アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
奥多摩にもさくら
2020年04月13日みなさん、こんにちは。
奥多摩自然保護官事務所、アクティブレンジャーの小林です。
最近の秩父多摩甲斐国立公園は梅の季節が過ぎ、桜が咲き乱れ、木によっては葉がだいぶ出ております。
鳥たちの巣作りも見るようになり、さえずりもあちこちから聞こえてきます。
冬の鳥は鳴き声が地味、どこかでそう聞きましたが、やっと綺麗な声を聞ける季節がやってきましたね。
いつもいつも鳥のことばっかりでは、秩父多摩甲斐の様子が分からないと思うので、今日は山の写真を載せよう!!・・・・と思ったのですが、
桜にぶらさがるメジロちゃんを発見してしまってはお見せしないわけにはいきません!
びよーーーーんと伸びて花の蜜を吸うのです。
ヒヨドリが来て、20羽ほどのメジロの群れが散り散りになってしまったりして、一本の桜の取り合いが起こっていました。
一見地味で遠目からみると黒っぽく見える、おしりのちょんっと上がったちびっこい鳥、
説明文が長くなるほどかわいくて綺麗な声でさえずる、
「ミソサザイ」です。
この国立公園では渓谷が多く、埼玉、東京、山梨ではそれぞれの特性ある渓谷を見ることができます。
埼玉は「中津峡」、東京は「鳩ノ巣・御岳渓谷」、山梨は「御岳昇仙峡、西沢渓谷」等が有名です。
そんな水があるところに行けば、声の主に出会えます。
普段耳にしないきれいな声を聞いたら、それはミソサザイかもしれません。
このミソサザイも絶賛巣作り中で、人口岩壁についた苔の中に枝を集めて巣を作っていました。
そんな中、奥多摩にある本仁田山(ほにたやま)の巡視中におもしろいものを見つけました。
もしかしたら珍しくないかもしれませんが、何かお分かりでしょうか?
茶色い地面をずっと見ながら歩いていると、黄色いものは目立ちます。
小指の爪くらいちいさいサイズです。
恐らく「コガネニカワタケ」というキノコだろうと分かりました。
※以前は「粘菌」と誤って紹介していましたので、修正致しました。
こちらは3/27に奥多摩の川沿いに咲いていたここら辺では珍しい桜、丁字桜(ちょうじざくら)です。
私は初めて見たのですが、萼の部分がチョウジ(クローブ)みたいに細長い円柱になっているので、丁字桜、らしいです。花びらがちいさくてかわいいですね。
この秩父多摩甲斐国立公園には私がお届けできていない草花がまだまだあって、5月頃にはツツジも見頃になってもう目が離せない!
自宅で過ごしましょうというお達しが出ている中でなかなか山に来られないかもしれませんが、このブログで奥多摩の春を伝え、一刻も早くみなさんが奥多摩に来られるように願っています。