アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
トキの成長を見守る
2021年10月29日
佐渡
皆さんこんにちは。
佐渡自然保護官事務所の菅野です。
朝晩はだいぶ冷え込むようになり、トキのモニタリングに出る際は防寒具が必要になってきました。
ひんやりと冷たい車のハンドルを握りつつ、モニタリングをしていると・・・
あ!トキを発見!
放鳥したトキや、野生下で誕生したトキの一部には足環がついているので、番号やカラーリングの色の組み合わせで個体番号を識別することができます。
一番左側のトキは・・・
今年野生下で生まれたNo.C55です!
No.C55は、No.254(オス)とNo.190(メス)から生まれた4羽のヒナのうち、一番体が小さかったトキです。
まだ巣内にいた頃の写真がこちら!
▲野生下トキの足環装着は巣内ビナ(18~25日齢程度)のうちにおこないます
この写真は5~6月に行われる足環装着の際に撮影した写真です。
ご覧の通り、ヒナの時期は嘴も短く、顔も黒っぽい色をしています。
そしてこちらが巣立ちを確認してから約一ヶ月後のNo.C55の様子です。
写真だとハッキリ見えないかもしれませんが、顔はオレンジ色になっています。
成長するにつれて顔の色が変化していくのです。
そして現在は、成鳥と同じくらい顔の色が赤に近づいています。
まだ巣にいる頃から成長を見守ってきたトキが立派に成長し、他のトキと共に過ごしている姿をみるととても嬉しい気持ちになります。
これから寒い冬がやってきますが、しっかりとエサを食べて元気に過ごして欲しいと思います。