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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

伊豆山稜線歩道に咲く『マメザクラ』

2020年04月21日
沼津 山田優子

みなさま、こんにちは。 沼津管理官事務所の山田です。

すっかり春ですね。少し前まで事務所の屋根のほうから聞こえていた鳥の雛の声も聞こえなくなり、無事に巣立ったようです。いい季節になりお出掛けしたいですが、もうしばらく我慢の日々が続きそうですね。沼津管理官事務所も先週からテレワークが始まり、交代で出勤、巡視は観光地以外の場所で行っています。初めてのことで慣れない事も多いですが、今は出来ることをやっていこうと努めています。

外出自粛で、今年はお花見ができなかった方が多いと思いますので、沼津管内でも見頃を迎えている「マメザクラ」を紹介したいと思います。暗い気持ちになりがちですが、枝一面に咲く桜を見て少しでも気持ちが晴れたら嬉しいです。そして来年のお出掛けの参考にしていただければと思います。

【 富士山とマメザクラ(金冠山山頂)】

伊豆半島の桜の開花は、以前日記で少し紹介しましたが、年明けすぐ始まります。

まず、日本で一番早く咲くといわれてる「土肥桜」から始まり、「河津桜」、「城ケ崎桜」などなど、次々に開花していきます。そして、ソメイヨシノが葉桜になった頃に、「マメザクラ」が開花します。

【 マメザクラの花とつぼみ 】

マメザクラは、名前の通り、他の桜に比べると樹高が低く、花弁も小さい桜です。花全体でも1㎝から2㎝くらいの大きさです。伊豆半島、富士山周辺や、箱根付近に多く自生していて、別名、「フジザクラ」や「ハコネザクラ」と呼ばれています。他の桜より非常に寒さに強いと言われています。雪深い、富士山麓や箱根に自生している理由が分かります。小ぶりの木に白い花を下向きに咲かせる姿は、雪が積もった木や、霧氷のようで、とても可憐で美しいです。「マメザクラ」の花言葉は、優れた美人だそうです。思わず目を奪われる姿に納得の花言葉です。


【 雪が積もった木のように見えるマメザクラ 】

      

そして、沼津管理官事務所と同じ富士箱根伊豆国立公園管内にある、伊豆諸島管理官事務所の竹下アクティブレンジャーが先日公開したで、『オオシマザクラ満開』の便りが届きました。まさに伊豆山稜線歩道でもマメザクラの木の隣で、オオシマザクラが満開を迎えていました。

以前も伊豆半島にある伊豆山稜線歩道と、海を隔てた伊豆大島で、同じ時期に同じ花が開花してすごく近くに感じましたが、今回も同じ管内の別の場所で、管内の仲間が同じ花を見ていると思うと、なんだかとても元気になり、私もがんばろう!という気持ちになりました。

【 伊豆山稜線歩道でも満開のオオシマザクラ 】

先が見えず不安な気持ちになることがありますが、一日も早く新型コロナウイルスが終息することを祈っています。そして、出来る範囲の中で、沼津管内の様子をお知らせしていきたいと思います。