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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

夜叉神峠でバードウォッチング!

2019年02月19日
南アルプス

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

昨日、夜叉神峠へ巡視に行ってきました。

夜叉神峠は鳳凰三山縦走路の通過点になっており、頂上では日本第2の高峰である北岳をはじめとする白峰三山を眺めることができるスポットです。登山口から約1時間で登ることができて、アクセスがいいこと、眺めがよいことから1年を通して多くの方が登られます。

今回は、わたしが発見した生きものをみなさんに紹介しようと思います。

夜叉神峠にはアカゲラやメジロなどの鳥類が数多く生息しています。この時期は木々が葉を落としているため、森や林の見通しが良く、バードウォッチングがしやすくなります。樹林帯を歩いていると、くちばしで木をたたいている音やせわしく飛び回る羽の音が聞こえました。

ルリビタキ メス

△ルリビタキ メス

オスはルリ色で綺麗な色をしていますが、メスは全体的に茶色っぽい色で尾はほんのりルリ色、わき腹がオレンジ色をしています。鳥類はオスが派手な色でメスが地味な色ですね。この色の違いは、メスがオスを選ぶときの信号として、オスの外見の派手さが機能しています。少しそっぽを向いているようで顔を正面から撮影できなかったのが心残りです。

コガラ

△コガラ

木をトントンたたいていました。木の中に餌となる虫がいるか探していたのでしょうか?木に止まってくれる時間が短く、見つけるだけでも一苦労でした。この子の周りにも数羽いたようで、同じような鳴き声が複数箇所から聞こえ、みんなで会話をしているようでした。

冬鳥が見られる時期でもあり、今しか見ることができない鳥もいます。頂上まで行かずとも、暖かい格好をしてバードウォッチングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

夜叉神峠の登山道では春の訪れを見つけました。アセビは1年中緑の葉を付けているので目に付きやすいと思います。

つぼみを付けるアセビ

△つぼみを付けるアセビ

アセビは漢字で「馬酔木」と表記し、馬が食べると神経が麻痺し、酔ったような状態になるとことに由来しています。開花は2月から始まりますので、もう少し経てば夜叉神峠でも花が見られる季節になりますね。

■夜叉神峠、夜叉神峠から鳳凰三山の登山計画をされている方へ

夜叉神峠までの登山道は標高が高い・低い、日が当たる・当たらないに関わらず、凍っている部分が多くあります。落ち葉の下が凍っている場所もありました。雪道の歩行に不安がある方は軽アイゼン等があると歩きやすいかと思います。夜叉神峠までの登山道でも、風が吹いたり、立ち止まると寒さを感じますので防寒対策をしっかりするようにしてください。