ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖

91件の記事があります。

2013年08月23日富士山と周辺でのイベント

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

富士山の夏山シーズンも残すところわずかとなってきました。

とんぼを見かけるようになったり、空がなんとなく高く感じたりと
秋がすぐそこまで来ているのを感じます。

富士五湖の事務所では夏の間は富士山での業務が主になり、
清掃活動や下山道七合目のトイレ、八合目の登山者数カウンター、
山頂のトイレなどに関連する業務で富士山にでかけることが多いです。

そんな富士山では夏の間様々な取組みやイベントが
行われていました。一部をご紹介します。


<富士山環境美化前期クリーン作戦2013>

8月3日、県内外より66団体約1800人の方が集まり
富士山五合目周辺と河口湖周辺にて清掃活動やごみの持ち帰り、
環境美化啓発を行いました。
後期のクリーン作戦は9月10日に行われる予定です。




富士北麓公園での出発式の様子(2013年8月3日撮影)


<富士山憲章山頂キャンペーン>

8月6日に山梨県、静岡県とともに環境保全推進のための
キャンペーンを山頂にて行いました。
当日は両県のゆるキャラ「武田菱丸」と「ふじっぴー」
も参加しゴミの持ち帰りや登山マナーを登山者に呼びかけました。


富士山憲章山頂キャンペーンに参加する
「武田菱丸」と「ふじっぴー」(2013年8月6日撮影)


<吉田の火祭り>
そして8月26日・27日に麓の富士吉田市では
夏の富士山の山じまいのお祭りとして「吉田の火祭り」
が行われます。
北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の両社の秋祭りで、
国指定重要無形民俗文化財に指定されていて「日本三奇祭」
でもあります。

400年以上続いていると言われている神事です。
是非足を運んでみてはいかがでしょうか?

<吉田の火祭り>
http://www.mfi.or.jp/himatsuri/
 ※当日は交通規制が敷かれます。ご注意ください。



過去の火祭りの様子

ページ先頭へ↑

2013年08月07日【おすすめ】ずらして快適登山

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

世界文化遺産に登録をされ初めての富士山の夏山シーズンも
あっという間に半分が過ぎました。
連日多くの観光客、登山客でにぎわっています。


環境省では8月1日付で富士山登山者数の中間発表を行いました。
http://c-kanto.env.go.jp/pre_2013/0801a.html
昨年度までは夏山シーズン終了後に登山者数を
発表していましたが、今年度は7月中旬までの速報値も
出すことになりました。

7月21日段階の全体数では昨年度に比べ
2万人の増加でした。(昨年比+35%)
昨年度と同様全体の約6割を山梨県側の吉田ルートが
占めていますが、今年度の特徴としては須走口・御殿場口からの
登山者数がかなり増加をしていて、登山ルートの分散化
の傾向が見られます。

それでも私が担当している吉田ルートではピークの
時間帯になりますと登山道はかなり混雑をします。


数珠つなぎの登山道(H25年8月5日14:36撮影)


登山道が混雑をしますと、将棋倒しになったり、
万が一の落石の際によけられなかったりと
危険が増すばかりでなく、自分のペースで
歩くことが難しくなります。
ちょっと立ち止まって景色が見たくても
後ろから人が続いていると止まりづらいものです。


下山道七合目トイレも御来光を見てから下りてきた方で
ピーク時は大混雑です(H25年7月28日8:20撮影)
※なお、次のトイレ(六合目)迄はここから30分です。
 分散利用にご協力お願いします。


そこで私の体験から、おすすめとしては
『曜日、時間帯をずらす』事です。
それだけでも随分と混雑状況は変わります。


山梨県側吉田ルートでは、土曜日が一番混雑します。
比較的登山者数が少ないのは月曜、水曜です。
また、時間帯では12時~16時に五合目を出発する
登山者(特に団体ツアー)が多いです。

少しでも安全、快適に登山を楽しむために、
曜日・時間帯をピークからずらした計画を
立ててみてください。

そして富士山での素晴らしい景色、体験を楽しんで下さい!
登山前には是非、富士登山オフィシャルホームページ
(http://fujisan-climb.jp/)をチェックしてくださいね。



御来光前の幻想的な景色(H25年8月6日4:26撮影)



※夜間の弾丸登山は危険な上、無理なスケジュールは
高山病のリスクも高くなりますので絶対に止めましょう!!

ページ先頭へ↑

2013年07月04日いよいよ富士登山シーズン開幕!

