アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
6月17日(日)「深緑の箱根湖畔 九頭龍の森で遊ぶ」行事報告
2018年06月26日こんにちは!富士箱根伊豆国立公園管理事務所の三瓶です。
箱根地域では一般の方により箱根の自然を知ってもらうべく【箱根地区 自然に親しむ運動委員会】(環境省・神奈川県・箱根町・(公財)神奈川県公園協会・(一財)自然公園財団箱根支部)が主催する「箱根地域自然に親しむ運動」というイベントを年9回開催しております。
6月17日(日)は私ども環境省が担当する自然観察会「深緑の箱根湖畔 九頭竜の森で遊ぶ」を開催致しました。
この行事は九頭龍の森でネイチャーゲームや生きもの観察会を実施するお子さんから大人まで楽しめるイベントです。当日は梅雨の晴れ間に当たり、季候も良く、箱根らしい初夏の雰囲気が漂う中での開催となりました。
9:30 開会式
このときはまだ霧雨が降っていたため、箱根ビジターセンター内で開会式を行いました。
↑開会式の様子
9:50 アイスブレイク「動物交差点(私は誰でしょう)」
このゲームは背中に動物のイラストを付け、その動物を他の人に挨拶をしながら「私の動物は空を飛びますか?」や「地面を歩くほ乳類ですか?」など聞き、何の動物か当てるゲームです。これをやったおかげで、参加者同士はもちろん、パークボランティアやスタッフともうち解ける事が出来ました。
↑アイスブレイクの様子
10:00 九頭龍の森に向け出発
九頭龍の森へは芦ノ湖東岸遊歩道という車の通行を規制している区間を通ります。
途中では箱根の固有植物の「ハコネイトスゲ」や「ハコネシチケシダ」などの観察や葉っぱで卵を守る揺り籠を作る「オトシブミの仲間」を観察しました。
↑「ハコネイトスゲ」を紹介するパークボランティア
↑オトシブミの仲間の観察(丸写真は卵が入った揺り籠)
12:20 九頭龍の森到着 お昼休憩
12:45 2班で行動
1班は九頭龍の森園内の散策と九頭龍神社へ参拝に行きました。
↑九頭龍神社周辺での様子
「九頭龍神社」はその昔、万字ヶ池(まんじがいけ:今の芦ノ湖)に九つの頭を持つ龍が棲んでおり、毎年7月に池から出て近くの村を襲い、住民を殺めたり、田畑を荒らしていたそうです。人々はその悪龍の心を静めるため、若い娘を人身御供(ひとみごくう)として差し出していました。これを聞いた万巻上人(まんがんじょうにん)と言う僧侶が三日三晩、池の畔に作った祭壇で祈祷を行ったことで、悪龍が観念し許しを乞うため出現したところを逆さ杉に鉄の鎖で縛り上げ、懲らしめたそうです。すると不思議なことに九頭龍が九頭の龍神に変身したことで、その奇跡にあやかろうと、その場所に九頭龍神社を造り奉ったことが由来とされています。
↑九頭龍神社。今は恋愛の神様として人気が高く、多くの人が訪れます。
2班は広場に残り、お手製の生きものビンゴで九頭龍の森に棲む生きもの観察をしました。
↑生きもの観察の様子
↑お手製の生きものビンゴブック
13:45 ネイチャーゲーム「カモフラージュゲーム」
このゲームは生きものの「擬態」について学ぶゲームです。生きものは自然の風景に溶け込む模様になっています。それを学ぶため、人工物(ペンやぬいぐるみなど)と自然物(木の実や鳥の羽など)を一定の範囲で森の中に隠し、それらを探すというモノです。意外と見つからず、参加者並びにスタッフも全13個を見つける事が出来ませんでした。
↑カモフラージュゲームの様子
↑この写真だけでもここにあります。
14:10 国立公園3択クイズ
環境省レンジャー考案の国立公園や箱根地域についての3択クイズを実施しました。
箱根地域で一番高い山はどこだとか芦ノ湖に元々生息している魚類はどれだなど全部で5問実施しましたが、ほとんどの参加者が全問正解・・・。意外と皆さん箱根に詳しいと実感しました。
↑3択クイズの様子
14:30 閉会式・解散
今回は参加人数が少なかったですが、みなさんに箱根の自然について楽しんでいただけたようで、満足して帰られました。来年もまた、子ども親子を対象に開催できればと思っています。
九頭龍の森はプリンズホテルズ箱根芦ノ湖が委託管理している施設です。
入園料は大人500円、子ども250円。
入口までは自家用車への乗り入れが出来ず、近隣の湖尻ターミナル箱根園から芦ノ湖東岸遊歩道を通って徒歩もしくは自転車でのアクセスとなります。
入り口までは木陰が多い道なりで箱根らしい涼しい風とヤマアジサイなどの初夏の花々が楽しめるコースです。この夏、涼を楽しみに九頭龍の森併せて芦ノ湖東岸コースへ行かれてみてはいかがでしょうか。
このほかにも今年度はあと5回のイベントを予定しております。ご予定が合いましたら是非ご参加ください。
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