日光国立公園 那須
31件の記事があります。
2020年04月22日【那須】早春の植物 in 那須平成の森
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
4月でも吹雪く日がある那須高原ですが、寒さに負けず早春の花々が咲き始めています!
那須平成の森の標高700m付近で見られた早春の植物(+菌類)をご紹介します。
なお、那須平成の森は感染症対策のため当面の間休館しております。
ご了承くださいますようお願い申し上げます。
本当稿で少しでも那須平成の森の様子をお楽しみいただければ幸いです。
▲ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽)4月17日撮影
早春のまだ明るい森の中で一際目立っていました。
ピンク色の可憐な花です。名前がかっこいいですね。
▲キクザキイチゲ(菊咲一華)4月17日撮影
木々の若葉が茂る頃には枯れてしまうスプリング・エフェメラルの一種。
薄い花びらをつける儚げな印象の花です。こちらも素敵な名前ですね。
▲カタクリ(片栗)4月17日撮影
早春の花の代表種の一つ。
沢沿いで足の踏み場が無いほど咲いていました。
こちらもスプリング・エフェメラルです。
▲ホコリタケの一種(きのこの仲間です)4月17日撮影
倒木の脇からにょきにょき顔を出していました。
頭部に空いている穴は胞子が噴き出した痕。
見つけた時にはつついて胞子を噴き出させてみるとおもしろいですよ。
▼那須平成の森HPはこちら!(4月にリニューアルしたばかり!ぜひ覗いてみてください!)
▼那須平成の森Facebook
https://www.facebook.com/nasuheiseinomori/
▼那須平成の森Twitter
2020年02月13日【那須】何頭いるかな?
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
冬はまだまだ続きますが、だんだんと日が長くなり、春の訪れが少しずつ近づいてきているなと感じます。
さて、前回の日記に引き続き、今回も「那須平成の森における哺乳類調査」についてのお話です。
■突然ですがクイズです
Q1.下の写真に写っているイノシシは何頭でしょうか??
(クリックで拡大)
Q2.下の写真に写っているニホンジカは何頭でしょうか??
(クリックで拡大)
↓ ↓ ↓ 答え ↓ ↓ ↓
A1.
イノシシは7頭でした!
A2.
ニホンジカは5頭でした!
正解した方はいらっしゃるでしょうか?
Q1の7頭目やQ2の5頭目を見つけられたらすごいです!
■実際の確認作業では...
このように哺乳類調査では、森の中に設置されたセンサーカメラ(自動撮影カメラ)が撮影した写真を1枚ずつ確認し、どんな哺乳類が何頭写っているのか集計しています。
ただ、実際の確認作業では、上のクイズよりもずっと見つけやすい方法で行っています。センサーカメラは3枚連写するように設定しているため、下の図のように連写された3枚の写真をコマ送りにして確認することで哺乳類の動きが分かりやすくなります。1枚の写真を見ただけでは、Q1の7頭目やQ2の5頭目は私には見つけられなかったと思います...。
▲7頭目のイノシシもコマ送りすることで見つけられる
次回も哺乳類調査のお話についてご紹介できればと思います。お楽しみに。
2020年01月29日【那須】平成の森に生息している哺乳類たち
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
全国同様、那須高原でも暖冬の影響で積雪が少なく、スキーをはじめとした冬のアクティビティが制限されて困っています。那須平成の森でもスノーシュートレッキングができるほどの積雪がまだありません。もっと雪が降ることを願うばかりです。
最新の積雪情報については那須平成の森HPやFacebookをご確認ください。Facebookではフィールドセンターにいるウサギが積雪状況を伝えてくれるようですよ。
▲那須平成の森の様子(1/27撮影)。スノーシューを履くにはササが隠れるくらいの雪がほしい!
さて、那須管理官事務所では平成21年から那須平成の森にセンサーカメラ(自動撮影カメラ)を通年設置し、中型・大型哺乳類の生息調査を実施しています!(リスやネズミのような小型哺乳類は対象外)
設置している15台のセンサーカメラから定期的に写真データを回収し、どんな哺乳類が写っていたのか集計しています。
▲写真データ回収作業(1/22撮影)
今回は、これまでのセンサーカメラ調査で確認された哺乳類をご紹介します!
確認されているのは以下の写真の12種。近年の出現数が多い順に並べてあります。
▲那須平成の森センサーカメラ調査において確認された中・大型哺乳類一覧
近年出現数が増加している哺乳類や、カメラの前で見せた行動などなど、お話のネタはたくさんありますので、随時ご紹介していければと思います。お楽しみに。
2019年11月14日【那須】11/16(土)・17(日)は那須ビジ秋まつり2019!
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
今週末11/16(土)・17(日)に那須高原ビジターセンターでは毎年恒例の秋まつりが開催されます!!
今年のテーマは......"Discover 那須甲子"
木の実などを用いた「クラフト体験」に、「アルパカとのふれあい」、「ツリークライミング体験」などなど、様々な体験イベントが目白押しです!
