尾瀬国立公園
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2015年06月26日H27年度 国立公園・野生動物フォトコレクション@尾瀬
尾瀬国立公園 柳澤美果子
小笠原からスタートした「国立公園・野生動物フォトコレクション- アクティブレンジャー写真展」
はるばる海を越えて、今度は尾瀬にやってきました!
国立公園・野生動物フォトコレクションポスター(尾瀬) .pdf
開催場所:見晴地区 環境省見晴休憩所(am8時~pm5時)
開催期間:平成27年6月25日(木) ~7月21日(火)
※開催期間はヘリの運航状況によって、変更になる可能性があります。
写真展会場の様子
ミズバショウのシーズンは終わりましたが、尾瀬では小さくも可憐な花々が咲いています。
初夏の花たちを探しがてら、ぜひ写真展もご覧下さい♪
ハクサンチドリ
池塘に一輪咲くホゼコウホネ
イトトンボの仲間が仲良く止まっていました。
そして・・・写真展設置に向かう途中、山ノ鼻付近でツキノワグマに遭遇しました。
クマを見かけたら、安易に近づかず、その場から静かに遠ざかりましょう。
大声を出すなどクマに対して威嚇したり、写真の撮影等はクマを刺激するため危険です。
事故に発展しないように、正しい対処法を理解することが大切です。
詳しくはこちら↓
尾瀬保護材団ホームページ https://www.oze-fnd.or.jp/ozd/br/
2015年06月09日ゴミ持ち帰り運動
尾瀬国立公園 柳澤美果子
先週末の6月6日、ゴミ持ち帰り運動の呼びかけキャンペーンに参加してきました。
鳩待峠の様子
尾瀬はゴミ持ち帰り運動の発祥の地と言われています。
以前、尾瀬にはゴミ箱が設置されていましたが、その周りはゴミで溢れていたそうです。
昭和47年から、関係機関によってゴミ箱が撤去され、登山口でゴミの持ち帰りを呼びかけたのが
ゴミ持ち帰り運動のはじまりです。
今では、この運動も全国に広がり、尾瀬ではゴミをほとんど見かけなくなりました。
しかし!時々あるのが・・ポケットから気づかぬ内に落ちてしまった飴の袋などの「うっかりゴミ」や
休憩時の「置き忘れ」です。悪意はなくても、これも立派なゴミになってしまいます。
ゴミの管理や身の回りの点検にも気をつけましょう。
ゴミ持ち帰り運動は年間を通して実施中です!美しい尾瀬を守るためには、一人一人の心がけが大切です。
また、ミズバショウシーズンの休日のこの日、大勢の方が、鳩待峠から尾瀬ヶ原に入山しました。
渋滞する登山道
山ノ鼻の公衆トイレ前には長蛇の列ができ、トイレ待ちに40分もかかる程!
今週末も、登山道やトイレの混雑が予想されます。
事前に鳩待峠でトイレを済ませる、時間に余裕を持って行動するなど、対策をとりましょう。
また、休日は入山者が集中するので、平日に入山を計画するのがおすすめです。
そして、いよいよ梅雨に入りました。
雨の日や雨上がりなど、木道がぬれていると大変滑りやすく、転倒、怪我が多発しています。
尾瀬では、靴底がやや柔らかく、溝が深い靴が適しています。事前に現地の情報や安全対策を確認し、
ぬれた木道、石畳の上などは十分気をつけて慎重に歩いて下さい。
尾瀬保護財団HP https://www.oze-fnd.or.jp/ozb/b-ss/
2015年05月28日ミズバショウの花が咲いている♪
尾瀬国立公園 柳澤美果子
こんにちは。
先週の5月21日、福島県側の入山口である御池で尾瀬の山開きが行われ、
尾瀬のシーズンが幕開けとなりました。
半月前までは、雪の下に埋もれていた木道も、最近の暖かさで一気に溶け、
尾瀬ヶ原周辺の木道はほぼ姿を現しました。
※日陰など場所によっては一部雪に埋もれている所もあります。
さて、シーズン幕開けの尾瀬を彩るのは、歌でも有名なミズバショウ。
現在、尾瀬ヶ原の各地で見頃を迎えています。
下ノ大堀川畔から
至仏山を背景に咲くミズバショウが絵になります。
東電小屋付近から
こちらは東北最高峰、燧ヶ岳とミズバショウ
水のほとりで匂っています♪
ミズバショウの他にも、リュウキンカなど様々な花が咲き始めました。
こんな落とし物も・・
ツキノワグマの糞です。
尾瀬国立公園はクマの生息地。
そのことをしっかり意識し、クマ鈴の装着(人気がない場所)や、
朝夕の薄暗い時間帯は行動を控えるなど、クマに出会わないよう対策をしましょう。
なお、群馬県側では、津奈木から鳩待峠口間がマイカー規制中で、一般車は通行できません。
乗合いバス等が運行しています。バスの時刻にも気をつけながら、
計画的に尾瀬を楽しみましょう。
詳しくはこちら↓
https://www.oze-fnd.or.jp/ozb/b-as/tt/
2015年05月28日第35回尾瀬山開き
尾瀬国立公園 長峯 彩
檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。
