ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

富士箱根伊豆国立公園 沼津

231件の記事があります。

2013年09月20日笠雲の中

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

富士山の夏山シーズンが終了し、もう20日が経ちました。
夏山シーズン終了に伴い環境省の山頂公衆トイレも閉所となるため、9月初旬に最後の富士山巡視を行いました。
その時、初めて「笠雲の中に入る」という経験をしました。

その日は風もなく穏やかなお天気で、富士宮口九合五勺の山小屋さんまでは順調に登っていました。


(富士宮口八合目上にて)
ところが、あと15分ほどで富士宮口頂上に到着と言う時、急激に強い風が吹き荒れ始めました。
下を見ると、先程まで見えていた景色が見えなくなっています。


(富士宮口頂上下にて)
いつの間にか笠雲ができていたのです。
笠雲を、下からや遠くから見たことはありましたが、中から見たのは初めてでした。
ただ、笠雲の中はとにかく風が強いです。上から下から横から吹き付けてきます。
姿勢を低くしていないと飛ばされそうなほどでした。
この後、しばらくすると山頂から笠雲はなくなりきれいな青空が見られました。
山のお天気が変わりやすいことを、改めて感じました。

富士山のみならず、他の地域の山や自然の中でもこういうことはあります。
お天気に充分注意して装備を整え、身の危険を感じたら引き返すことも考えて、自然の中での活動を楽しんでいただきたいと思います。

ページ先頭へ↑

2013年08月27日富士山閉山間近

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

今年は世界文化遺産に登録されたこともあり、様々な観点から注目された富士山。

その富士山の夏山シーズンが、間もなく終了となります。
まだまだ暑いこの時期、「え、もう?」という気持ちにもなりますが「もうそんな時期」なのです。
夏山シーズンが終わると言うことは、「関連する施設が閉まる」ということですが、以下基本的な情報をお知らせします。

<登山道>
9月2日(月)正午をもって、以下の区間で冬季閉鎖となります。
吉田口:富士山五合目・泉ヶ滝~山頂
富士宮口:六合目~山頂
御殿場口:新五合目~山頂
須走口:五合目~山頂

<トイレ>
富士山頂公衆トイレ:9月1日(日)16:00をもって終了
富士山吉田口七合目公衆トイレ:9月1日(日)をもって終了

富士登山オフィシャルサイト(http://fujisan-climb.jp/)でもお知らせしていますので、ご確認下さい。

ページ先頭へ↑

2013年07月31日富士山夏山シーズン折り返し

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

富士山の夏山シーズンが始まり早1ヵ月。あっという間に折り返しです。
シーズン前半の7月中には、富士山頂まで何度か巡視業務を実施しました。
その際、素晴らしい景色に出逢うことができましたのでご紹介します。


御来光と雲海(2013年7月19日:富士山頂)


朝霧高原に広がる影富士(2013年7月19日:富士山頂)

また、素晴らしい景色だけでなく、ゴミを拾いながら登山する素晴らしい方にも出逢いました。
今年は、昨年よりも登山道のゴミが少ない印象を受けていますが、普段から富士山の環境保全のために動いている方の他に、自主的に動いている一般の登山者も増えているのでしょう。嬉しいことです。

一方で、装備不足の方や弾丸登山とみられる時間帯に五合目を出発される方も見受けられます。
富士山は頂上に近づくほど厳しい気候になります。
山頂で御来光を迎える直前などは、天気が良くても0度近くまで気温が下がるため、防寒着は必須です。
ぜひ、http://fujisan-climb.jp/(富士登山オフィシャルホームページ)を参考に、装備の確認や登山計画を立てて、楽しく良い想い出となる富士山登山をして下さい。

ページ先頭へ↑

2013年07月17日平成25年度国立公園・野生生物フォトコレクション開催!

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

毎年恒例となりました「国立公園・野生生物フォトコレクション」が、今年も田貫湖ふれあい自然塾にやってきました。
関東地方の6つの国立公園と8つの鳥獣保護区で活動する15名のアクティブ・レンジャーが、業務中に出逢った野生動物や植物・風景を撮影したものを展示しております。


(展示の様子)

(展示している写真は45枚)

開催場所:田貫湖ふれあい自然塾(静岡県富士宮市佐折633-14)
 自然体験ハウス1階
開催期間:平成25年7月17日(水)~8月4日(日)
開館時間:9:30~16:30(開催期間中の休館日:毎週月曜日)


田貫湖ふれあい自然塾

田貫湖ふれあい自然塾では、親子で楽しめる様々なプログラムを準備しています。
これから夏休みを迎えるみなさん、ぜひ遊びに来て下さい!

