ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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尾瀬国立公園

192件の記事があります。

2014年11月21日スノーモービル乗り入れ禁止

尾瀬国立公園 服部 恵子


雪で閉ざされる尾瀬では、
2月から3月頃になると山小屋さん達が
スノーモービルで入山して小屋の除雪などを行います。

しかし特別保護地区内は、
自然公園法においてスノーモービルを使用することを禁止されているため、
一般の方が無許可で乗り入れることは出来ません。

そこで毎年恒例、閉山後のひと仕事。
モービル乗り入れ禁止看板を設置してきました。


上の写真は鳩待峠へと続く戸倉のゲートです。
この写真を見る限りではまだ気が早いのではないか?
と思われるかもしれませんが、
ここから3kmほどしか離れていない富士見下登山口では、
7cm程度の雪が積もっていました。


わずか数km程度の違いで雪の量にこれだけ差があることに
毎年驚かされます。

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2014年11月13日閉山のお知らせ

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。


今年度も無事に尾瀬沼ビジターセンターを閉所することができました。
ビジターセンターにお越し頂いた皆様、ありがとうございました。


【ビジターセンターより望む尾瀬沼と燧ヶ岳】

沼山峠では、10月から行っていた木道掛け替え工事が終わり歩きやすくなりました。
春先は溶けた雪で滑りやすくなっていた区間ですが、来春は少し安心して歩けそうです。
裏燧林道の木道も新しくなっています。

(左:沼山峠 右:裏燧林道)

今年度は尾瀬地域内の施設と山小屋は全て営業を終了し、田代山頂のトイレも11月6日をもって閉所しています。
なお、福島県側御池から沼山峠までのシャトルバスも運行終了しており、御池から先は一般車両は通行できません。
※周辺道路の交通情報の詳細については、尾瀬周辺の交通情報 2014(冬期閉鎖)をご覧下さい。

これにより、尾瀬国立公園は半年間の閉山(オフシーズン)期間に入ります。
来年の5月迄は、ライブカメラで尾瀬沼の様子をお楽しみ下さい。

■インターネット自然研究所(尾瀬沼ライブカメラ)
http://www.sizenken.biodic.go.jp/live/view.php?camera_no=92

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2014年11月07日尾瀬冬期閉山

尾瀬国立公園 服部 恵子


片品村の山沿いでは先月末に雪が降り、
アヤメ平へと続く登山道も写真のような状況でした。

(10月29日撮影)

しかし昨日は打って変わって暖かく、
尾瀬ヶ原ではトンボが舞う姿も見受けられました。
そんな陽気のいい日に環境省で管理している橋板の撤去が行われました。
橋板が雪の重みで折れないよう、1枚1枚外して重ねておき越冬します。


橋板が撤去されたあとの橋はこのような状態↓になっています。


11月10日に戸倉のゲートが閉まり冬期通行止めとなるまでは
鳩待峠まで車で行くことができますが、橋板の撤去により
山ノ鼻から先、牛首分岐方向へ行くことは出来ませんのでご注意ください。


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2014年10月16日馬坂峠トイレ閉所しました

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

尾瀬のシーズンも残り半月となりました。
11月の閉山に向けて、徐々に尾瀬国立公園内施設の営業が終了していきます。

15日には、帝釈山登山口にある馬坂峠の公衆トイレが閉所しました。

これにより、田代・帝釈山に馬坂峠登山口から登られる方は、トイレが田代山頂までありませんのでご注意ください。
(田代山頂トイレは11月初旬までは利用できる予定)

その他施設の営業終了予定については、こちらのリンクをご確認ください。
すいすい尾瀬なび 平成26年のシーズンオフの予定について(10/10更新)

紅葉も檜枝岐村麓までだいぶ下がってきました。
事務所の裏山も綺麗に染まっています。


北海道では雪が降ったとの事ですが、こちらも一層寒くなってきました。
これからの時期の早朝は霜が降り、夜間は気温も一桁になりますので、尾瀬国立公園にお越しになる際は防寒着をお忘れなく。

