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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

ミヤマクワガタと本格的な夏の到来

2020年07月17日
佐渡

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

新潟県佐渡市では、トキの子育ても終わり、各地で巣立ったトキの幼鳥が確認されています。

<水管橋の手すりにとまる幼鳥2羽>

7月に入ってからも佐渡では長らく雨が続いていましたが、先日ようやくすっきりとした夏らしい暑い日になりました。

そんな天気に誘われてか、佐渡自然保護官事務所の敷地内で、夏を代表する人気者の昆虫が見つかりました。



「ミヤマクワガタ」です。

ミヤマクワガタの漢字表記は「深山鍬形」。

山間部の涼しい場所を主な生息域にしています。

近藤の地元、愛知県の平野で見つかるのはもっぱらノコギリクワガタで、ミヤマクワガタは山深い地域まで遠征しないと捕まえられない珍しい種でした。

しかし、佐渡でよく見かけるのはこのミヤマクワガタ。

佐渡の夏は本州よりも涼しく、適度な湿気もあり、ミヤマクワガタには住みやすい環境のようです。

<よく見ると身体が毛に覆われています>

このミヤマクワガタ、野外で活動する成虫が越冬することはないそうです。

人と比べると大変短い一生ですが、命いっぱい夏を謳歌し、次の世代へ命をつなげていってほしいと思います。

トキやミヤマクワガタのように(同列に扱うにはちょっと無理がありますが)、かつての私にとっては幻のような珍しい生き物たちが身近に存在する佐渡。

佐渡を知れば知るほど、佐渡の自然の豊かさが身にしみます。

こうした生き物たちがこの先もずっと見られる佐渡であってほしいと願わずにはいられません。

<佐渡自然保護官事務所の林にとまる巣立って間もないノスリの幼鳥。事務所にいるだけで様々な生き物に出会います。>