ページ先頭へ↑

2013年07月12日富士山夏山登山シーズン情報

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

<登山道情報>
7月12日現在、山頂まで続く4登山道はすべて開通しておりますが、山頂を1周する「お鉢めぐり」は、剣ヶ峰下に残雪があり通行に危険が伴う恐れがあるため、一部通行止めとなっております。


(2013年7月2日撮影)
7月10日の時点でも、まだ同箇所に雪が残っていますので、通行はご遠慮いただきますようお願い致します。

<環境省山頂公衆トイレ情報>
富士宮口登山道山頂から剣ヶ峰方面に向かった左手に、環境省の公衆トイレがあります。


供用期間:2013年7月6日(土)~9月2日(日)
時間:4:00~16:00
協力金:300円
富士山頂は厳しい環境のため手洗水はありませんが、消毒ジェルを設置しておりますのでご活用下さい。

<登山者カウンター>
今年も各登山道八合目に登山者カウンターを設置しました。


富士宮口八合目の登山者カウンター
今年は富士山とその周辺の構成資産が世界文化遺産に登録されたこともあり、大変注目されています。
すでに多くの方が訪れていますが、どうかきちんとした装備・計画的な日程で、マナーを守って楽しく登山なさって下さい。

また、こちらのHPをぜひご活用下さい。
http://fujisan-climb.jp/index.html
(富士登山オフィシャルホームページ)

ページ先頭へ↑

2013年06月19日東海自然歩道

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

東海自然歩道は、東京の「明治の森高尾国定公園」と大阪の「明治の森箕面国定公園」を結ぶ総延長1697.2kmの長距離自然歩道です。
先日、そのうちの静岡県富士宮市の田貫湖周辺から山梨県との県境までの国立公園内を通る歩道を巡視しました。
前日に雨が降ったこともあるせいか、緑が濃く見えて気持ちよく巡視することができました。
「自然歩道」という名称の通り、森の中や草原地帯など様々な自然環境を楽しみながら歩くことができます。


森林の中の歩道の様子

この日は曇り空の下の巡視だったので、富士山の姿は見られませんでしたが、お天気が良いと下の写真(右側)のような景色が見られます。


天気の差による眺めの違い

雄大な景色の他、これからの季節は様々な植物観察も楽しみのひとつでしょう。
今回の巡視では、フタリシズカやウツギの花、ヤマオダマキなどを見ることができました。


ヤマオダマキ

歩道上には、田貫湖や陣馬の滝など観光できる場所や、休憩施設や公衆トイレが整備されています。
ぜひしっかりとした計画を立て、装備を整えた上で楽しみにいらして下さい。

ページ先頭へ↑

2013年06月05日不法投棄防止統一パトロール

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

5月30日(ごみゼロの日)から6月5日(環境の日)は『全国ごみ不法投棄監視ウィーク』です。
不法投棄は全国各地で問題となっていますが、静岡県も例外ではなく、県内各地で様々な不法投棄防止活動が行われています。
5月30日には、富士山麓不法投棄防止統一パトロールが実施され、沼津自然保護官事務所も参加してきました。

パトロールの様子

写真のような、投棄されやすいポイント(道路脇で人目につかない場所など)を重点的にパトロールします。
この場所では以前、大量の投棄物(家庭ごみ)が見つかったため下の写真のように、道路との境界にロープを張り「不法投棄禁止」を表示する措置が取られています。

この措置を取ってから、この場所に不法投棄はされていません。

今回のパトロールでは新たな不法投棄はありませんでしたが、パトロール前に発見され、警察が対応中の投棄物が現場にあったのでその状況などについて確認しました。

周辺に民家がない道路脇(写真左)の、林の中に捨てられた投棄物(家庭ごみ:写真右)

投棄物の内容は、ペットボトル・食料品の袋や容器・空き缶や衣類など、分別して地域のごみ収集の日にごみ置き場に出せばよい物がほとんどでした。
この投棄物の持ち主は検挙され、警察などで適切な手続きが取られているということです。

