アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
奥日光のクマ!!
2017年08月09日
日光国立公園
みなさん、こんにちは
日光国立公園管理事務所の高橋です。
日光国立公園ではクマの目撃例が現在もまだ増えています。
私たちが重点的に見回りを行っている奥日光エリアも例外ではなく、7月17日に発見された木道脇のクマはぎをきっかけに、クマ除けのための鐘を設置することになりました。
ただし、一つ忘れてはいけないのは、この辺りは本来クマの生息域だということです。今年はたまたま人間の活動域と重なってしまい目撃例が多発していますが、もともと私たちがクマの生息域に入っていっています。
『もしクマに出会ったら...』とういう注意書きを見かけますが、まずは出会わないように気を付けることも大切です。クマはとても臆病な生き物なので、人間の気配を感じたら本来自ら遠ざかってくれるはずです。静かな場所を歩く際には、人間が通ることをクマに気付いてもらえるようにしてみてください。代表的なのはクマ鈴やラジオなどです。私はたまにヤッホーしてみたり、手をたたいたりもしています。
また、『クマは人を襲って食べる』というイメージがあるかもしれませんが、これは勘違いです。どちらかといえば、クマは腐った肉が好きです。襲ったばかりの肉は食べません。人を襲う時は、食べるためではなく、身を守るためです。今年も事故なく、クマとうまくすれ違うことがきればと思っています。
8月1日に行った巡視の際には、頑張って樹脂を出し、怪我の修復を行っている様子が見られました。
でも、幹を一周剥がされてしまったので回復は難しいでしょうね。色々な形で、多様性が繰り広げられています。