アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
【小笠原】現場に行く前のひと手間
2020年05月22日はじめまして。
5月から小笠原自然保護官事務所でアクティブレンジャーとして働いています、近藤です。
小笠原には初めて来ました。父島に来て1ヶ月が経とうとしていますが、
通勤途中にバスの車内から見る、ボニンブルーに輝く海や夕日の美しさに日々癒やされています。
山登りにも動植物にも初心者で日々勉強中ですが、このアクティブレンジャー日記を通じて、
小笠原の魅力をたくさん発信していきたいと思います。
正解は、プラナリア対策のために靴底にお酢をかけているところ、です。
プラナリアのなかでも、特定外来生物である"ニューギニアヤリガタリクウズムシ"は
父島のほぼ全域に侵入しており、陸産貝類(カタツムリ)を捕食しています。
父島はプラナリアによる壊滅的な被害を受け、現在では南部のごく限られた地域でしか
固有の陸産貝類が確認されなくなってしまいました。
プラナリアはお酢やアルコールなどで死滅させる事ができます。
なので、現場に持って行く履物は毎回きれいに土や泥を洗い落とし、お酢をかけてから出発します。
少し手間がかかりますが、世界中で小笠原にしか生息しない陸産貝類を守るため、
と考えれば絶対に手は抜けませんね。
ちなみに私は最初この作業を見たとき、
靴にお酢をかけるなんてすごく足が臭くなりそう・・・と思ってしまいました。
ですが、これから現場に行く中で何回も行うことになる作業なので、
歯磨きみたいにやらないと気持ち悪い!と思うようになることでしょう。
せっかくの初更新が靴の写真だけというのも寂しいので、
先日の視察で出会った動物たちやきれいな風景もご覧ください。
【南島 扇池】
【ジニービーチ】
【スジヒメカタゾウムシの一種】
【カツオドリ】
外出自粛が続いていますが、この写真で少しでも小笠原の雰囲気を感じていただけたら幸いです。