アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
天城山『八丁池』の全面結氷
2022年01月21日みなさま、こんにちは。沼津管理官事務所の山田です。本年もよろしくお願いいたします。
気がつけば新しい年になって1ヶ月が過ぎようとしています。今年の目標を何となく頭に浮かべながら決めきらず月日が流れていってしまいましたが、節分までには決めたいと思います。2022年いい年になるといいですね。
さて、今年初の日記では天城山にある八丁池が全面結氷していたので紹介したいと思います。
天城山とは、東は遠笠山から万二郎岳(標高1,299m)、伊豆半島の最高峰の万三郎岳(標高1,406m)など伊豆半島のほぼ中心を東西に貫く連山の総称です。天城山は年間を通して雨が多く、年間降水量は4,000㎜を超える多雨地帯で、苔や樹木が育つ最適な環境です。私が巡視に行った日も、近隣の市町は晴れていましたが、天城山では時折玉雪が舞っていました。積もった雪はクッションの中身の発泡ビーズのようにまん丸で可愛かったです。(以下全ての紹介写真はクリックで拡大出来ます。)
【 積もった玉雪 】
八丁池は標高1,173mにある池で、「天城の瞳」の愛称で呼ばれています。池の周囲が八丁(約870m)あることから名付けられたと言われていますが、実際は580mほどしかないそうです。
池の色は天気や季節によって違う色に見えます。天然記念物の「モリアオガエル」産卵地としても知られていて、昨年も梅雨頃にたくさんの卵を確認出来ました。池の周りは「モリアオガエル」の保護のため、半周ほどで通行止めになっています。
何度か冬に八丁池を訪れていますが、全面結氷は久しぶりに見ました。昨年も同じ頃に巡視で行きましたが一部結氷のみ、一昨年は全く凍っていませんでした。年に数回ある全面結氷ですが、今年は気温が低く長い間見る事が出来そうです。
【 全面結氷の八丁池 (2022.1.19撮影)】
【 八丁池様子(2022.1.19撮影) 】
【 八丁池様子一部結氷(2021.1.6撮影) 】 【 八丁池様子(2020.1.14撮影) 】
色の少ない歩道を歩いていて、遠くに雪が積もった木があるなと思い近づくと、ミツマタの花の蕾でした。冬の登山は植物が少なく寂しい気もしますが、落葉した木々の上の鳥がよく見えたり、地面を覆う植物が少ないので、長い間動物の姿を観察できたりします。自分の歩く音以外の音に耳を澄ましてみて下さい。何か発見出来るかもしれませんよ。
【 ミツマタの蕾 】
--お知らせ---------
旧天城トンネル(天城山隧道)入口公衆トイレ、天城高原ハイカー駐車場トイレは凍結の為、3月中旬まで 使用できません。八丁池公衆トイレは冬季専用のみ使用できます。
天城峠バス停から旧天城トンネルへの登山道は周辺工事の為現在通行出来ません。
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◆おまけ◆ 「シカはどこ!?」
上の写真にシカがいます。どこにいるでしょうか?難易度★かなり簡単です。クリック拡大で探してみて下さい。*答えは一番下に↓
「シカはどこ!?」答え、真ん中にいました。
森と同じような色合いで一瞬分かりませんでしたが、枝が折れたような音が聞こえたので見てみると、木の後ろからじっとこちらを見ていました。皆さん分かりましたか?