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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

日光パークボランティアの活動紹介です。

ボランティアによる戦場ヶ原の木柵の杭補修

2023年06月16日
日光 岡田 葵
いい天気ですね!
日光国立公園管理事務所の岡田です。
今回は日光国立公園で様々な活躍をする、日光パークボランティア(通称NPV)の活動の一端をご紹介したいと思います。


作業日は初夏。天気がいいと男体山がとてもかっこいいです。

1日目

6月上旬の晴れた日、戦場ヶ原に集まったNPVのみなさまたち。またこの日は普段奥日光でガイドをされている方たちにもお声がけして、環境省事務所からも含め、総勢7人の参加がありました。
この日の作業は木杭の交換・補修です。この杭は、戦場ヶ原の湿原への立ち入りを防ぐために20年以上前に建てられたものです。今回設置する杭の数はなんと約100本!駐車場までは車で運べるのですが、その先は歩道・木道しかないので、人力で運ばなくてはなりません。背負子やリヤカーを利用して、1.5mの杭100本を目的地まで手分けして運びます。重いし長いしとかなり大変だったようですが、NPVの方は軽々と持ち上げたりロープで結んだりとお手の物。さすがです。

   
目的地に着いた後は、補修箇所のチェックです。立っている杭のほとんどは根元や中身が劣化してボロボロだったのですが、中にはまだしっかりしている物もあります。そういう箇所は今回交換せず、限りある資材は必要な場所に使用します。使われていた古いロープは再利用のために回収します。

 
古くて役目を終えた杭を倒し、新たに杭を立てる箇所に目印をつけ、そこに新しい杭を置いていきます。
ここで1日目の作業は終了。

2日目

2日目は、新たな杭を打ち込む作業からスタートです。この日は宇都宮大学宇都宮大学院地域創生科学研究科社会デザイン専攻建築学プログラム学科の院生さん達と先生が参加して、計12人での作業です。
杭を打ち込む作業は3人一組で行います。掛矢(木製ハンマー)で打ち込む人、鍬やバールを使って杭を支える人、杭が傾いていないか・長さが正しいかを見る人。それぞれのチームが息を合わせて約100本の杭を打ち込んでいきました。

 
人数が多かったのと、参加したみなさんの素晴らしいコンビネーションで、打ち込み作業は予定時間より大幅に早く終了しました。最後に微調整したあと杭にロープを通し、今回の作業はおしまいです。
新たに設置された杭は、戦場ヶ原の湿原を守るためこの先何年も活躍してくれることでしょう。参加してくださったみなさま、ありがとうございました!


日光パークボランティアではこのような維持管理補修作業のほかにも、清掃パトロールや動植物のモニタリング、外来種除去、開花調査などを行っています。別の活動もまたAR日記でご紹介できればと思います。

おまけ

作業が早く終わったので、NPVの方が宇都宮大のみなさんに戦場ヶ原をちょっとだけご案内していました。この日は男体山を始めとした山々がくっきり見え、新緑もまぶしく、まさに戦場ヶ原日和!ワタスゲが目立ちはじめ、ズミの花も見頃で、この季節の奥日光の自然を楽しんでもらえたのではないかと思います。