アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
【小笠原】南島
2019年04月26日こんにちは 小笠原から玉井です。
4/14(日)
小笠原は天気も良く、とてもさわやかな日曜日でした。
この日南島で、小笠原村主催の島民向けイベント
南島外来植物除去ボランティアが行われました。
環境省もスタッフとして参加し、
南島の現状や取り組みについて、紹介をしました。
AM:外来植物除去作業
昼食&自由時間
PM:各関係機関による南島での取り組み紹介
【扇池】
父島の南西約1kmに浮かぶ南島は、
沈水カルスト地形という特異な地形や
ヒロベソカタマイマイなどの半化石が多く残っており
国指定天然記念物(2008~)に指定されています。
また、カツオドリなどの海鳥の主要な繁殖地の一つでもあります。
ノヤギが根絶された現在では、
適正利用のルールをつくり、景観の保護、在来植生の回復
クマネズミへの対策などが進められています。
午前中は、参加者のみなさまにも協力していただき
在来植生の回復のため、外来植物の除去作業を行いました。
【作業のようす 奥は陰陽池】
27名の皆さまのおかげで、
コマツヨイグサなどの外来植物を100kg以上除去できました!
午後の取り組み説明では、
南島での外来種への取り組みや、生き物紹介などがあり
参加者の方もとても熱心に耳を傾けていました。
【南島に生息するヘリトリオカガニ(死体)・準絶滅危惧】
環境省からは、
野生絶滅した小笠原固有のカタツムリの『野生復帰』計画
についてご紹介しました。
現在世界遺産センターでは、
種を絶滅から救出し、野生復帰させるため
小笠原固有のカタマイマイを6種飼育しています。
全ての種で繁殖に成功し個体数も安定してきたため、
いよいよ野生復帰の段階へと進めています。
なかには、
チチジマカタマイマイなど、かつて南島に生息していた種もおり、
南島は野生復帰の候補地のひとつとなっています。
【チチジマカタマイマイの半化石を利用するオカヤドカリ】
南島をはじめ、小笠原では様々な取り組みが行われ、
地域の人によって小笠原の自然が守られ続けています。
小笠原にお越しの際はぜひ一度、南島へ訪れてみてください。
玉井