アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
暑いトキは・・・?
2019年08月28日
佐渡
皆さんこんにちは。
佐渡自然保護官事務所の菅野です。
気がつけば8月が終わろうとしている今日この頃。
少しずつ涼しくなり、野生下のトキのモニタリングがしやすい気候になってきました。
相変わらず足環は草陰に隠れてしまい読みづらいのですが、エンジンを切った車内の暑さに耐える必要がないのはありがたいことです。
▲稲穂とトキ
さて、時期がずれてしまったようにも思えるのですが、今回は暑い日のトキの様子についてご紹介したいと思います!
私たち人間は暑いと汗をかくことによって体温調節できるような仕組みになっていますよね?
ところが、鳥は汗をかくことができません。
では、トキは一体どうやって体温調節しているのでしょうか。
そのヒントがこちらの2枚の写真。
この写真は暑い日のトキの様子を連写したものです。
喉の辺りに注目してみてください。膨らんだり、縮んだりしている様子がわかるでしょうか。
なんとトキは嘴を開け、喉を動かすことによって熱を放出させているのです!
その様子を映像でご覧いただけないのがとても残念なのですが、犬が舌を出してハアハアやっているところを思い浮かべてもらうと良いかもしれません。
(ただし、トキは犬のように舌を出したりはしません)
▲農道でも暑そうにしているトキ
さらに、トキは羽毛のない、顔の赤い部分からも熱を発散しているそうです。
ちなみに、トキは大きく分けてペリカンの仲間です。
どうでしょう。喉の膨らんだ状態のトキを見ると、少し説得力があるように思えませんか?