アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
今シーズン最後の北岳巡視
2018年11月13日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
11月1日に今シーズン最後の北岳巡視に行ってきました。この日は1日中天気が良く、今シーズン最後の巡視を気持ちよく締めくくることができました。
北岳の登山口の橋を渡ってすぐ、赤や黄色のじゅうたんが出迎えてくれました。落葉しても綺麗さは健在です。
△赤や黄色の葉っぱじゅうたん
台風が来る週末が何度も続いて色づきが心配されましたが、そんな心配もご無用!さまざまな樹木が広河原を色鮮やかに染め、広河原の紅葉を目的に多くの方が足を運んでくださいました。10月後半には冠雪した北岳と広河原の紅葉を見ることもできました。(冠雪した北岳と広河原の紅葉については「10月23日更新 南アルプス、雪の便り」をご覧ください)
白根御池小屋・大樺沢分岐から白根御池小屋ルートを2時間ほど歩くと見えてくるのが白根御池小屋です。この小屋の前には大きな池があり、この池こそが「白根御池」です。雨を降らせる雨乞いの池として知られています。これまでにこの池の前を何度も通過したことがありますが、この日はなんと池に氷が張っていました!
△氷が張った白根御池
日が差しているものの朝晩の気温が低いせいか脇にあった氷を投げても割れませんでした。標高2,400m付近でも気温がかなり低くなっていたようです。白根御池小屋から稜線に出るまでの間は登山道に影響はないものの、道脇にはちらほら雪が見られました。
稜線に出てからはところどころ雪や氷。降雪し、それらが踏み固められて表面はつるつるになっていました。そのため、小太郎尾根分岐辺りからアイゼンを着用!日影の部分はもちろん、日が差しているところでもかちこちに凍っていました!
△雪化粧した富士山
稜線からは仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山の南アルプス主峰はもちろんのこと、富士山も見ることができました!夏の真っ青な富士山もいいですが、雪化粧した富士山もきれいですね。
下山は右俣から大樺沢ルートを使いました。大樺沢ルートは沢沿いのため、橋が凍っている可能性があります。広河原目指して歩いていると凍っている橋に直面!橋がつるつるになっていました!どのくらいつるつるなのか写真がないのが残念。。。わたしは靴を脱ぎ、渡渉することに。沢の水は思っているよりはるかに冷たかったですが、なんだかスッキリした感覚でした♪
△静寂に包まれた北岳
無事、広河原に下山。歩いてきた道を振り返ると、雲がかかって暗くなった北岳が。なんだか、物寂しさを感じます。南アルプスは着々と冬支度を進めています。広河原や北沢峠へ向かう道路は冬季閉鎖になり、来年の6月下旬まで野呂川広河原インフォメーションセンターは冬眠に入ります。
戸台から北沢峠へのバスは15日まで運行しています。来シーズンのバス運行情報等は、来年度以降、各機関から発表される情報をご確認ください。