アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
伊豆山稜線歩道『達磨山・古稀山』
2019年10月21日みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。
10月の初め頃の気温は30℃を越えていた沼津も、ここ最近は気温が下がり寒く感じる日があります。山の紅葉が進みそうです。
先日の台風19号では、被害の範囲が広く沼津管轄内でも多くの場所で影響が出ております。被害を受けた皆さまには心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧を願っております。
台風の影響で、伊豆半島の道路は通行止めや通行規制がかかっている場所がありますので、登山や観光を計画されている方は事前に交通情報の確認をお願いいたします。
▼静岡県道路通行規制情報システム
http://douro.pref.shizuoka.jp/kisei/program/
▼静岡県道路公社
http://siz-road.or.jp/sz/regulate/
今回は、前回紹介した「金冠山」に引き続き、台風直前に巡視に行った伊豆山稜線歩道の「達磨山」と「古稀山」を紹介したいと思います。標高は達磨山が982m、古稀山が920mと大きな山ではありませんが、達磨山の開けた山頂では360℃のパノラマが広がっています。古稀山は"富士山がある風景100選"として選ばれた場所の1つです。
【 達磨山中腹から望む富士山( 10月10日撮影) 】
この時期の富士山は青く、海と空と一体化しているように見えます。10/17に静岡側で初冠雪したので、この先雪化粧の富士山が見られると思います。(※富士山の初冠雪は山梨県甲府地方気象台から富士山の一部が白くなった状態が初めて見られたときなので、正式発表はこれからになります。)
写真を見ると分かりますが、伊豆山稜線歩道は伊豆スカイラインに沿っています。今回紹介する「達磨山」と「古稀山」も歩道を縦走しなくても、伊豆スカイライン上にそれぞれ登山道への駐車スペースがあるので、そちらを利用して山頂の景色を楽しむことが出来ます。登山道は風当たりが強く日陰もないので距離は短いですが、最低限の装備は整えて登山することをおすすめします。
また縦走コースも伊豆スカイラインの脇を歩く場所がありますので、走行している車やバイク等にお気を付け下さい。
【 リンドウ (達磨山10月10日撮影) 】
【 センブリ (達磨山10月10日撮影) 】
登山道では、リンドウやセンブリ、ノコンギク、アキノキリンソウなどが咲き始めていました。稜線上はクマザサにおおわれていて植物が少ないので、色とりどりの花は目につきやすく発見しやすいと思います。
先日、伊豆諸島管理官事務所 竹下さんのアクティブ・レンジャー日記で、「秋の三原山」の紹介がありました。伊豆諸島管理官事務所は大島にあり、沼津管理官事務所と同じ富士箱根伊豆国立公園内の事務所ですがなかなか会うことがありません。でも日記で紹介している見頃の植物が海の向こうの大島と一緒でとても近く感じました。
【 古稀山山頂から望む富士山 (10月10日撮影) 】
【 古稀山山頂から望む富士山 (1月撮影) 】
今回のコースも色々なパターンで組むことが出来ます。戸田峠から古稀山や、稜線の天城峠側から達磨山を目指すことも出来ます。体温調整できる動きやすい服装(上着)と靴、コースに合った十分な水分等を準備してご自身に合ったコースを計画して、これから紅葉の進む伊豆半島の山々や雪化粧の富士山をぜひ見に来て下さい。
<コース例:片道>
戸田峠駐車場→小達磨山→達磨山→古稀山 (所要時間:約1時間30分)
土肥峠駐車場→伽藍山→古稀山→達磨山 (所要時間:約1時間10分)
達磨山 (所要時間:約30分)
古稀山 (所要時間:約20分)
▼富士箱根伊豆国立公園"富士山がある風景100選"