アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
荒川の源流部を歩く
2019年06月06日皆さんこんにちは。
少し前になりますが、5/24に十文字峠から入川渓谷を巡視してきました。
簡単に現地の様子をご紹介したいと思います。
(十文字峠の長野側にある乙女の森のシャクナゲ)
かつて信州と武州の交流の要所となっていた十文字峠(標高1970m)は、現在は多くの登山者が訪れます。
人気の理由は6月上旬頃に開花するアズマシャクナゲですが、この日は残念ながら開花には早かったようです。
十文字峠から埼玉県側に下ると、急峻な岩場と苔むした原生林の道がしばらく続きます。
コケの絨毯に癒やされつつ踏まないよう気をつけて歩いていると、途中で栃本方面と川又方面に歩道が分かれます。
入川渓谷へ向かうには川又方面に進むのですが、この道は沢沿いのため危険な箇所が多く距離も長いことから、十分な装備と時間が必要になります。特に地図・コンパスやGPSは必携です。
下っている途中、標高1300m辺りでアズマシャクナゲの開花に出会いました!
6月現在では、十文字峠も見頃を迎えているかもしれませんね。
(柳避難小屋付近の沢)
急峻な地形のため、至る所で迫力のある沢の景観を楽しむことができます。
(一級河川荒川起点の碑)
最後まで気の抜けない登山道を下り、赤沢吊り橋を渡ると、入川と赤沢の合流部に着きます。
暗くて写真は撮れませんでしたが、2本の川の流れがぶつかる光景は圧巻でした!
この合流部には、荒川起点の碑が設置されています。
源流は更に上流の甲武信ヶ岳になりますが、一級河川としての起点はこの場所になるようです。
入川と赤沢の合流部から下流は、かつて木材を運んでいた森林軌道跡が残されています。
落石等に注意は必要ですが、勾配もほとんどなく気軽に渓谷を歩くことができるため、オススメの歩道です。
入川渓谷へは最寄りの川又バス停から徒歩30分ほどです。
川又へは西武秩父駅や三峰口駅からバスで向かうことができます。
入川と赤沢の合流部より上流は、十分な登山経験と装備のうえ通行してください。
また、入川渓谷に来られる際には、事前に道路状況等の情報収集をお願いいたします。