ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩

61件の記事があります。

2019年06月27日毛木場のベニバナイチヤクソウ

秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩 野崎 拓

毛木場園地は長野県川上村の埼玉・山梨との県境近くに位置しており、千曲川源流で日本百名山としても有名な甲武信ヶ岳の登山口として多くの登山者に利用されています。


毛木場園地の周辺にはベニバナイチヤクソウの群生地があり、毎年6月頃に見頃を迎えます。

観察した614日はまだ5部咲きでしたが、多くの開花が見られました!


この群生地は気軽に観察できる反面、写真撮影などによる踏み跡で植生の衰退が目立ってきています。


植物が弱って育たなくなると、裸地化によって斜面が崩れたりする原因にもなります。

より多くの人が気持ちよく道路や園地を利用できるように、写真撮影など行う際は道路から外れないようお願いいたします。

周辺では、他にも多くの植物の開花が見られました。


(ツマトリソウ)

(シロバナヘビイチゴ)

帰りに信州峠(長野と山梨の県境)を越え、北杜市のみずがき湖ビジターセンターに立ち寄りました。

もうすぐ終わってしまいますが、ビジターセンターでは6/30まで「山の日記念 環境省アクティブ・レンジャー写真展-国立公園・野生生物の姿- 」を開催しています。

写真展開催案内前回の日記

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2019年06月13日北杜市で「アクティブ・レンジャー写真展」開催中!

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

みなさん、こんにちは。

現在、山梨県北杜市にあるみずがき湖ビジターセンターで「山の日記念 環境省アクティブ・レンジャー写真展-国立公園・野生生物の姿- 」が開催中です。


(みずがき湖ビジターセンター)

関東地区で活躍するアクティブレンジャーが撮影した、動植物や風景の写真を展示しています。

開催案内の詳細はコチラをご覧ください。

http://kanto.env.go.jp/to_2019/2019_2.html

みずがき湖ビジターセンターの周辺には、増富温泉や本谷川渓谷、みずがき山自然公園など見所が沢山あります。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

(本谷川8/29撮影)

本谷川は平成の名水百選「金峰山・瑞牆山源流」に含まれています。


(みずがき山自然公園10/30撮影)

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2019年06月06日荒川の源流部を歩く

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

皆さんこんにちは。

少し前になりますが、524に十文字峠から入川渓谷を巡視してきました。

簡単に現地の様子をご紹介したいと思います。


(十文字峠の長野側にある乙女の森のシャクナゲ)

かつて信州と武州の交流の要所となっていた十文字峠(標高1970m)は、現在は多くの登山者が訪れます。

人気の理由は6月上旬頃に開花するアズマシャクナゲですが、この日は残念ながら開花には早かったようです。


十文字峠から埼玉県側に下ると、急峻な岩場と苔むした原生林の道がしばらく続きます。

コケの絨毯に癒やされつつ踏まないよう気をつけて歩いていると、途中で栃本方面と川又方面に歩道が分かれます。

入川渓谷へ向かうには川又方面に進むのですが、この道は沢沿いのため危険な箇所が多く距離も長いことから、十分な装備と時間が必要になります。特に地図・コンパスやGPSは必携です。



下っている途中、標高1300m辺りでアズマシャクナゲの開花に出会いました!

6月現在では、十文字峠も見頃を迎えているかもしれませんね。


(柳避難小屋付近の沢)

急峻な地形のため、至る所で迫力のある沢の景観を楽しむことができます。


(一級河川荒川起点の碑)

最後まで気の抜けない登山道を下り、赤沢吊り橋を渡ると、入川と赤沢の合流部に着きます。

暗くて写真は撮れませんでしたが、2本の川の流れがぶつかる光景は圧巻でした!

