アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
ニッコウキスゲと尾瀬ヶ原
2019年08月06日
尾瀬国立公園
各地では、猛暑日が続いておりますが、尾瀬ではニッコウキスゲの時期も終わり、かすかに秋の気配を感じるようになってきました。とはいえ、昼間の尾瀬ヶ原は日差しを遮るものがないため熱中症対策はしっかりしなければなりません。
▲ニッコウキスゲ (7月21日撮影)
さて、今年度から尾瀬ヶ原では、牛首分岐からヨッピ吊橋の間に環境省で試験的な植生保護柵を設置しております。これはニッコウキスゲの花にニホンジカによる採食被害があり開花景観への著しい影響があったことから、植生保護及び景観維持のため試験設置したものです。柵内の採食率を調査し、柵外の採食率や同箇所における過去の採食率との違いを調査、検証していくことになっています。
▲試験的な植生保護柵
尾瀬国立公園ではニホンジカによる食害等、大きな問題となっておりますが、多くの関係者と広域連携をし力を合わせて対策をしているところです。
夏の尾瀬を代表するニッコウキスゲがいつまでも綺麗に咲いてほしいですね。
また、最近の尾瀬では、ニッコウキスゲの見頃で賑わっていたのも少し落ち着き、平日に行くとゆっくりと流れる時間を味わえます。沢山お花が咲いているので植物手帳を開いて調べてみたり、写真を撮ったり、ちょっと贅沢な時間を過ごすにはとてもよいと思います。
▲コオニユリ (8月2日撮影)
さらに山小屋へ宿泊すると刻一刻と移り変わる景色が見られ、時間の変化を楽しむことができます。最近の巡視では、山小屋付近でホタルを見ることもでき、とても幻想的でした。
夏休み、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。