですね。

作業前

作業後

作業前は、急坂のため下るときに勢いがついて、止まることができないような道でしたが、階段を作ることによって、落ち着いて歩けるようになりました。また適所に水切りを作ることによって、水の勢いを止め、雨による洗掘も防ぐこともできます。

登山道補修活動は心地よい疲労感と大きな達成感があります。箱根自然環境保全活動研究会の代表の辻本さんは「登山やトレランのように、登山道補修も自然の楽しみ方の1つとして定着してくれれば」とおっしゃっていました。

この回の補修活動は地元のタウンニュースにも紹介されました。

http://www.townnews.co.jp/0609/2017/01/27/367847.html

爽やかな汗がかけ、登山者や環境にも優しく、活動後のご飯やお風呂が楽しみになる登山道補修活動。
ぜひ皆様も体験してみませんか?

+++++++++++++++++++++ 箱根の登山道補修ボランティア +++++++++++++++++++++

興味を持った方は箱根ビジターセンターまでご連絡下さい。

初心者の方も、経験者が優しく指導いたします。

箱根ビジターセンター

TEL0460-84-9981

Emailhakone-vc@kanagawa.email.ne.jp

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