
アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
聟島アホウドリ繁殖地現地確認
2025年04月02日
小笠原
こんにちは、小笠原事務所の中川です。
皆さん、アホウドリという鳥類はご存じでしょうか。
アホウドリは国の特別天然記念物に指定されている翼長2 mにもなる大型の海鳥です。
(種の情報について詳しくはこちら↓)
https://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/ahoudori.html
かつては数百万羽が小笠原諸島や伊豆諸島に生息していたようですが、羽毛採取目的の大規模な乱獲によりその数は激減、一度は絶滅宣言が出されました。
その2年後、1951年に伊豆諸島の鳥島(八丈島と小笠原の間の無人島)で見つかった僅か10羽余りのアホウドリを保護する取り組みが行われ、
誘引用模型(デコイ)による繁殖地形成など多くの方の尽力により2000年頃には1300羽余りにまで個体数が回復しました。
皆さん、アホウドリという鳥類はご存じでしょうか。
アホウドリは国の特別天然記念物に指定されている翼長2 mにもなる大型の海鳥です。
(種の情報について詳しくはこちら↓)
https://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/ahoudori.html
かつては数百万羽が小笠原諸島や伊豆諸島に生息していたようですが、羽毛採取目的の大規模な乱獲によりその数は激減、一度は絶滅宣言が出されました。
その2年後、1951年に伊豆諸島の鳥島(八丈島と小笠原の間の無人島)で見つかった僅か10羽余りのアホウドリを保護する取り組みが行われ、
誘引用模型(デコイ)による繁殖地形成など多くの方の尽力により2000年頃には1300羽余りにまで個体数が回復しました。

しかし、2002年に鳥島で63年ぶりとなる噴火が起こりました。
アホウドリの繁殖地には被害が出なかったのですが、噴火により繁殖地が破壊されてしまう危険にさらされている状況です。
そこで、2008年にアホウドリのヒナを親鳥と離して、ヘリコプターで350 kmも離れた活火山を有さない無人島である小笠原諸島の聟島まで運び、新たな繁殖地を作るプロジェクトが環境省と山階鳥類研究所の連携により実施されました。
聟島での懸命な人工飼育により2008~2012年の間で鳥島から移送した69羽が巣立ちました。巣立ったヒナの多くはその後、鳥島に帰ってしまいましたが、
一部の聟島に定着した個体やその子孫が近年では毎年、聟島での繁殖を成功させています。
前置きが長くなってしまいましたが、こういった経緯で聟島のアホウドリの今後のモニタリング手法を検討するために現地確認を行うことになりました。
父島から漁船で約3~4時間、沖合に漁船を停泊させてからのゴムボートで浜に移動し、そこから徒歩で繁殖地の観察ポイントまで向かいました。
アホウドリの繁殖地には被害が出なかったのですが、噴火により繁殖地が破壊されてしまう危険にさらされている状況です。
そこで、2008年にアホウドリのヒナを親鳥と離して、ヘリコプターで350 kmも離れた活火山を有さない無人島である小笠原諸島の聟島まで運び、新たな繁殖地を作るプロジェクトが環境省と山階鳥類研究所の連携により実施されました。
聟島での懸命な人工飼育により2008~2012年の間で鳥島から移送した69羽が巣立ちました。巣立ったヒナの多くはその後、鳥島に帰ってしまいましたが、
一部の聟島に定着した個体やその子孫が近年では毎年、聟島での繁殖を成功させています。
前置きが長くなってしまいましたが、こういった経緯で聟島のアホウドリの今後のモニタリング手法を検討するために現地確認を行うことになりました。
父島から漁船で約3~4時間、沖合に漁船を停泊させてからのゴムボートで浜に移動し、そこから徒歩で繁殖地の観察ポイントまで向かいました。



観察はアホウドリの繁殖に配慮して遠方から行っており、クロアシアホウドリやコアホウドリが多くいる繁殖地の中に白い点がポツンとあるような状態で
アホウドリ自体は確認できました。
僕は見つけられなかったのですが、同行者の方は飛行するアホウドリの観察、撮影をすることができたようで(羨ましい・・・)、今回アホウドリは2羽の成鳥を
確認できました。
アホウドリ自体は確認できました。
僕は見つけられなかったのですが、同行者の方は飛行するアホウドリの観察、撮影をすることができたようで(羨ましい・・・)、今回アホウドリは2羽の成鳥を
確認できました。


クロアシアホウドリ、コアホウドリ、そのヒナたちは多く確認でき、クロアシアホウドリは帰りの船にも途中まで付いてきてくれました。



一度は人の手によって絶滅に瀕してしまったアホウドリも、多くの方の絶え間ない努力、保護活動によって一定の個体数まで回復することができました。
ヒナの再導入による聟島での繁殖地形成にはもう少し時間がかかりそうですが、いち生き物・自然好きとしてプロジェクトの成功を祈るとともに、アホウドリや海鳥たちが誤って海ごみを食べてしまう確率を減らすためにも、「ごみをなるべく出さない」「ごみは捨てずに持ち帰る」というちょっとした行動で保護活動に
貢献していければと改めて思います。
ヒナの再導入による聟島での繁殖地形成にはもう少し時間がかかりそうですが、いち生き物・自然好きとしてプロジェクトの成功を祈るとともに、アホウドリや海鳥たちが誤って海ごみを食べてしまう確率を減らすためにも、「ごみをなるべく出さない」「ごみは捨てずに持ち帰る」というちょっとした行動で保護活動に
貢献していければと改めて思います。
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