この合流部には、荒川起点の碑が設置されています。

源流は更に上流の甲武信ヶ岳になりますが、一級河川としての起点はこの場所になるようです。


入川と赤沢の合流部から下流は、かつて木材を運んでいた森林軌道跡が残されています。

落石等に注意は必要ですが、勾配もほとんどなく気軽に渓谷を歩くことができるため、オススメの歩道です。

入川渓谷へは最寄りの川又バス停から徒歩30分ほどです。

川又へは西武秩父駅や三峰口駅からバスで向かうことができます。

入川と赤沢の合流部より上流は、十分な登山経験と装備のうえ通行してください。

また、入川渓谷に来られる際には、事前に道路状況等の情報収集をお願いいたします。

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2019年02月19日春の気配感じる奥多摩

秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩 野崎 拓

2月も半ばを過ぎ、春の気配が濃くなってきました。

奥多摩ではウメの花が咲き始めています。

2/12 小河内ダム付近の六ッ石山登山口周辺)

ロウバイはピーク過ぎですが、場所によって見頃を迎えています。

212 奥多摩駅付近の六ッ石山登山口周辺)

先週12日に登った六ッ石山も、日当たりのよい場所の雪はほとんど溶けていました。

溶けた雪や霜によってぬかるんでいる箇所が多いため、下り坂では注意が必要です。


(六ッ石山山頂 標高1478m


暖かいとはいえ、日陰では残雪や凍結が見られます。

そのため、この時期は低山であってもアイゼン等は携帯していた方が安心です。

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2019年02月01日丹波山村の秘湯 三条の湯

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

皆さんこんにちは。

奥多摩はこの時期にしては暖かく、場所によっては花の開花や花粉の飛散も始まっているようです。

今回は、先週巡視の際に立ち寄った三条の湯についてご紹介します。

三条の湯は、山梨県丹波山村の雲取山中腹(標高1103)に位置しています。

山小屋ですが温泉があり、入浴のみの利用もできます。

三条の湯まで最も利用される登山道は林道歩きが長いですが、周囲はカエデ等の落葉広葉樹が多く、特に新緑や紅葉の時期が綺麗です。


(後山林道11/8撮影)


冬場の景色も面白く、林道歩きのため気軽に自然観察ができます。

巡視当日はアトリの群れやニホンザルが見られ、三条の湯までの沢沿いの道では結氷箇所が多く見られました。


登山者が多いのは春から秋ですが、三条の湯は温泉があるため冬場もオススメです。

雲取山や飛龍山への登山の際は、三条の湯で疲れを癒してみてはいかがでしょうか。


(雲取山へ向かう途中にある三条ダルミからの景色)

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2018年07月13日東京の滝を見に行こう!

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

蒸し暑い日が続いていますね。

この夏は、涼を求めて水辺を訪れる方も多いのではないでしょうか。

そんな方にオススメな、東京で見られる滝をご紹介します。

(奥多摩町にある百尋の滝)

百尋の滝は川苔山の登山道沿いにあり、ここを目当てに多くの登山者が奥多摩に訪れます。

滝の側は、薄着だと真夏でも肌寒く感じます。

それは、谷が深く日当たりが悪いことで、沢の水温が元々低いことと、水しぶきなどにより気化熱が奪われることが関係しているようです。

最寄りの川乗橋バス停からのルートは、滝までほとんど沢沿いを歩くため、滝以外にも美しい渓谷の景観を楽しむことができます。

例年7月下旬から8月上旬頃は、岩場でタマガワホトトギスやイワタバコの花が見頃を迎えます。

(タマガワホトトギスの花)

薄暗い渓谷では鮮やかな黄色が際立ちます。

今年は開花が早いため、既に見頃の花もあるかもしれませんね。

百尋の滝までは、最寄りのバス停から1時間半程度の登山を要するため、一般的な登山装備が必要です。

また、滝周辺は深い谷のため道幅が狭く、下りでの通行は危険を伴います。

そのため、川苔山山頂を目指す方は上りでの通行をオススメします。

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2018年05月02日毛木場駐車場清掃作業

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

先月26日に、長野県川上村にある毛木場駐車場で、梓山林野保護組合の皆さんと清掃作業を行いました。

(清掃作業の様子)

集めたゴミは主に、落葉と落枝でしたが、ポイ捨てゴミも多く見られました。

ポイ捨ては、お菓子等のビニールやティッシュ、タバコの吸い殻が目立ちます。

どのゴミも捨てないで欲しいですが、個人的に1番嫌なのが、落ち葉に埋もれている吸い殻です。火の気が無いのを分かっていても、恐ろしいと感じてしまいます。

地元の皆さんのおかげでキレイになった毛木場について、少しご紹介します。

毛木場は、甲武信ヶ岳や十文字峠の登山口として、多くの登山者に利用されています。

また、周辺は千曲川(信濃川)の源流域となっており、片道3時間程度の登山で源流を見ることができます。

(毛木場付近にある狭霧橋から見た千曲川)

