アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
読めない!?『八丁池』紅葉のタイミング
2020年11月16日みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。
今年は紅葉が早いと思っていましたが、先日発表された静岡県の今後1ヶ月予報によると、例年より気温が高く紅葉は全体的に遅くなる可能性が高いそうです。あっという間に冬の景色になるより長い時間秋の景色を楽しめていいですね。紅葉は深緑と違い、見頃の時期の木枯らしや雨の影響で落葉してしまいますのでタイミングが合うと感動もひとしおです。山々がパッチワークのように色づくのが楽しみです。
今回は紅葉の時期に天城山巡視が何度か重なり、八丁池周辺の紅葉のタイミングの難しさを痛感しましたので敢えて日記で紹介したいと思います。
日本百名山の一つである天城山は、東は遠笠山から万二郎岳(標高1,299m)、伊豆半島の最高峰の万三郎岳(標高1,406m)など伊豆半島のほぼ中心を東西に貫く連山です。年間を通して雨が多く、年間降水量は4,000㎜を超える多雨地帯で、苔や樹木が育つ最適な環境です。八丁池は標高1,173mにある池で、「天城の瞳」の愛称で呼ばれています。池の周囲が八丁(約870m)あることから名付けられたと言われていますが、実際は580mほどしかないそうです。
八丁池へは一年に何度か訪れていますが、池の色は天気や季節によって毎回違う色に見えます。天然記念物の「モリアオガエル」産卵地としても知られていて、今年も梅雨頃にたくさんの卵を確認出来ました。池の周りは「モリアオガエル」の保護のため、半周ほどで通行止めになっています。
【 深緑の八丁池(見晴台から2020.6.15撮影) 】
1枚目の写真は、今年6月の八丁池です。深緑の八丁池は緑が眩しくパワーを感じます。この日はこの時期には珍しく富士山も見えています。
【秋の八丁池(見晴台から2020.10.26撮影)】
2枚目は10月26日巡視の際に撮影した1枚です。天気は曇りで少し暗いですが、まだ紅葉しているとは言えない感じですね。
【秋の八丁池(見晴台から2020.11.10撮影)】
そして、3枚目が11月10日に撮影した八丁池です。
なんと言うことでしょう、、、八丁池奥の木々が落葉しています。2週間であっという間に景色が変わってしまいました。
八丁池は冬になると池が凍るほど気温が低くなります。そのため紅葉もあっという間に進み、この場所に来ないと確認出来ないので、この時期に何度か巡視をしていますが、紅葉の八丁池をまだ見たことがありません。今年は紅葉の時期に連続して巡視が重なったので、絶好のタイミングで美しい紅葉の八丁池を紹介しよう!!と意気込んでいましたが、残念ながらタイミングを逃してしまいました。八丁池の紅葉を楽しんだ方の話では、今年は台風の影響も少なく、朝晩と日中の寒暖差もあり葉が鮮やかに色づいていたそうです。改めて八丁池の紅葉のタイミングの難しさを実感しました。
【冬の八丁池(見晴台から2020.1.14撮影)】
そして、最後の写真はもう少し季節が進んだ冬の八丁池です。少しさみしい感じもしますが、冬は八丁池に空の濃い青が映り格別です。そして富士山周辺に比較的雲が少なく雪化粧した富士山がよく見えます。
八丁池は冬になると池の水が凍ります。私は一部凍っているところしか見たことがありませんが、今年はどうでしょうか?池が凍るタイミングで巡視に行くことが出来たら日記でご紹介出来ればと思います。
今回八丁池の美しい紅葉を見ることは出来ませんでしたが、自然の面白さを感じる数週間でしたし、来年の楽しみがまた1つ増えました。
天城山では標高の高い場所から紅葉が始まり、現在は、八丁池に向かう登山道でブナやカエデやもみじが色づいています。この時期限定の赤や黄色の森で秋を感じて見て下さい。
紅葉シーズンもあり少しずつ登山者が増えています。各自で新型コロナウイルス感染防止対策をお願いいたします。
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