アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
南アルプスライチョウサポーター、勉強会!
2020年01月27日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
みなさんは¨南アルプスライチョウサポーター制度¨をご存じですか?南アルプスユネスコエコパークを構成する3県10市町村が中心となり、平成28年度から実施している取組です。南アルプスやライチョウに関する講座を受講すると南アルプスライチョウサポーターに認定され、認定されたサポーターは南アルプス山域で目撃したライチョウ発見情報を事務局に報告し、集まった情報は生息状況の把握などに活用されます。現在、新規募集は行っていませんが、これまでに954名が南アルプスライチョウサポーターに認定されています。
1月25日にサポーター対象に勉強会が開催されました。
今回の勉強会では、東邦大学訪問研究員の小林さんと東京都恩賜上野動物園の高橋さんに講演いただきました。小林さんは北岳でケージ保護を行っていたこともあり、大変お世話になっています。小林さんからは急激に減少した白峰三山のライチョウが回復傾向になった大きな理由は、ケージ保護と捕食者対策の両立であり、白峰三山で行ったケージ保護や捕食者対策を平成30年11月に個体が確認された中央アルプスでも参考にし、定着させていきたいとのことでした。今後の取り組みによって中央アルプスでもライチョウが見られるかもしれません!高橋さんからは動物園でライチョウを飼育するまでのエピソードや飼育方法、また上野動物園での飼育のようすについてお話いただきました。貴重なお話を聞くことができ、とても充実した時間でした♪
会場は山梨県でしたが、静岡県や長野県から足を運んでいる方もいらっしゃいました。多くの方がライチョウに興味をお持ちで嬉しい気持ちになりました。
南アルプスライチョウサポーター制度では南アルプス山域でのライチョウ目撃情報の提供をお願いしていますが、南アルプスライチョウサポーターではない方からも情報提供を待っています!環境省『いきものログ:https://ikilog.biodic.go.jp/ 』の「ライチョウ目撃調査(環境省希少種保全推進室)」ページから受け付けています。投稿フォームに発見情報・写真データを入力してください。貴重な情報お待ちしています!
また、今回、講演いただいた東京都恩賜上野動物園ではライチョウの飼育のようすを一般公開しています。他にも富山市ファミリーパーク(富山県)、大町山岳博物館(長野県)、那須どうぶつ王国(栃木県)、いしかわ動物園(石川県)でも行っています。今後、ライチョウの飼育環境が整った動物園が増えると、見られる場所が増えるかもしれません・・!
ライチョウ公開展示について:http://chubu.env.go.jp/shinetsu/pre_2019/post_68.html
中央アルプスでの取り組みや動物園での取り組みなど、今後もライチョウ保護から目が離せません!