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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

山頂にある公衆トイレ

2021年01月27日
箱根 高木俊哉

AR日記をご覧の皆さま、こんにちは。

箱根事務所の高木です。

今年度の冬は箱根地域や富士山ではほとんど降雪がありませんでしたが、

投稿している現在では、やっと先週末の天候により富士山の裾まで積雪が見られています。

箱根地域からは雲が覆い被さってなかなかその姿を写真に捉えることが出来ていませんので、

12月の少ない雪模様の様子を掲載させて頂きます。

明神ヶ岳からの富士山眺望

▲明神ヶ岳からの富士山眺望 手前中央は金時山 撮影日:12月15日

さて、画像の手前には金時山が見えていますが、その山頂に公衆トイレがあるのはご存じでしょうか(写真では見えていませんが...)。

先日、その金時山山頂トイレを関係機関の方々と協力して一斉に清掃を行いましたので、今回はその様子をお伝えします。

金時山は箱根地域でも特に人気が高く登山者の多い山ですが、金時山山頂トイレとは、自然環境の保全と適正利用の推進を図るため、平成22年に環境省が金時山の山頂に整備を行った施設です。

金時山山頂トイレ

▲金時山山頂トイレ

施設の管理は南足柄市・箱根町・小山町・御殿場市・環境省の5機関共同で行っており、

今回の清掃も5機関共同で行いました(感染症対策のため、例年より人数を減らして「密回避」で行いました)。

普段は清掃できないような外壁の拭き掃除から機械室やドアに至るまで満遍なく清掃を行いましたが、隣接している山小屋の方に日常の清掃をして頂いているため、便器等は山頂のトイレとは思えないほどピカピカしています。

トイレ内の様子

▲トイレ内の様子

外壁の汚れや周辺の雑草取りを行う「外回り」、トイレ内の便器や内壁の清掃を行う「トイレ内」、機械室やトイレ用の水タンクなどの清掃を行う「機械室」、と分担して清掃等を行うことで効率的にトイレの美化向上を図ることが出来ました。

なお、当トイレはバイオトイレであり通常の水洗トイレとは使用方法が異なるため、使用の際にはトイレ入口等にある張り紙をよく読んでお使いください。

例えば、上記のトイレ内便器(左の画像)の通り、便器内で分かれる構造になっていて奥側に液体が入ると故障等の原因になってしまいます。

※トイレの裏側には機械室があり、発酵槽に関わる(おがくず処理)機械等が稼働しています。

この金時山の山頂の環境下にありながらバイオトイレの維持が成り立っているのは、日常の清掃等の維持管理作業にご協力頂けていることや、利用者の方から使用時に100円のチップにご協力頂けているからであり、周辺の環境保全にもつなげることが出来ています。

今回も関係者が協力して清掃を行うことが出来ましたので、引き続き快適なトイレの維持管理に努めていければと思います。