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

連日TVをにぎわせているのでご存知の方も多いかと思いますが、
ついに富士山の登山シーズンの幕開けです!

今年は7、8年ぶりに雪が少なく山梨県側の吉田口、
静岡県側の須走口、御殿場口の登山道が
7/1にそろって開通しました。

私が担当している山梨県側では先週はオープン前
ということで怒涛の1週間でした。

●山小屋関係者・ガイドさんと共に登山道の清掃・雪かき
●下山道の七合目トイレの準備
●登山者カウンターの設置
●道路管理者・関係者の方々と登山道の安全確認
●富士山開山前夜祭&開山祭 参列


6月30日、7月1日両日は麓の神社と五合目の神社にて
前夜祭&開山祭が行われました。
信仰の対象としての価値が世界に認められたので
このような伝統はずっと大切にしていきたいと思いました。



北口本宮冨士浅間神社
(左)前夜祭 鳥居のしめ縄が切り落とされ、お道開きされました(2013年6月30日撮影)
(右)開山祭 式の後、皇太子が神社を訪問されました。皇族の御参拝は60年ぶりだそう(2013年7月1日撮影)




冨士山小御嶽神社
(左)宵宮祭 誰でも参加OKのくじ引き大会もありました。 (2013年6月30日撮影)
(右)開山祭 大天狗がしめ縄を切り、開山です(2013年7月1日撮影)


富士登山シーズンは2か月間と短いですが、
例年以上の登山者が見込まれています。
安全な登山シーズンになりますように!

徹夜や軽装での登山は高山病になる危険があります。
準備をしっかりして楽しく登りましょう♪

なお、7月13日現在
◆富士山頂周回線歩道(お鉢めぐり):残雪のため一部通行止め
です。ご注意ください。

***** 富士登山オフィシャルページ 開設しました! ****
http://www.fujisan-climb.jp/index.html

ページ先頭へ↑

2013年03月26日期間限定 観光スポット in 河口湖

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

河口湖に新しい観光スポットが出現しました!!

河口湖の水位が過去10年で最も低く、
3月の平均水位と比べても1m以上も低くなっています。
そのため史跡保存施設「六角堂」のある浮島まで
湖岸から地続きとなっているのです。
通常はボートでしか行くことのできない浮島まで歩いて渡れる
ということで観光客や地元の方々が数多く訪れています。



地続きになった浮島(H25年3月26日撮影)

2月までの7か月間の降水量が平均の約6割程度と
少なかったことが原因と見られています。


新しい観光スポットが出来たことは喜ばしいことですが、
その反面、湖岸の水草・砂利などのフナの産卵場所が
干上がってしまうことが懸念されたり、
遊覧船がルートの変更を余儀なくされたり
といった影響も出ています。
また現れた湖底にはブイやモーターボートの
エンジンなどの粗大ゴミが目につきました。


(左) 浮島にある六角堂
(中) 浮島から陸続きとなった湖岸を望む
(右) 水位計もむき出しです      (全てH25年3月26日撮影)



あと1、2か月すれば富士山からの雪解け水が流れ込み
水位も回復するのではないかと見られています。

河口湖畔では桜もちらほらと咲き始めました。
次回何年後に体験できるかわからない自然現象です。
是非遊びに来てください!!


(左) まだ大半がつぼみですが・・・
(中) 徐々に咲き始めています
(右) 木によっては1~2分咲きの木も   (全てH25年3月26日撮影)

ページ先頭へ↑

2013年03月05日筍にょきにょき

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

3月に入り春の気配を感じるようになってきました。

この冬は全国的に雪が多く、雪国の方々は
大変な思いされているかと思いますが、
ここ山梨でも例年に増して雪の降る回数が多かったです。


今日はそんな冬の間ににょきにょき成長した筍をご紹介します。

とは言っても植物の筍ではなく、氷でできた筍で
氷筍(ひょうじゅん)と呼ばれています。
つららや天井から落ちた滴が凍り積み重なって
塔のようになったものです。


河口湖フィールドセンター内には船津溶岩樹型という
洞穴群があり、大小100を超える溶岩樹型(※)が点在しています。
国の天然記念物であり、世界文化遺産構成資産の推薦箇所
にもなっています。

 ※溶岩樹型とは、噴火によって流れてきた高温の溶岩が
  樹木を取り囲み、冷え固まった際に中にあった樹木が
  燃えてなくなり空洞になったものです。


溶岩樹型には縦型・横型など色々あります(H25年3月1日撮影)



