アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
白い花の季節 大島 三原山(伊豆諸島地域)
2019年06月14日こんにちは。伊豆諸島ARの竹下です。
さて突然ですが、皆さんは、この歌をご存じでしょうか。
卯の花の匂う垣根に
ホトトギス早も来鳴きて 忍び音もらす
夏は来ぬ
童謡の「夏は来ぬ」です。
歌詞には、「卯の花」という名前が出てきますが、どんな花なのかというと...
「卯の花」というのは、ウツギの花のことです。
登山道や林道沿いで見たことある!という方も多いのではないでしょうか。
山歩きでこの花を見かけると、夏が始まるな、、と感じます。
今、三原山のトレッキングコース周辺では、このウツギの花が見頃です。
この季節は、ウツギの他にも、大小様々な白色の花が咲いています。
今回は、巡視中に見つけた「白い花」を紹介します。
ニオイウツギ Weigela coraeensis var. fragrans
(ハコネウツギの島嶼変異形)
三原山周辺で、ウツギと共に目立って綺麗に咲いているのが、ニオイウツギです。
ハコネウツギの島嶼変異型で、少し香りがするのが特徴です。
学名のラテン語にも、"fragrans (芳香のある)"という言葉が入っています。
写真の花は白色ですが、日にちが経つにつれて、紅色に変化していきます。
オオバエゴノキ Styrax japonica var. kotoensis(エゴノキの島嶼変異形)
道の上に、サクラに似た白い花が幾つか落ちていたら、見上げてみてください。樹上にオオバエゴノキの花が咲いているかもしれません。
マユミ Euonymus sieboldianus (漢字名:真弓、檀)
イヌツゲ ilex crenata(漢字名:犬黄楊)
マユミとイヌツゲの花は、小さくてあまり目立ちませんが、よく見ると可愛らしい形をしています。
ハチジョウイボタ Ligustrum ovalifolium var. pacificum(オオバイボタの島嶼変異形)
ハチジョウイボタの花は、小さい花が房状に集まって咲くので、よく目立ちます。いい香りがするので、見つけたらぜひ確かめてみてください。
出典:「伊豆大島ジオパーク パンフレット」伊豆大島ジオパーク推進委員会,(2018年11月版)
大島の中央に位置する三原山には、中央噴火孔の周りに砂漠と溶岩石群が、その周りを囲むようにして樹海が広がっています。
三原山の主なトレッキングコース6つ(下記地図参照)のうち、「お鉢巡り」「月と砂漠ライン(駐車場より先)」以外のすべてのコースで、樹海の中を歩くことが出来ます。
梅雨の晴れ間に、ぜひお越しください。
【大島へのアクセス・島内交通・そのほか観光情報】
伊豆大島の楽しみ方発見サイト『伊豆大島ナビ』 https://oshima-navi.com/