現在、静岡県内・富士山麓での不法投棄数は、多くの方の日々の活動(パトロールや指導など)により、減少傾向にあります。
今後も不法投棄数が減少し、いずれは「ゼロ」になることを願い、不法投棄防止活動は続けられますが、何よりも大切なのは「ごみは適切に処理し、不法投棄しない」という個々人の意識だと思います。
不法投棄ゼロを目指して、ご協力の程、よろしくお願い致します。

ページ先頭へ↑

2013年05月24日アマギシャクナゲ

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

先日、天城山の万二郎岳(ばんじろうだけ)万三郎岳(ばんざぶろうだけ)を巡視しました。
この日はとてもお天気が良い登山日和で、登山口の駐車場は冬季とは違う賑わいを見せていました。

登山道の施設に大きな問題はなく、今回は色が落ちてしまった看板に色を塗り直す作業を行ったのみでした。
そんな作業や確認をする途中、万二郎岳山頂から西に少し下ったところにある場所から、これから行く万三郎岳が見えました。


手前の尾根は「馬の背」と言われる部分で、その向こうにちょこんと見えているのが「万三郎岳」です。
写真にも見られるように、まだ稜線付近の木々には緑が見られませんでした。
この様子で気になったのが「アマギシャクナゲ」の今年の咲き具合です。
実際に確認してみると・・・


花芽が付いていない木。

花芽が少し付いている木。
結果、写真のように花芽が付いている木と付いていない木があり、今年は「少し寂しい」と思われます。

アマギシャクナゲは少ないかもしれませんが、登山の楽しみは他にもあります。
装備を整えて、せひともお出かけ下さい。

ページ先頭へ↑

2013年05月08日ダイヤモンド富士

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

富士山西麓に位置する田貫湖畔から、毎年4月20日前後と8月20日前後に見られる「ダイヤモンド富士」。
今年最初のチャンスがやってきたので撮影に行ってきました。

まだ薄暗く寒い早朝5:00に田貫湖の展望デッキに行ってみると、すでにたくさんの人がカメラを準備して日の出を待っていました。
その後も続々と人がやってきて、展望デッキはいっぱいに・・・。
でも、みなさん譲り合いながら自分の場所を確保していて、混乱は全くありませんでした。
そんな状況の展望デッキから見える富士山。
5:00頃は見えていた山頂に、次第に雲がかかり始めました。


写真左:5:00頃
写真中:5:30頃
写真右:5:58

日の出時刻は6:01。
「今日はダメかもしれない」そう思いましたが、なんとたった2分で山頂から雲がなくなり、ダイヤモンド富士を見ることができました。


(2013年4月23日 6:01撮影)

太陽が富士山頂に姿を見せた瞬間、「出た!」の声とともにカメラのシャッター音が一斉に鳴り始めたのが印象的でした。

この日の日の出は山頂中心から少し右側でした。
山頂中心から出るのは翌日(24日)か翌々日(25日)のようでしたが、あいにくお天気が良くなく撮影することができませんでした。
次のチャンスは8月20日前後です。
富士山の夏山登山シーズン中なので、性能の良いカメラなら登山者が見えるかも!?

ページ先頭へ↑

2013年04月17日芦ノ湖スカイライン

富士箱根伊豆国立公園 沼津 橋本 和加子

いつもは、歩いて楽しめる国立公園の歩道や登山道をご紹介していますが、今回は車で訪れて楽しむことができる国立公園の景色をご紹介します。

温泉や観光地として日本国内のみならず海外からも多くの人が訪れる箱根には、芦ノ湖があります。
その芦ノ湖の西側にある箱根峠と湖尻峠を結んでいる道路が「芦ノ湖スカイライン(有料)」です。
道路沿いには数カ所に展望地があり、芦ノ湖と箱根の山々や富士山、駿河湾方面の景色などを堪能できます。(お天気良好時)


山伏峠より、芦ノ湖と箱根の山々。


三国峠より、富士山と愛鷹山。


尾根を通る芦ノ湖スカイラインと箱根の山々。

このような素晴らしい景観を維持していくため、関係者をはじめとした多くの方に(もちろん来訪される方々にも)、日々ご協力いただいています。ありがとうございます。

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