今年はこの中の氷筍が例年になく立派に成長しています。

昨年は大きくても50cm程度でしたが、今年は大きなものでは
70cm程になり、中にはつららと氷筍がつながったものも
ありました。


つららと合体した氷筍(H25年3月1日撮影)



つららや氷筍が全くない洞穴もあり、できるのには
様々な条件が必要ですが、大きさは違っても
できる場所は毎年だいたい同じで、寒すぎても
滴が凍ってしまって下に落ちないので0℃前後が
最適だそうです。


おチビちゃん達もいました(H25年3月1日撮影)



元々は木であった洞穴の中にしゃがみながら、
富士山噴火の際の溶岩がこの辺りに生えていた巨木達を
覆い尽くしていった様子や1滴1滴の水から氷筍が
できる過程などに思いをはせると改めて自然のすごさを
感じます。


河口湖フィールドセンターには、1周500mの散策路があり
これらの溶岩樹型を見ながら散策をする事ができます。(有料)

氷筍をご覧になりたい方は、暖かくなるにつれ
なくなってしまう可能性もありますので、
事前に河口湖フィールドセンターにご確認ください。

河口湖フィールドセンター
 山梨県南都留郡富士河口湖町船津6603
 TEL:0555-72-4331
 http://www.mfi.or.jp/sizen/shizen.html

また、洞穴内は地面が凍っていてとても滑りやすいです。
くれぐれもお気を付けください。

ページ先頭へ↑

2013年02月20日国際シンポジウム

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

2月8日に山梨県環境科学研究所(http://www.yies.pref.yamanashi.jp/)
にて国際シンポジウムが開催されました。
2008年から3年連続で開催されていましたが、
今回は2010年以来3年ぶりの開催です。


沢山の方が参加されていました(H25年2月8日撮影)


テーマは「自然公園(※)としての富士山-4 ~地域社会における自然公園の役割:ヨーロッパから学ぶ」。


オーストリア、イギリスからを含め6名の専門家の方々が
テーマに沿って講演をして下さいました。
ヨーロッパの国々での仕組み・現状については
なかなか知る機会がないので、とても勉強になりました。


私は国立公園というとまずアメリカが浮かんできます。
過去3回のシンポジウムでもアメリカの国立公園
(特にイエローストーン国立公園)についての
講演が多かったようです。

アメリカの国立公園が原生的な自然を保護するために
連邦政府公園局が土地を自ら所有して管理する制度を
とっているのに対して、古くから人間が生活をし、
開発が行われてきた日本やヨーロッパでは、
人の手が入った場所も含め、誰が土地を所有しているかに
関係なく公園の範囲を設定する制度を採用している点で
大きく異なります。

その点でヨーロッパと日本は似ている制度ではありますが、
国によって制度も形態も様々だという事を学びました。

印象的だったのが、ヨーロッパでは国立公園は自然保護と
国民のレクリエーションの場としてだけでなく、
地域発展も目的のひとつになっていて、
持続的観光の推進・文化的景観の保全・地域コミュニティーの
活性化・地域特産物のプロモーションなど
地元の人々が運営に積極的に関わっているという事でした。


地元特産のナシを使った特産品(オーストリア)(H25年2月8日講演スライドより)


日本でも国立公園の適正な管理のために関係者が
「協働」する事が必要ということで、
「国立公園における協働型運営体制のあり方検討会」
を組織し様々な検討がなされています。

まだ着任したばかりですが、地元の方々とどんどん交流をして、
一緒に良い国立公園にしていきたいと思いました。

(※日本での「自然公園」とは「優れた自然の風景地を保護するとともに、
その利用の増進を図ることにより、国民の保健、休養及び教化に
資するとともに、生物の多様性の確保に寄与することを目的」
として自然公園法によって指定された公園の事で、
国立公園・国定公園・都道府県立自然公園が該当します。)

ページ先頭へ↑

2013年02月05日西湖「クニマス」が【絶滅】から【野生絶滅】へ

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

環境省が2月1日に発表した「レッドリスト」で「クニマス」が
「絶滅」から「野生絶滅」に変更になりました。

「レッドリスト」とは“絶滅のおそれのある野生生物種のリスト”
のことです。

「野生絶滅」の定義とは、

「過去に日本に生息していたことが
確認されており、飼育・栽培下、あるいは
自然分布域の明らかな外側で野生化した状態では
存在しているが、本来の自然の生息地では
すでに絶滅したと考えられる種」の状態を指します。

「クニマス」は秋田県の田沢湖のみに
生息していた日本固有種の淡水魚です。
1940年以降、電力確保と灌漑のために
田沢湖に強酸性の玉川の水を引き入れたため
姿を消し絶滅したと考えられていました。

