2020年4月14日
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2020年04月14日「STAY HOME」伊豆半島のお家大好きな生き物たち 第1弾
齋田滉大
みなさん、こんにちは。休日の半身浴がマイブームになりつつある齋田です。
昼間から湯船に浸かって読書をすると、家の中でもいつもより少しだけ贅沢な気分が味わえる気がします。
さて、普段の日記とは毛色を変えて、当面の間はこれまでの巡視で出会った引きこもりが得意なインドア系の生き物たちをご紹介します。休日を自宅で過ごしているのはヒト科のみなさんだけではありません。
初めにご紹介するのは、メタリックな体色が美しい「ナミハンミョウ」です。
【ナミハンミョウ 2019.07.17 静岡県南伊豆町】
「道教え」や「道しるべ」の愛称で知られる彼らですが、地表を活発に活動する姿が観察できるのは成虫のみ。
幼虫期や蛹期はというと、孵化後から羽化を終えるまでの長い期間を土中で過ごす極度の引きこもりです。
幼虫は、土壌水分量の高い粘土質の裸地に縦穴型の巣をつくり、人知れずひっそりと暮らしています。
大きく発達した顎で巣穴の開口部付近を通りかかった昆虫類を捕らえ、巣穴に引きずり込んで捕食しますが、採餌以外の理由で巣穴の外に出ることはめったにありません。
食料品の調達以外での不要不急な外出を控える姿勢は、私たちもぜひ見習いたいものですね。
次回も伊豆半島でみられるお家が大好きな生き物をご紹介します。お楽しみに♪
2020年04月14日富士山のあれこれ、どれだけ知っていますか?<上級編>
富士箱根伊豆国立公園 小西 美緒
こんにちは。新型コロナウィルス対策のため、本日(13日)はテレワーク中です。自宅にてこの日記を書いています。
事務所にいるときと完全に同じようには仕事をすることがはできませんが、逆に資料や写真の整理、マニュアルの作成などいままでなかなか手を付けられずにいた作業ができています。これを機会にテレワークしやすい環境が整っていくといいですね。
今朝は窓を開けたら雪が積もっていてびっくりしました。富士五湖エリアでも桜が咲き始めていますが、花たちが雪をかぶって重そうにしていました。
さて、前回の初級編に続き、富士山クイズの上級編です。
▲▽▲ 富士山クイズ ▲▽▲
1.雪を被った富士山が太陽に照らされ赤くなる現象をなんと言うでしょう?
①紅富士
②青富士
③黒富士
④赤富士
2.富士山周辺で見ることのできる植物で名前に「フジ」がつかない植物は次のうちどれでしょう?
3.富士山の8合目~山頂の土地所有者は誰でしょうか?
①環境省
②大社(神社)
③山梨県
④静岡県
4.展示されている「富士山と海と砂州」が写っている写真は伊豆半島のどこから撮影したでしょう?
①石廊崎
②黄金崎
③松崎
④大瀬崎
【答え】です。
1. 正解:①紅富士
雪のない富士山(青富士)が太陽に照らされて赤くなった時は「赤富士」と言います。「黒富士(1,635m)」は奥秩父山地に位置する山梨百名山の1つです。
2. 正解:④ハクサンシャクナゲ
①1フジアザミ
キク科。8月下旬頃に富士山周辺で見られる植物です。紫色の大きな花が特徴です。一足早く富士山に訪れる秋を感じさせる花です。
②フジハタザオ
アブラナ科。富士山の砂礫地に育つ植物で、登山道で見ることができます。
③フジザクラ
バラ科。別名マメザクラ。少し小ぶりで下を向いて咲く可憐な花です。山梨県の花に指定されています。4月中旬~下旬が見頃。
④ハクサンシャクナゲ
ツツジ科。富士山の中腹に多く見られ、7月下旬頃、薄いピンクの花がまとまって咲きます。
3. 正解:②大社(神社)
富士宮市にある富士山本宮浅間大社が所有しています。富士宮口登山道の頂上には奥宮があり、開山中には富士宮市街にある本宮大社と同様の祈願や奉仕をして下さる他、登山者の安全祈念や金剛杖の授与などもして下さいます。また、吉田須走口側の山頂には奥宮の末社である久須志神社がある他、山頂には数々の霊場・行場があります。
4. 正解:④大瀬崎
富士山のビューポイントであり、ダイビングのメッカです。砂州の部分には大瀬神社・淡水の神池・ビャクシン樹林があります。
今回は、何問正解できましたか???
外出自粛の日々が続きますが、家にいる間に様々な知識を得ておくことで、外出できるようになった時により興味深く自然や文化と接することができるようになると思います。
その日を楽しみに日々過ごしていきたいと思います。
皆様、こんにちは。
佐渡自然保護官事務所の近藤です。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、佐渡自然保護官事務所でも交替での在宅勤務、いわゆるテレワークが始まりました。野生下トキのモニタリング業務は、職員同士の接触を減らした形で継続して行っています。
佐渡では桜が満開となり、見頃を迎えています。色が乏しい冬が終わり、春らしい桜色のアクセントが加わって、佐渡は華やかな雰囲気になりました。
この華やかさ...まるでトキが羽ばたいた時のよう!
と、ふと思い、今回は佐渡に咲く「とき色」をお届けしようと思います。
トキの羽の色は「とき色」と呼ばれ、日本では昔から着物の染め色として親しまれてきました。それほどまでに日本人にとってトキは身近な鳥だったようです。
「とき色」は、トキのエサとなるザリガニやサワガニなどの甲殻類に含まれる色素を羽に蓄えることで発現すると考えられています。
トキの羽は、年に1度、6月から9月に生え換わります。換羽後の9月から11月は、1年で最も鮮やかな「とき色」を見ることができます。「とき色」は紫外線で分解されるため、徐々に色あせていきます。
次の写真は、トキの幼鳥です。
トキの幼鳥の羽は灰色がかった白色です。「とき色」とは言いがたい色です。トキですが。
美しい「とき色」の羽になるまでには1年以上かかります。
1年で一番美しい「とき色」が見られる秋。
佐渡の野生下では、今年新たに誕生する幼鳥たちが飛び回っていることでしょう。
その頃には皆様が安心して佐渡に来島できますように。
1日も早い新型コロナウイルス感染症の終息を願います。
<1本ずつ枝を運び、巣作りにはげむトキ。2020年3月25日撮影>