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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

行ってらっしゃい!!

2022年11月24日
小笠原 坂田彩
遺産センター
【小笠原世界遺産センター】

みなさんこんにちは、小笠原の坂田です。
私が働いている、小笠原世界遺産センターでは保護増殖事業の一環として小笠原固有のマイマイ(カタツムリ)の飼育を行っています。
数年前から、飼育されているマイマイの一部を、故郷である父島属島の巽島へ移殖して、野生個体群を補強する試みが始まりました。
そして今年も1年かけて育ててきたマイマイたちの移殖の時期がやってきました。

 

~準備~

移殖されるマイマイは卵の時から通常飼育しているマイマイとは別の部屋で、人工環境飼育をしています。
これは移殖する際に現地にいない生き物を持ち込まないようにするためです。
こうして細かな注意をしつつ育てられたマイマイたちは移殖直前まで目が離せません。
移殖が決まると事前に1匹1匹に番号や、タグ、印を付けて移殖した個体がわかるようにしたり、本当に問題がある生き物を持っていないか検査したりして、準備をしていきます。
移殖前日には、1匹ずつマイマイたちを守るようにティッシュに包み移動用ケースへと移動させていきます。
タグ付け作業
【印付け作業中】
ピットタグ
【ピットタグ付け作業中】
移殖準備後のマイマイ
【番号と印のついたマイマイ】
移殖前日作業
【移殖前日のケース移動作業中】
明日はいよいよ移殖当日。
冬にかけて海が荒れやすいので、海況がよくないと上陸できません・・・。
海の状況も見つつ移殖は進められています。

~マイマイたちを背負っていざ、巽島へ!!~

巽島
【巽島】
当日巽島周辺では少しうねりはありましたが、全員で上陸するこ
とが出来ました!!
ここは周りを海で囲まれている父島の属島です。
外来のプラナリアが侵入していないため、父島でも見られていた野生の
チチジマカタマイマイとアナカタマイマイが生息しています。
今回はこの2種類の移殖を行います。
現地に着くと連れてきたマイマイたちをケースから出し、トレーに並べて、状態や数を確認します。
その後、野生のマイマイがいるかを確認しつつ、その周辺への移殖を行っていきます。
チチジマカタマイマイは地上性のマイマイなので、地上の落ち葉の下へ。
アナカタマイマイは半樹上性のマイマイなので、少し高くなっているタコノキの隙間に。
それぞれが好みそうな場所へと移殖していきます。
移殖準備中
【移殖前の最終確認中】
チチジマカタマイマイ
【移殖後のチチジマカタマイマイ】
移殖作業中
【アナカタマイマイ移殖中】
アナカタマイマイ
【移殖後のアナカタマイマイ】
1年間、飼育に関わっていた人達にとっては我が子のようなマイマイたち。
「行ってらっしゃい、元気に大きくなるんだよ~」と、声をかけつつ放していきます。
このマイマイたちが次世代を育んでくれるといいですね。
今後も楽しみに見守っていきたいと思います。