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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、日光、尾瀬、秩父多摩甲斐、小笠原、富士箱根伊豆、南アルプス国立公園があります。

温泉が湧くところ

2022年06月07日
日光 鈴木研司

 

目についても、気にとめても、実はほんの一時だけでやがて忘れてしまう事って多いですね。そのような「ありふれた」事がらも少し考えてみると、地球の歴史の一部につながります。そんな視点で地球を眺めてみましょう。眺める場所は日光湯元温泉の源泉です。

 

【その1】温泉が湧くところ

 

温泉が地下から湧き出ている場所です。その様子にはこのようなものも

 

このようなものも

 

 

そしてこのようなものもあります。

 

3枚の写真は何が違うかわかりますね。そう、色が違います。写真なのでただ色が違うだけです。1枚目の写真は透明な感じが、2枚目の写真は白く濁った感じが、3枚目の写真は何だか別物のような感じがしますね。でもこの3か所はすぐ近く、直線距離で5ⅿほどのお隣同士です。

 

インターネットで調べると、日光湯元温泉の泉質は「硫化水素型の単純硫黄泉。水温は49.3から78.9℃。pH6.5(中性から弱酸性)。」このような説明が出てきます。そして他の温泉も含めて一般的な温泉の説明では「元々は透明な源泉が空気に触れることで白濁します。」という解説も目にします。

 では3枚目の写真、黄緑から緑色これはいったい何でしょう。緑色だから植物っぽいですね。でも待ってください。温泉だから水温高いですね。湯元温泉は弱いけど酸性です。こんな水の中で生きられるのでしょうか?

 

1枚目の写真の所では手を入れると熱いと感じます。しかし、3枚目の写真の所では手は入れたままで大丈夫でした。と言うことは45度以下かな....こんないい加減な方法ではだめですね。温度計を持って何度も測りにいかないといけませんね。  さて、何が考えられますか?

 

今回はここまで。色々考えてみましょう。私も考えてみます。