アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
こめどころの別の顔
2018年01月10日皆さんこんにちは
普段は佐渡島でトキのモニタリングを行っていますが、今回はなんと海を越えて新潟に上陸しました。
新潟県内にある佐渡島外の国指定鳥獣保護区について
野鳥の飛来状況や観察施設の管理運営状況について調査を行うためです。
米どころとしても有名な新潟は越後平野という名でも知られています。
信濃川や阿賀野川などの大きな河川によって運ばれた土砂がたまってできた平野のため、
もともと水をためやすい性質を持っていて、新潟市内だけでも16もの潟があります。
今回は、冬鳥の大切な越冬地になっている「佐潟(さかた)」、「福島潟」、
そして阿賀野市にある「瓢湖」の3つの国指定鳥獣保護区に行ってきました。
▲佐潟水鳥・湿地センターからの眺め 望遠鏡を自由に使うことが出来る
佐潟には「佐潟水鳥・湿地センター」があり、観察機材も充実しています。
潟に面したガラス窓からは備え付けの望遠鏡でカモ類などを観察することができます。
▲ビュー福島潟の屋上から見た福島潟
福島潟にある全面ガラス張りの「ビュー福島潟」からは福島潟全体を見下ろせ、
潟際に設置したカメラの映像をのぞけば施設の対面にある野鳥の姿や声も聞くことが出来ます。
手前の緑色をしている草地は春になると一面菜の花畑になるのだとか。
▲瓢湖のハクチョウやオナガガモ、ヒドリガモなど
瓢湖は湖の周りを一周歩ける遊歩道が整備されており、間近でハクチョウをみることができます。
到着したのは夕方だったので、ちょうどエサ場の田んぼから寝床である湖に帰ってくるところでした!
新潟県の広大な水田地帯は私たちのお腹を満たすだけでなく、
ハクチョウなどの冬鳥の貴重なエサ場となっているのです。
春になると冬鳥たちはさらに北へ帰ってしまいますが、いずれの場所でもオニバス、ミズアオイなど
貴重な植物や季節の花を一年通して楽しむことが出来ます。
冬鳥は体も大きく、水辺でゆったりと浮いているので鳥観察初心者の私でも比較的簡単に観察できます。
今年の冬はこたつにみかんも良いですが、ちょっと早起きして冬鳥探してみませんか。
~おまけ~
▲今回の現地調査ではコウノトリも観察できました!左はコサギ