日本一の長さで有名な信濃川は、長野県で千曲川と呼ばれています。

最近は雨が少ないため、川の水も少なめでした。


(甲武信ヶ岳と十文字峠の登山口)

毛木場は標高1433mと高所にあるため、例年だと4月はまだ冬景色ですが、清掃当日は既にサクラの花とカラマツの新緑が見頃でした。

5月下旬~6月上旬にかけて、十文字峠のアズマシャクナゲや毛木場のレンゲツツジ、ベニバナイチヤクソウなどが見頃を迎えますので、ぜひ川上村の自然を満喫しにきて下さい。

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2018年04月13日春の青梅街道

秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩 野崎 拓

奥多摩では、つい先日まで茶色かった山が、気付けば萌黄色になっていました。

雨が少なく暑い日が多いためか、草木や虫も活動が早いように思います。

そんな陽気の中、青梅街道(奥多摩~甲州)周辺で見られた春景色をご紹介します。

奥多摩湖にある大麦代駐車場。

桜は大分散っていましたが、新緑と合わさることで、とても鮮やかな風景になっていました!

同じく奥多摩湖にある、東京と山梨の都境付近にかかる留浦の浮橋です。

撮影日は白波が立つ程の強風で、桜の花びらが至るところで舞っていました。

綺麗な景色が見られて得をしたような、散ってしまって残念なような、何とも言えない気持ちになりました。

こちらは、山梨県丹波山村の道の駅から見た景色。

東京より標高が高いため、見頃の桜が多く見られました!

青梅街道の最高地点である柳沢峠(標高1472)からの景色。

雲がない日は、写真中央辺りに富士山が見えます。

ここまで標高が上がると、さすがにまだ冬景色ですね。

気温も低く、防寒着がないと風が冷たいです。

最後に甲州市塩山の桃畑。

昨年は今頃が満開だったのですが、既にほとんど散っていました。

この辺りは国立公園の外になりますが、よく車で通るのでお気に入りの地域です。

ご紹介した写真は49日に撮ったものなので、現在はさらに景色が変わっているかもしれません。

ただ、このような景色の移ろいを楽しむのも、標高差のある山岳公園の醍醐味だと思います。

ほとんどの方は、高速道路を使われると思いますが、お時間があれば青梅街道をドライブしてはいかがでしょうか。

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2017年07月31日奥多摩は昆虫の季節

秩父多摩甲斐国立公園 野崎 拓

先週の27日に奥多摩むかし道を歩いてきました。

そこで多くの昆虫を観察できたので、いくつかご紹介します。

(ミヤマクワガタ)

日中にも活動する珍しいクワガタです。

発見時は、黒くて大きい虫が飛びながら向かってきたため、かなり焦りました。

(ヨツスジハナカミキリ)

このカミキリムシはノリウツギやリョウブの花に多くいる印象でしたが、アジサイの花でも多数見られました。

(スミナガシ)

今奥多摩では夏のチョウが見頃です。

この日は天気が優れなかったにもかかわらず、チョウだけで20種以上確認することができました!

(サカハチチョウ)

むかし道は、旧青梅街道の奥多摩町氷川地区から小河内地区の区間を利用して整備された道で、特に新緑や紅葉のシーズンが人気です。

周囲には森林や渓谷、畑、伐採地など多様な環境があるため、様々な昆虫を観察することができます。

奥多摩むかし道を歩く際は、ぜひ昆虫を探してみてはいかがでしょうか。

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2017年06月02日2017m 雲取山

秩父多摩甲斐国立公園 奥多摩 野崎 拓

雲取山は、12県にまたがり東京都最高峰(2017m)として知られています。

そして2017年は西暦と標高が同じになる記念の年!

そのため、雲取山は連日多くの登山者で賑わっています。

(5/24撮影:雲取山頂に建てられた2017年記念碑)

この日はあいにくの天気で眺望はありませんでしたが、

山頂ではタカネザクラの花が見頃でした!

(5/24撮影)

また、山頂周辺は都内では珍しい苔むした原生林を見ることができます。


(5/24撮影)

亜高山性の針葉樹林に苔の林床。

これぞ奥秩父を代表する風景です!

(5/25撮影)

これからの時期は雨が多くなるため、コケがみずみずしくなります。

雲取山で雨が降ったときは、ぜひコケの観察をしてみてはいかがでしょうか。

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