アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
カウンターの住人
2021年10月18日こんにちは。
日光国立公園管理事務所の池田です。
日光は紅葉の季節となり、戦場ヶ原や湯ノ湖畔を歩く人が増えてきました。
そこで、今回は利用者に関係する日光のアクティブレンジャーの仕事を紹介いたします。
登山道を歩いていると、歩道脇にこんな機械を見かけたことはありませんか?
これは設置した地点の前をどれくらいの人が、どちらの方向に行くのかを記録する機械です。日光ではこのカウンターを利用者数の把握のために、歩く人の多い戦場ヶ原の3箇所に設置しています。
設置から撤去、データ解析等、カウンターの業務はアクティブレンジャーの仕事です。毎年5月に設置し、11月までは毎月データを回収し、本格的に雪が降り始める12月に撤去します。1時間単位で記録されるので、何時に何人がどの方向に歩いて行ったのかが分かり、過去のデータと比較することでその年の利用傾向が見えてきます。
1日中作動しているので、たまに真夜中に1,2回カウントされている場合があります。これは動物だと思うのですが、カウンターにはカメラが付いてないので断定できません。真夜中に登山する人はなかなかいませんよね・・・?
ところで、設置しているカウンターに住んでいる生き物がいます。
それがこちら。
△9月7日撮影
殻が反時計回りに巻いているので、ヒダリマキマイマイだと思われます。
この個体は殻の大きさが1.5cm程なので、子どもなのでしょう。ヒダリマキマイマイは殻の大きさが3cmを超える種類なので、この子も成長したら立派なカタツムリになるに違いありません。写真の黒い部分はカウンターを入れているバッグで、折りたたんだくぼみについていました。
実は2ヶ月前にデータを回収したときにも似ているカタツムリがついていたので、近くの笹にくっつけたのですが、その1ヶ月後には何食わぬ顔で折り目に隠れていました。
△10月7日撮影
9月と10月の写真を比べてみると、少し大きくなったような気がします。いつまでカウンターに居候するつもりでしょうか。撤去する日まで見守ってみようと思います。
戦場ヶ原で上記のカウンターに出会ったら、立ち止まらず通り過ぎてくださいね。
昨年までの利用者数は環境省日光国立公園のWEBサイトに掲載しているので、興味があれば覗いてみてください。
環境省日光国立公園