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関東地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

初めまして、箱根。春の植物と動物たち

2024年05月24日
箱根 篠 優花
皆さま初めまして。
4月から富士箱根伊豆国立公園管理事務所のアクティブレンジャーとなりました、篠と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
最初の記事は何を書こうかしらと悩みこんでいるうちに季節は巡り、あっという間に初夏を迎えてしまいました。 
遅ればせながらではございますが、この2ヶ月で私が心惹かれた箱根の植物、動物たちについてお話させていただきます。

まずは下記左手、4月の半ばに撮影した満開の桜の木。
こちらは、富士箱根伊豆国立公園内の仙石原にあるマメザクラです。
柔らかな色彩がまるで絵画のようで、息をのむ姿でした。

マメザクラは日本固有種の桜です。
富士山周辺や箱根にも多く自生することから、フジザクラやハコネザクラとも呼ばれています。
一輪一輪のサイズが小さく、下を向いて咲く姿が特徴です。
他の品種の桜に比べると樹高が低いので、咲き綻ぶ様子を間近で見ることが出来ますよ。

晴れた日の日差しを浴びた柔らかな姿も素敵ですが、雨の日には花弁に雨露を纏い、また違った魅力がありました。
マメザクラ1
満開のマメザクラ
マメザクラ2
雨の日のマメザクラ
続いては、少しだけ季節が巡り5月。新緑をたたえたオオモミジのお話です。

遠目の一枚では分かりづらいですが、近づいてみると花が咲いていることが分かります。
さらによく観察すると、花とともに写るプロペラのようなものが見えます。こちらは果実です。
オオモミジの果実は翼果でプロペラ状の翼があり、秋頃に熟すと風に乗って種子を運びます。

こちらのオオモミジは、箱根ビジターセンターの裏手に生えているのですが、なんでも職員の皆さんの紅葉標本木となっているそうです。
今の季節の鮮やかな緑も美しいですが、秋の訪れも楽しみです。
オオモミジ1
新緑のオオモミジ
オオモミジ2
花と果実
最後に、恩賜箱根公園で出会った小さな生き物をご紹介します。
つややかな光沢が魅力的なヒガシニホントカゲです。
公園ではこちらの個体の他にも、複数の個体を見かけました。
よいお天気の日でしたので、日向ぼっこをしていたようです。

また、よく似た生き物にニホンカナヘビがいますが、そちらは皮膚がざらざらとしています。
もし見かけることがあれば、静かにじっくりと観察してみてください。
ヒガシニホントカゲ
ニホンカナヘビ
今回ご紹介した植物や生き物たちは、どちらも2024年度 箱根自然に親しむ運動の下見及び当日に撮影したものです。
当イベントは今年度もまだまだ開催予定ですので、気になる方は是非ご応募ください。

箱根の山々を彩る桜やスミレ、ツツジなどの春の花々は今年の見頃を過ぎつつありますが、
ご興味がある方は是非来春に遊びにいらしてくださいね。


それでは、また次回の記事でお会いしましょう。