1991年には環境省のレッドブックで
絶滅種に指定されました。

ところが2010年に京都大学の中坊教授や
タレントで東京海洋大学客員准教授のさかなクンによって
西湖にて生息が確認され、大きなニュースにもなりました。
記憶に新しい方もいらっしゃると思います。


クニマスが発見された西湖(H25年2月5日撮影)




クニマスが発見された西湖(H25年2月5日撮影)


1930年代後半に漁業関係者が西湖や本栖湖で
卵を放流したという記録があり、
その子孫が命をつないできたようです。

以前より地元の漁師さんの網には
度々ヒメマスに似た黒っぽい魚がかかり
地元では「クロマス」と呼ばれていたそうです。
それが・・・・・・・・「クニマス」だったのです!!!!!!

昨年、山梨県水産技術センターでは
人工繁殖に成功し夏には稚魚が一般公開をされました。

また3月にはその稚魚がふるさとである田沢湖のある
仙北市で展示をされる予定です。

残念ながら田沢湖の水質は依然酸性のため
現段階ではクニマスを湖に戻す事は不可能なようですが、
いつか田沢湖でクニマスが元気に泳ぐ姿が
見られるようになるといいですね。

ページ先頭へ↑

2013年01月17日未公開施設内をご紹介します ~標本収蔵庫~

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

14日の40cmほどの積雪でまだ道路には雪が多く残っており、
朝晩の通勤・通学時間に渋滞が起きている富士五湖よりお届けします。

本日はアクティブレンジャーの業務とは少し離れた話題をお届けします。

私が勤務をしている「富士五湖自然保護官事務所」は
富士北麓にある環境省「生物多様性センター」建物内にあります。


生物多様性センター(H25年1月15日撮影)


生物多様性センターは日本国内の生物多様性の保全を推進し、
世界の生物多様性の保全に貢献するための中核的拠点として
平成10年に設立されました。

その業務の一環として、トキやイリオモテヤマネコなどの
希少野生動植物種をはじめ、様々な動植物標本を収集し、
標本収蔵庫に保存しています。
それらの標本は、館内展示スペースでの標本展示や
博物館などへの貸出し、調査研究等、
生物多様性の保全に役立てられています。


残念ながら標本収蔵庫は通常一般の方には
公開されておりませんが、昨年末、収蔵庫内を
見学する事ができましたので、その様子をお伝えします。


収蔵庫には約65,000点(うち57,000点は昆虫)の標本が
収蔵されています。
収集する際は、種や個体群の保全に悪影響を
及ぼすことがないよう、交通事故など不慮の事故で
死んでしまった動物を標本化したり、
既に標本化されているものを収集したりして
種の保全を第一に考えた収集を行っているそうです。


標本収蔵庫では大切な標本を守るため、
様々な仕掛けがあります。
その一つが害虫トラップで、
収蔵庫各所には害虫の侵入を防ぐための粘着式の
トラップが設置されています


よく人間が引っ掛かるようです・・・。



また室内は急激な温湿度変化のないように
一定の範囲内に管理され、標本が傷まないように
してあるそうです。
何故かというと、温湿度の管理をきちんと行わないと
カビの発生や、害虫の大量発生が起きてしまう可能性
があるから、とのこと。なるほど!!


収蔵庫中には特定外来生物や
多様性を顕すような標本、そして希少生物種の標本等
が保存されています。



左上:南米原産ヌートリア。大食漢の為農作物等への被害があり特定外来生物
右上:マイマイカブリ。同じ種でも地域によって大きさ等が違うんです!
左下:ジュゴンの骨格標本
右下:天然記念物のツシマヤマネコ




こちらは人工飼育のために昭和56年に捕獲された
日本で最後の野生のトキ5羽のうちの1羽「キイロ」のはく製です。
とても貴重ですね。



上記のような標本は普段は見る事ができませんが、
生物多様性センターでは、展示スペースにて収蔵標本の一部を
見ることができるほか、年一回行われる「生物多様性まつり」では
収蔵庫ツアーが行われ、標本収蔵庫を一般公開しています。
これは貴重なチャンスですね!!


