アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
伊豆で見つけた氷の自然現象
2017年03月13日山に登るとまだ寒いですが、徐々に暖かくなってきており、伊豆に春が近づいてきていると感じます。
今回は伊豆の山で見つけた氷の自然現象をご紹介します。
(2017/02/28 仁科峠周辺)
山を見て、綺麗な花が咲いていてもう春かと一瞬思いました。でも花が咲くにはまだ少し早くないかと、
近くで見てみると
(2017/02/28 仁科峠周辺)
花ではありませんでした。大気中の水分が凍ってくっついた霧氷(むひょう)です。
木の枝がまるで鳥の羽のようになっていました。これはこれで綺麗でしたが少し騙された感じです。
山を見回して、全体が白ければ凍っているとわかりますが、所々なので花が咲いているように見えました。
(2017/03/08 万三郎岳)
土からフサフサと髭のような白いものが生えています。
(2017/03/08 万三郎岳)
霜柱(しもばしら)です。まず地表の水分が凍って、毛細管現象で地中の水分が表面に出てきて凍ってを繰り返して柱状になったものです。5~6cmくらいの長さでした。
(2017/03/08 万三郎岳)
登山道を歩いていると土が盛り上がっていたので覗いてみると中は、透き通った氷が土を押し上げ、空洞になっていました。
これは、凍上(とうじょう)という現象で地中の水分が凍って、厚い氷の層を作り、盛り上がったものです。上に乗っても潰れないだけの強度がありました。
(2017/02/21 天城峠周辺)
最後にコケから垂れた鼻水。ではなく水滴が垂れて凍ったかわいらしい氷柱(つらら)です。
同じ氷でもその場所の気候や状況の違いで様々な状態に変化していてとてもおもしろいです。
寒いと外に出たくなくなりますが、一歩外に出るとこの時期ならではの発見があるかもしれません。