アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
自動撮影カメラに写った動物たち
2020年02月03日みなさん、こんにちは。
南アルプス自然保護官事務所の本堂です。
南アルプス自然保護官事務所ではニホンジカから高山植物を守るための対策業務の中の1つに自動撮影カメラの設置を行っています。自動撮影カメラを設置することで、ニホンジカの生息状況や移動経路を把握ための参考にすることができます。撮影された写真を見ると、シカ、シカ、シカ・・・!3枚目の個体はカメラのすれすれを歩いていたのか、顔面ドアップです!
他にも親子シカや群れで下草を食べている様子などが何枚もありました。24時間体制で撮影を行っているので、生活のようすがよく分かります。
ニホンジカが大半を占めている中、他の動物も写っていました。みなさんにもご紹介したいと思います。
【イノシシ】
森林や農耕地に生息しています。体についたダニなどを泥を浴びて洗い落とす習性があり、泥浴びに使う場所のことを「ヌタ場」といいます。山歩きをされる方はぜひ、探してみてください。突然ですが、クイズです!馬肉を使った鍋を「桜鍋」、鹿肉を使った鍋を「もみじ鍋」、イノシシを使った鍋を「シシ鍋」または「○○○鍋」、なんでしょう?・・・正解は「ぼたん鍋」です。味噌や醤油ベースで食べます。さっぱりとした脂でとてもおいしいですよ♪
【ツキノワグマ】
日本には本州に生息する「ツキノワグマ」と北海道に生息する「ヒグマ」の2種類がいます。過去に環境省が行った調査によると、全国の54.8%のメッシュで捕獲や目撃等の生息分布情報が得られています。日本の国土のおよそ半分の面積にクマが生息していることになります。しかし、西日本では森林開発などが行われているせいで生息数が少なくなってきています。九州のクマは絶滅、四国では数十頭しか生息していません。地域によって個体数に大きな違いがあります。私はまだ山や森の中でクマに遭遇したことはありませんが、いざ、遭遇したら慌ててしまう気がします・・・
【ニホンカモシカ】
名前に¨シカ¨とついていますが、¨ウシ¨の仲間です。国の特別天然記念物です。ニホンジカと違ってオスとメスに角が生えており、里山から高山帯まで広域に生息しています。ニホンジカの個体数増加により、カモシカの個体数が減少したという報告もありますが、現在は戻りつつあるようです。カモシカは岩がゴツゴツしていて足場が悪い場所でも生活できます。私は足場があまり得意ではないので、岩場が得意なスキルを分けてほしいです。
【番外編】
・・・イヌです。よく見ると首輪をつけているので、猟犬でしょうか。まさかワンちゃんが写っているとは・・・。自動撮影カメラならでは動物ですね。
山や森を歩いていて野生の動物に遭遇できることは嬉しいですよね♪野生の動物に遭遇した時はエサを与える、挑発させるなどの行為はせず、なるべくそっとして遠くから見守るようにしてください。