尾瀬沼の情報は、facbook 尾瀬沼ビジターセンターでもリアルタイムに発信しています。

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2014年10月03日田代山の紅葉

尾瀬国立公園 長峯 彩

最近は日々黄色や赤に染まってゆく山の色を眺めて楽しんでいる、檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

尾瀬国立公園では今まさに紅葉のシーズンを迎えています。
9月末にかけては秋晴れが続いたこともあり、葉の色づきもかなり良いようです。

この機会を逃すまいと、9月29日に田代山の巡視に行って来ました。


[南会津町HPより]

田代山山頂には23haの湿地が広がっており、遠くから見ると山頂が平らな台形型をしています。
このような単一の台地上の湿地は、世界的にも珍しいとされています。

山頂湿原にはキンコウカやチングルマが咲き、9月~10月になると葉が色づき草紅葉になります。

この日も絶好の天気となり、紅葉と青空とのコントラストがとても綺麗でした。

山の山頂~中腹にかけても、カエデやツツジ、クロモジやオオカメノキなどが色づいていました。


今年は紅葉が1週間程度早いとのこと。
こうして秋に浸っていられるのも、尾瀬国立公園では一瞬です。
あっという間の秋を、今暫く楽しみたいと思います。

さて、紅葉狩りに出かける皆様にお願いです。
今年も早速、尾瀬国立公園内でのツキノワグマの目撃情報が入っております。

目撃されたのは、子供連れのクマが多いようです。
子供連れのクマは、子供を守るために凶暴になる場合があります。
むやみに刺激を与えるような行動は避け、自分の居場所を知らせる熊鈴などは必ず持って行きましょう。

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2014年09月24日尾瀬の滝

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

尾瀬国立公園というと湿原のイメージが強いですが、国立公園の大半は森林が占めており、国立公園の北側には三条の滝を始め6つの滝があります。

そのうちの1つ、竜の門の滝に行って来ました。

竜の門の滝の登山口は、途中まで会津駒ヶ岳への車道を上がっていきます。
車でほぼ滝の入口付近まで登れてしまうので、時々散歩がてら見に来る方もいるようです。


登山口付近にはカメバヒキオコシ(写真左上)、サラシナショウマ(写真右上)、ゲンノショウコ(写真左下)、ホツヅジ(写真右下)などが咲いていました。

階段状に整備された登山道を10分ほど登っていくと、竜の門の滝の展望台に到着です。

朝に雨が降っていたお陰か、水量の多い迫力のある滝を見ることができました。

思いの外登山口から簡単に着いてしまったので、歩くのが好きな方は、一番下の駐車場に車を置いて車道を歩いて行くのがよいかもしれません。

滝を見て爽やかな気分で下山してきた私ですが、最後にとても残念なものを見つけてしまいました。

入口の木の陰に隠すように置かれていたゴミ袋です。
ゴミ袋の中身は、コンビニのおにぎりとパンの袋、空のペットボトル。周囲には空き缶も散乱していました。

自然の中に来て、自然を汚して帰るのはマナー違反です。
ゴミは必ず持ち帰って頂くようお願いします。

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2014年09月24日前を向いて歩こう

尾瀬国立公園 服部 恵子


尾瀬ではすでに秋の陽気で、
9月18日の尾瀬ヶ原の気温は日中でも10℃前後でした。
湿原は早くも草紅葉(くさもみじ)の見頃を迎えています。


そんな草紅葉に見とれてよそ見をしたり、
おしゃべりに夢中になって歩いたりすると、
ふとした瞬間に木道を踏み外してしまうことがあります。
そして、時に大怪我につながることがあります。

尾瀬では1基あたり幅50㎝、長さ4m程の木道が連なっています。
木道と木道の間にはつなぎ目があり、
コンクリートのように平らではありません。
湿原の上にあるがゆえに傾いていることもあります。
何かを見る時は立ち止まって、歩くときは前を向いて歩きましょう。

