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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

夜叉神峠でバードウォッチング!

2021年03月04日
南アルプス

みなさん、こんにちは。

南アルプス自然保護官事務所の本堂です。

先日、夜叉神峠へ巡視に行ったときのことです。登山口に着くと、野鳥の鳴き声があちこちから。ふと、地面を見ると・・・

マヒワです。普段は本州中部以北に生息しており、この周辺へは冬鳥として渡来し、カバノキなどの種子を食べています。ピントがずれているのが残念ですが、マヒワを初めて見たとき、「こんな黄色い鳥がいるのか!」と驚いたこと、今でも忘れられません。

登山道を進むと、樹木を叩く音が聞こえ始めました。力強く叩く音、それよりも少し弱く叩く音。

カメラの先にいたのは、コゲラです。焦げ茶と白のまだら模様で、キツツキの仲間です。アカゲラなどに比べて小ぶりですが、尾で体を支えて木の幹に止まり、丈夫なくちばしでつつき、中の虫を食べます。この写真はちょうど木をつついたときです。コゲラは1年を通して日本に生息・繁殖する留鳥です。最近は山林だけでなく、街中でも見かけることが多くなったようです。

夜叉神峠に到着し、峠直下に設置しているセンサーカメラのメンテナンス中、ひっきりなしに「チリチリチリ」と鳴く声。声のするほうへ歩いて行くと。


鳴き声の主はキレンジャクでした。冬鳥として渡来し、木の実を食べています。キレンジャクと似ている野鳥として、「ヒレンジャク」がいますが、見分け方は尾の色です。キレンジャクの尾が黄色に対して、ヒレンジャクの尾は先端が赤色です。キレンジャク、ヒレンジャクは互いの群れに混じり合っていることがあるようです。このキレンジャクはシャキッとしている横顔がとてもハンサムでした。

近づいても逃げるそぶりを見せなかったため、モデルさんになってもらいました。

毛繕いする姿や舌が丸見えの姿などいろいろな姿を見せてくれました。

鳥類は季節によって行動が異なるため、この時期にしか見ることができない種類も多くいます。夏季は展葉しているので鳴き声が聞こえてもどこにいるのか分からないことが多いですが、冬季は多くの木々が落葉し、森の中の見通しが良くなり、動物を見つけるチャンスです!!時間や標高によって見ることができる種類が異なるので、どの子がお出迎えしてくれるかは行ってみてのお楽しみです。バードウォッチングは山に登らずとも、林道や里山でもできるので、暖かい格好をして楽しんでみてください♪