先日21日に檜枝岐村の御池で、第35回尾瀬山開きの式典が行われました。
この日はあいにくの曇り模様でしたが、沢山の登山者が見守る中、神事と来賓祝辞、テープカットやくす玉開披が行われました。
昨年度までは尾瀬山小屋組合主催の元、片品村と交互に行われていた山開きですが、今年度から尾瀬に接している各市町村での開催となりました。第35回尾瀬山開きは、その節目ともなる回でした。
次年度は初めて魚沼市で執り行われることとなります。これによって、尾瀬は群馬県、福島県、新潟県の3県が接していること、様々なルートで尾瀬に入山できるということがもっと周知されるといいなと思います。
さて、無事開山された尾瀬ではありますが、一部通行止めとなっている箇所があります。
■道路情報 村道駒ヶ岳線の状況について
http://www.oze-info.jp/archives/6191
■登山道情報 燧ケ岳-見晴新道について
http://www.oze-info.jp/archives/5031
また、御池~沼山間のシャトルバスは、道路の陥没により現在長池(沼山より4km手前の地点)までの運行となっていますので、ご注意ください。
■【速報】県道 沼田・檜枝岐線(御池~沼山間)の通行について
http://www.oze-info.jp/archives/6218
平野部ではすでに夏の陽気となっていますが、尾瀬ではまだまだ残雪があります。
気温も夜は一桁代になりますので、お越しの際はしっかりとした登山の準備と防寒対策をお願いします。
2015年04月24日至仏山残雪調査
尾瀬国立公園 柳澤美果子
はじめまして。
4月から尾瀬国立公園、片品地区のアクティブ・レンジャーになりました柳沢です。
尾瀬には、これまで数回訪れた事があり、その美しさにすっかり魅了されてしまいました。
アクティブレンジャーとして、大好きな尾瀬に関わる事が出来、とても嬉しいです。
これから、AR日記を通して尾瀬の魅力や取り組みを伝えていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします!
さて昨日、至仏山保全対策会議委員の一環として、至仏山残雪調査に参加してきました。
本日(4月24日)から、鳩待峠への道路閉鎖が解除されるのをうけ、
残雪期の至仏山入山者に向けて、植生保護や安全面の注意喚起をするための調査です。
鳩待峠から至仏山の登山道3地点に設置されている積雪深計で、積雪量を計測しました。
標高1591mの鳩待峠で積雪2m10cm、標高1850m付近で積雪2m90cmでした。
積雪量は例年並みのようです。
植生保護区域や危険区域に入り込まないように、
至仏山山頂周辺に誘導ポールと看板を設置しました。
至仏山山頂からの眺め
天候に恵まれ、雪に包まれた尾瀬ヶ原やその奥にそびえる燧ヶ岳がよく見えました。
今回の調査をふまえ、至仏山利用ルールを作っています。
詳しくはこちら↓
http://ozenavi.blog85.fc2.com/blog-entry-2655.html
入山される方は、ルールをしっかり守り、安全対策を万全に
至仏山登山を楽しんで下さい。
2015年03月13日毎年恒例の訪問客
尾瀬国立公園 長峯 彩
10日から降り続いた雪で、すっかり冬に戻ってしまった檜枝岐村です。
とはいえ、不思議なもので、また雪が降ると何だか落ち着いたりもして・・・。
雪国の人達は昔からこんな気分で毎年春を迎えてきたのかもしれないと思うと、何だか感慨深いです。
さて、この時期に事務所の対岸に毎年訪れるお客様がいます。
天然記念物のカモシカです。
降雪が落ち着いて少し春らしくなってきた頃に、山から下りてきた姿を見ることができます。
この日は美味しそうに新芽をモグモグ。
そしてお腹いっぱいになったのか寝そべっていました。
こうしてのんびりと4時間ほど滞在して立ち去っていきました。
カモシカは好奇心が旺盛らしく、人間を見に来ることもあるそうです。
このカモシカも、食事のついでに、せわしなく働いている人間を観察しに来たのかもしれません。
カモシカは『シカ』とついていますが、分類上は『ウシ』の仲間です。
言われてみれば、このゆったりとした姿は、シカよりも放牧されている牛に近いような・・・気もします。
そんなカモシカですが、ニホンジカと食性が被ることもあり、ニホンジカの急激な増加によって生息域が追いやられていると聞きます。
あと1~2ヶ月もすれば、越冬の為に移動していたニホンジカの群れが檜枝岐にも帰ってくるでしょう。
ニホンジカに負けずに、来年もこの場所に姿を見せに来て欲しいですね。
2015年03月13日平成26年度尾瀬国立公園協議会
尾瀬国立公園 服部 恵子
3月10日'火)に尾瀬国立公園協議会が開催されました。
事務局を含めて、出席者は総勢31名です。