環境省も木道を整備しており、
巡視の際には木道を見ながら歩いていることも多いのですが、
実は木道を見ながら歩いているといろいろな生き物に出会います。
普通に歩いているとすぐに草の中に逃げ込んでしまうカナヘビ。

そっと近づけばこんな風に写真を撮ることができます。

気付かなければ踏み潰してしまいそうなコウガイビル。

ヒルという名前ですが血はすいませんし、
血を吸うヒルとは無縁の扁形動物です。

下を向いて歩くのも楽しみ方の1つとして提案したいと思います。

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2014年08月22日晩夏の尾瀬

尾瀬国立公園 長峯 彩

檜枝岐自然保護官事務所の長峯です。

小中学校の夏休みも終わり、賑やかな尾瀬も一段落しました。
木道の周りには一部草紅葉が始まっているところも見られます。

尾瀬の林内ではすっかり花が終わってしまい、ひっそりとしています。

そんな中で、静かに咲いている花を見つけました。



コイチヨウランです。

花というのは、花びらや雄しべが多いほど原始的で、進化していくにつれて数が減っていくのだそうです。
ラン類やアヤメ類というのは最も進化した植物で、「無駄を省き、よりシンプル」な構造になっているとのこと。

そう考えると、このコイチヨウラン。
名前の通り、葉っぱが一枚しかありません。
ということは、最も進化したランの中でも、葉を減らしてさらに進化したランなのかもしれません・・・。

湿原では、秋の湿原を彩るキンコウカが咲き始めています。



今年はワタスゲが数十年に一度の群生で楽しませてくれましたが、キンコウカの花も多いような気がしています。
まだ気が早いですが、草紅葉も紅葉も楽しみです。

既に秋の雰囲気漂う尾瀬ですが、これからは熊の出没が高くなります。
入山の際には熊対策をしっかりして頂くようお願いします。

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2014年08月14日鳩待峠~見晴巡視

尾瀬国立公園 服部 恵子


尾瀬といえば、
湿原の中に木道がある風景を思い浮かべる方が多いと思います。
しかしそのような景色を見るためには、
最短でも1時間程山道を歩かなければなりません。

尾瀬ヶ原へと向かうルートで最も利用者の多い鳩待峠~山ノ鼻間で、
8月11日(月)に親子のクマが目撃されました。

尾瀬ヶ原や尾瀬沼は山の中にあります。
クマの住みかにお邪魔するということを意識して、
鈴やラジオで自分の存在をクマに知らせ、不意の遭遇がないように気を付けましょう。
ただし人通りが多い場所等では、他の方の迷惑にならないよう音を控えてください。

尾瀬ヶ原では、サワギキョウやオゼミズギクが見頃を迎えています。
オトギリソウ科のトモエソウも咲いていました。

花びらが巴形に曲がっていることが名前の由来となっています。

見晴からの帰り道、
百名山一筆書きに挑戦中の田中陽希さんとすれ違いました。
至仏山を下山して、翌日の燧ケ岳に向けて移動中でした。



皆様のお近くも訪れているかもしれません。
日本百名山ひと筆書き

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2014年07月10日至仏山

尾瀬国立公園 服部 恵子


7月8日に至仏山を巡視してきました。
嵐の前の静けさとでも言うかのごとく晴れていて、
尾瀬ヶ原一面がはっきりと見渡せました。


ダイモンジソウやユキワリソウ、
エーデルワイスの近縁種であるホソバヒナウスユキソウ(絶滅危惧Ⅱ類)、
至仏山で発見され尾瀬にちなんで名づけられたオゼソウ(絶滅危惧Ⅱ類)などが見られました。

オゼソウ

登山道上にはまだ一部残雪があり、
雪解け水が流れているところもあります。


濡れた靴で歩くと、
至仏山を形成している蛇紋岩はよりすべりやすくなるのでお気を付け下さい。

※至仏山山頂から山ノ鼻への下り通行は禁止されています。


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