アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、日光、尾瀬、秩父多摩甲斐、小笠原、富士箱根伊豆、南アルプス国立公園があります。
御岳山で行列?!
2022年05月13日
秩父多摩甲斐国立公園
関東地方環境事務所
みなさんこんにちは。
奥多摩自然保護官事務所の小林です。
新緑のまぶしさが心にしみ、オオルリやアオバズクの声が聞こえ始めたのがもう昔に感じます。
GWを過ぎて麓では少しづつ緑がなじんできましたね。
5/12時点でも、日原地区ではまだまだ新緑が見頃でした!
4月中旬頃からアカヤシオが咲き始め、低山ではスミレも満を持して咲いていました。
△アカヤシオ
逆光で撮ると透け感が出るということで、挑戦してみました。
出来映えは・・・76点!・・ということにしておきましょう。
さて!
今回は御岳山にある武蔵御嶽神社にて5/8(日)に行われた「日の出祭」についてご紹介します。
コロナ感染対策のため一部神事は省略されたものの、
3年ぶりとなる日の出祭にやっと参列することができました。
参列すると、一年の家内安全・無病息災のご守護をいただけるそうですが、
かつては山伏たちの入峰の儀式が旧暦2月8日の日の出とともに行われたことが発祥とされています。
このお祭りは武蔵御嶽神社の神様のための神事でもあり、現在は毎年必ず5月8日に催行されています。
コロナ禍の二年間も、神職のみで祭儀は行われていました。
白装束の男性陣が神輿をかつぎ、鎧武者やお稚児さんが行列をつくって朝の9時半からお昼過ぎ頃まで行われました。
参列したレンジャーも盛大な行列や巫女さんの美しい舞に感動し、歴史ある祭りに参列できて嬉しかったと申しておりました。
秩父多摩甲斐国立公園内には、山岳信仰が多く残っており山中に神社がよく見られます。
金峰山をご神体とし山頂に本宮を構える金櫻神社や、
「お犬様」と呼ばれる御眷属(ごけんぞく)信仰の三峯神社が有名で、
山岳信仰に使われていた道が今も登山道として残っている所があります。
コロナによって、各地域の祭事は中止せざるを得ない状況が続いていますが、
文化を絶やさないように地域の多くの方々が頑張っていらっしゃいます。
神社や登山道にはどんな歴史があるのか思いをはせてみると
いつもと違う楽しみ方ができるかもしれませんね。