また、その他にも生物多様性についての展示室や映像シアター、
自然散策路などもございますので、富士五湖周辺へお越しの際は
ぜひ足を運んでみてください。


左:一般公開されている触れるはく製
右:展示ロビーの様子



<生物多様性センター>
http://www.biodic.go.jp/center/tenji.html
開館時間:9:00~17:00
休館日:冬季期間(12月~4月)の土・日・祝日、年末年始(12/29~1/3)
入館料:無料

ページ先頭へ↑

2013年01月08日多彩な魅力の山 「三ツ峠山」

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

新年あけましておめでとうございます。
今年1年皆様に充実した情報をお届けできるように頑張ります。
どうぞよろしくお願いいたします。


着任より1か月が経ちました。
ここ数年、冬を避け南半球と北半球を行ったり
来たりしていたので、5年ぶりの冬になりますが、
12月よりさっそく富士五湖の寒さの洗礼を受けています。



今回は昨年仕事納めに巡視に行った「三ツ峠山」
についてお話したいと思います。

皆様、「三ツ峠山」をご存知でしょうか?
富士山のほぼ真北に位置し、富士河口湖町、西桂町、
都留市の境界にある日本二百名山・山梨百名山です。


厳密には「三ツ峠山」という山はなく、
「開運山(1785m)」「木無山(1732m)」「御巣鷹山(1775m」
という三山の総称です。


古くは奈良時代から修験道の霊山として知られていますが、
●富士山の大展望
●ロッククライミングのメッカ
●高山植物

と多彩な魅力を持った、山梨県でも1、2の人気を争う
ハイキングの名所です。
また、近くには太宰治が滞在し「富嶽百景」を執筆した
天下茶屋もあります。


山頂に至るルートは複数ありますが、
この日は富士河口湖町側からの最短ルートを登りました。
このルートですと駐車場より片道1時間半でした。


シーズンオフということもあり、
ほとんどハイカーはいませんでした。
登山道は数日前に降った雪が凍っていました。



山頂付近の山小屋付近では(晴れていれば)
富士山の大パノラマが望めます。


あいにく山頂は見えませんでした(H24年12月28日撮影)



三ツ峠山には貴重な高山植物が数多く生育していますが、
近年シカの食害が見られるようになり、
それらの植物を守るために鹿よけの柵を設置しています。


中:柵の外側には柵に沿って鹿の足跡が・・・
右:鹿によって樹皮を剥がれた木
(H24年12月28日撮影)



今は柵の内外でそれほど違いは判りませんが、
新緑の時期になりますとおそらく違いが
はっきりと分かってくると思います。
またその時期になりましたら、比較できるような写真を
皆様にお届けしたいと思います。

冬場は登山道が凍結しているので、
お出かけの際は安全には十分にお気を付けください。

ページ先頭へ↑

2012年12月18日東海自然歩道② ~冬の紅一点~

富士箱根伊豆国立公園 富士五湖 小西 美緒

前回に引き続き「東海自然歩道」巡視の際のお話です。

先日、山中湖北側を通る「東海自然歩道」を
巡視のため歩きました。
登りはじめの石割神社駐車場からしばらくは針葉樹林でしたが、
尾根に出たあたりからは落葉樹林帯やススキの群落が
多くなります。

もうすっかり葉が落ちてしまっていますが、
そんな中、紅一点鮮やかな色を見せてくれている木が
あります。


赤い実がとても目立ちます(H24年12月10日撮影)


それが「マユミ」という植物です。


青空に映える「マユミ」(H24年12月10日撮影)


「マユミ」はニシキギ科の植物で、
ニシキギ科は世界中で約800種類、
日本には27種類あります。
(参照:「山渓ハンディ図鑑」シリーズ(山と渓谷社))


この科に属する、ニシキギ・マユミ・ツリバナなどは
実や紅葉がとても美しいので、庭木などにもよく使われます。


「マユミ」は枝が強い上とてもしなるので、
昔はこの枝から弓を作っていたことが名前の由来になっています。

実は最初堅い皮に覆われていて、
熟すと皮が割れてタネが顔を出します。
そのタネはさらに仮種皮という皮に包まれていますが、
それがこのように真っ赤な色をしています。

では、なぜ真っ赤なのでしょうか?


(H24年12月10日撮影)


それはこの色で鳥の目を引き丸ごと飲み込んで
タネを運んでもらうためだそうです。


鳥だけでなく、私たちの目も楽しませてくれる木です。


今年はすでに落葉してしまっていて、紅葉を楽しむことは
できませんでしたが、来年は是非みなさんに美しく色づいた
マユミの葉の写真をお届けしたいと思います。

5~6月にとても地味なお花を咲かせるようなので、
まずは半年後その写真を掲載します。お楽しみに。

ページ先頭へ↑

ページ先頭へ