アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
紅葉前線は今年もやってくる♪
2019年11月25日みなさん、こんにちは。久方ぶりに開いた文庫本に落ち葉の栞を見つけた齋田です。
身に覚えはないのですが、何故だか心が温まった気分です。他にもないか本棚を探してみようと思います。
さて、11月も後半に差し掛かり、朝晩の冷え込みがぐっと強まってきましたが、お変わりないでしょうか。
各地で紅葉が見頃を迎えたニュースをみると、深まる秋をしみじみと感じますね。
温暖な気候で知られる伊豆半島でも、一足遅れて紅葉の話題をちらほらと耳にする季節となりました。
今回は、これから見頃を迎える伊豆半島の代表的な紅葉スポット「河津七滝」をご紹介します。
河津七滝は、天城山の麓を流れる渓谷沿いに位置する代表的な七つの滝の総称です。
読みは「かわづななだる」。七滝は「ななたき」ではなく、「ななだる」と読みます。
古くは、水が上から垂れる様子を「垂水(たるみ)」と表現していたので、その名残なのかもしれません。
渓谷沿いには歩道が整備されており、片道約1時間程度で七つの滝を巡ることができます。
(※台風15号の被害により、現在は歩道の一部に立ち入りを制限している箇所がありますが、歩道内から全ての滝の見学が可能です)
【歩道の案内看板】
こちらの写真は初景滝(しょけいだる)。
真っ白な糸を下ろすような滝筋と手前に座るブロンズ像がなんともいえない雰囲気を醸し出していますね。
先の台風による流木や落枝がまだまだ残りますが、徐々に本来の美しさを取り戻しつつあります。
紅葉が見頃を迎える頃には、周囲の木々が紅く色づき、より一層魅力的な景色となるそうです。
さて、滝の前に腰を下ろす二体のブロンズ像、何をモチーフにしたものかわかりますか?
【初景滝(2019年11月中旬に撮影)】
近現代文学ファンの中にはピンと来た方も多いのではではないでしょうか。
伊豆半島を舞台とした川端康成の青春文学「伊豆の踊子」に登場する、主人公の「私」と踊子の「薫」です。
河津七滝の周辺には福田家や旧天城トンネルなど、作中の重要な場面で登場する名所が盛りだくさんです。
これからの季節は紅葉を眺めながらの聖地巡礼も文学好きにはおすすめですよ!
また、河津町では12月10日(水)までの期間、観光イベント「伊豆天城路河津秋まつり」が開催中です!
町内各所で「伊豆の踊子文学祭」や「紅葉ふれあいまつり」といった魅力的なイベントが実施されるほか、河津七滝では、「伊豆の踊子との記念撮影」や「なぞなぞウォークラリー」を楽しむことができます。
「伊豆天城路河津秋まつり」の詳細はこちらから。
今回ご紹介した河津七滝の紅葉の見頃は11月下旬~12月上旬です。
温暖な気候をもつ伊豆半島南部での一足遅い紅葉狩りはいかがでしょうか。