アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
雲が広がって景色を楽しめない、そんなとき
2019年09月06日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
今年はカラっと晴れている日が続くということが少なく、どんよりしているときが多いですね。空に雲があって景色を楽しむことができないそんなとき!足元に目を向けて見ましょう。登山道でたくさんの高山植物があなたを出迎えてくれます。ときには登山道の真ん中に咲いているときもあります。広河原では登山をしなくとも、植物を楽しむことができます。時期はズレてしまっていますが、8月中旬に見られた広河原周辺に咲いていた植物を紹介したいと思います。
【ソバナ】
花は鐘のような形をしています。名前の由来は葉がソバの葉に似ていることから「蕎麦菜」と言われるようになったとか。写真のように薄い紫色もあれば、濃い紫色があったりと、場所によって色が多少異なります。いろいろな色のソバナを見つけてみてはいかがでしょうか。
【コウシンヤマハッカ】
ブナ帯の林内に咲くことが多いです。コウシンヤマハッカは山梨県と長野県南部にしか咲いていません。この花と似ているもので¨イヌヤマハッカ¨がありますが、大きな違いとして、コウシンヤマハッカのほうが葉の幅が広くなっています。南アルプスでは北岳の他に三伏峠の登山道などでも見ることができます。
下を見て歩いていてもお花を見つけることも難しい場合は、登山道脇を流れる川を眺めながら歩くのもオススメです。水が豊富な南アルプスでは登山道や山小屋の周辺で沢があることが多いです。水が流れる音を聞きながら、南アルプスの大自然を満喫してください!
雨が降った後には水かさが増え、水の勢いや水量が増えるので見応えがあります。ただし。大雨の後は濁流になり、近づくと流されてしまいますので、その場合は近づかないようにしてくださいね。
9月になって山の上ではこれまでと異なり、朝晩がかなり冷え込みます。山小屋泊、テント泊などで計画されている方は着替えはもちろん、暖かい服装を準備してください。日帰り登山の場合も汗をかいた身体に風があたるとすぐに冷えてしまいますので、こまめに汗を拭いたり、さっと羽織れるウェアがあると便利です。標高が高い山々では9月中旬から紅葉が始まります。南アルプスの山々で紅葉狩りの計画を立ててみてはいかがでしょうか?