国や都道府県、市町村、土地所有者さん、山小屋さん、ガイドさん、自然保護団体、学者さん、
尾瀬国立公園には非常に多くの方が携わっていることを実感しました。
協議会の中では、
尾瀬沼ビジターセンターの再整備計画についてや
東京電力さんと尾瀬保護財団さんのホームページの改定について、
入山口の利用分散化を図るための事業の実施状況および計画などが話し合われました。
関係者が多い分、色々な人の思いや考えが交錯して複雑な部分は難点ですが、
まさに『みんなの尾瀬を みんなで守り、みんなで楽しむ』
という尾瀬のスローガンに即した集まりのように思います。
登山者の皆様もご協力をお願いいたします。
写真は、3月5日(木)の鳩待峠へと続く戸倉ゲートの状況です。
今年は雪が多く、山小屋さん達は除雪に大忙しです。
2015年02月05日尾瀬沼の雪状況
尾瀬国立公園 長峯 彩
ご無沙汰しています。檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。
11月の閉山からあっという間に3ヶ月が経ってしまいました。
先月1月には、H26年度の尾瀬国立公園の入山者数発表もあり、尾瀬沼と会津駒ヶ岳への入山口については入山者の増加傾向が見られました。
これを機に、来年度以降も入山口利用の分散化が進んで行くといいですね。
さて、尾瀬では冬期の施設管理作業が始まっています。
昨日は山小屋と尾瀬沼施設の除雪隊のヘリに同乗して、尾瀬沼の施設確認に行ってきました。
左中程に写っているのが尾瀬沼ビジターセンターや公衆トイレ、山小屋などの集団施設地区、その上が尾瀬沼です。尾瀬沼はまだ厚い厚い雪の下です。
ビジターセンターの建物は雪で隠れており、かろうじて入口が分かる程度。
比較の為に私(165cm)が写ってみました。だいたい4~5mは積もっているでしょうか。
10年来除雪に来ている除雪隊の方々も、こんなに積もっているのを見るのは初めてだそうです。
これらの建物に積もった雪は、除雪隊によって雪下ろしを行います。
左から、尾瀬沼ビジターセンター、長蔵小屋売店、第二公衆トイレです。
こうして見ると建物がすっぽり覆われて、かまくら状になっているのがよく分かります。
この大量の雪があと3ヶ月もすればほとんど溶けてしまうなんて、なんとも不思議です。
次に尾瀬沼を訪れるのは、3ヶ月後の5月上旬ごろ。
この景色が3ヶ月でどう変化するのか、是非皆さんも見に来て下さい。
2015年01月15日尾瀬の麓の積雪状況
尾瀬国立公園 服部 恵子
先日、奥鬼怒林道沿いに設置しているシカ移動遮断柵の状況確認に行ってきました。
今年は積雪量が多いようで、すでに地上から約2m50cmの支柱の先端に
簡単に手が届く程の高さまで雪が積もっていました。
シカの気配はもう一切ありませんでした。
近日、雪の重みで柵が破損しないように支柱からネットを外します。
大清水付近はというと下の写真のような状況で、1m50cm近く積もっていたでしょうか。
大清水に向かう途中ではカモシカに出会いました。
こんな雪の中でも生活するというのが、
シカとカモシカの違いの1つです。
なお、大清水までは除雪されていますが、
戸倉のゲートから先は通行禁止となっているため一般車両で大清水まで行くことはできません。
こんにちは。
7月1日、至仏山の山開き式が登山口の鳩待峠でおこなわれました。
5月の連休後、残雪期の植生保護のため、至仏山の登山道は閉鎖されていましたが、
いよいよ夏山シーズンの登山解禁です!
山開き式の様子
そこで、6日に至仏山に登ってきました。あいにくのお天気で、残念ながら景色は霧の中でしたが、
たくさんの花々が出迎えてくれました!
そう、至仏山は日本百名山であると同時に、花の百名山でもあり、高山植物の宝庫なのです。
至仏山山頂一帯は蛇紋岩という岩石でできていて、鉄やマグネシウムを多く含み、普通の植物は生育できません。そのため、氷河期の植物の生き残りや、この土地にあわせて形を変えたものなど、蛇紋岩地特有の植物が多く見られます。
オゼソウ
初めて至仏山で発見され、その名がつきました。
他には谷川岳と北海道の天塩山地にしかない貴重な植物です。
ホソバヒナウスユキソウ
歌で有名なエーデルワイスに近縁の植物♪
ジョウエツキバナノコマノツメ
名前にスミレとつかないスミレの仲間。
きれいな花たち、ついもっと近くで見て、いい写真を撮りたくなりますよね。
しかし、花を見るために登山道から外れてしまうと、踏圧や土壌流出によって
植物が生育出来なくなってしまいます。
太古の昔から細々と生き残ってきた貴重な植物をこれから先も残していくために、
登山道、木道からは外れずに、ルールを守って至仏山登山を楽しみましょう。
※山ノ鼻から至仏山は登り専用ルートで、下山には使えないので、ご注意下さい。
また、蛇紋岩は濡れると大変滑りやすいので、足下には十分気をつけて下さい。