さらに「ワクワクくじ」や「雑炊」「芋煮」のふるまいもあります♪
※日にちによってイベントが異なりますので下記チラシの内容をご確認ください。
▲那須ビジ秋まつり2019チラシ(クリックで拡大)
■那須ビジ秋まつり2019 概要■
場 所:那須高原ビジターセンター(那須町湯本207-2 殺生石から東に400m)
開催日:令和元年 11月16日(土)10:00~15:00
17日(日)10:00~14:00
(ビジターセンター開館時間は通常の8:30~17:30です)
参 加:予約不要/入場無料 どなたでも自由にご入場いただけます。
その他:駐車場の混雑が予想されますので、自家用車は可能な限り乗り合わせでお越しください。
詳しくは→http://www.nasuheiseinomori.go.jp/vc/event/akimaturi2019/
出展者の詳しい紹介は→https://www.facebook.com/nasuvisi/
もちろん那須管理官事務所からも出展します!その名も「外来生物バスターズ活動体験」
私たちが主催・協力している外来生物駆除活動について、体験ゲームを楽しみながら学べる内容になっています!
▼昨年までの様子はこちら
那須甲子の魅力を"再発見"できること間違いなしのイベントです!
ぜひお越しください!
2019年10月18日【那須】登山道・紅葉情報(茶臼岳・那須高原)
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
台風19号で被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
■登山道情報
茶臼岳・那須高原においても、台風19号による影響が発生しております。
10/18時点で登山道の通行止めはありませんが、土砂流出や洗掘が著しく、滑落や浮石に注意が必要です。無理をせず自己責任の範疇で、安全な登山を心がけてください。
▲峰の茶屋跡避難小屋~牛ヶ首(写真:那須山岳救助隊提供、10/13撮影)
お越しの際は、以下のページ等で訪れる場所の最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
●那須高原ビジターセンター
・HP<お知らせ> http://www.nasuheiseinomori.go.jp/vc/category/infomation/
・Facebook https://www.facebook.com/nasuvisi/
●那須平成の森
・HP<お知らせ> http://www.nasuheiseinomori.go.jp/category/infomation
・Facebook https://www.facebook.com/nasuheiseinomori/
●那須町観光協会
・オフィシャルサイト http://www.nasukogen.org/
・Facebook https://www.facebook.com/nasukanko/
・スタッフブログ http://www.nasukogen.org/blog/
■紅葉情報
10/10頃にピークを迎えていた姥ヶ平ではほぼ終了しており、紅葉前線は那須岳から那須高原に向かって下降中です。現在は晴れていれば、那須街道を上がってくるときに赤く染まった那須岳の山腹が楽しめます!
那須高原の紅葉はまだまだこれから!
おすすめの駒止の滝は、10/15時点で色づき3割程度とのこと。待ち遠しいですね。
▲駒止の滝の紅葉(2016/10/24撮影)
●駒止の滝紅葉情報は→http://www.nasuheiseinomori.go.jp/category/nature
最後に、那須の山で見た印象的な朝の景色をご覧ください。
▲朝焼けとカリヤスモドキ。峰の茶屋跡避難小屋付近にて10/10撮影。
▲日の出前の沼ッ原湿原。10/17撮影。
2019年09月26日【日光・那須】「日光国立公園をめぐる!楽しむ!スタンプラリー」開催中!
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
那須高原はすっかり秋模様、日中も涼しく過ごしやすい季節になりました。
さて、昨年度は夏休み期間に実施していた日光国立公園スタンプラリー、今年度は9月21日から開催しております!
■日光国立公園をめぐる!楽しむ!スタンプラリー
日光国立公園内のビジターセンターなど5施設をめぐるスタンプラリーを開催します!
3つ以上スタンプを集めると、ステキな景品をプレゼント!
ぜひ、この機会に各施設をめぐりながら日光国立公園を満喫してください♪
▲スタンプ台紙も秋仕様に!各施設にて配布中です
<開催期間>
令和元年9月21日(土)~令和元年10月31日(木)
<会 場>
■栃木県立日光自然博物館(栃木県日光市中宮祠2480-1)
■日光湯元ビジターセンター(栃木県日光市湯元)
http://www.nikkoyumoto-vc.com/
■塩原温泉ビジターセンター(栃木県那須塩原市塩原前山国有林内)
■那須高原ビジターセンター(栃木県那須郡那須町湯本207-2)
http://www.nasuheiseinomori.go.jp/vc/
■那須平成の森フィールドセンター(栃木県那須郡那須町高久丙3254)
http://www.nasuheiseinomori.go.jp/
<主 催>
環境省 関東地方環境事務所
<お問い合わせ>
日光国立公園 那須管理官事務所
栃木県那須郡那須町湯本207-2 那須高原ビジターセンター2階
TEL:0287-76-7512 / FAX:0287-76-7513
▲スタンプラリーのチラシ(画像をクリックで拡大)
■スタンプラリーと一緒に、ぜひ各施設のイベントもお楽しみください!
下の写真は、5月に那須平成の森の30分ミニプログラムに参加した時の様子です。
この時は運良くエゾハルゼミの羽化に立ち会うことができ、参加者の方々も興奮されていました。
今の季節も、秋ならではの驚きと発見を体験できること間違いなしです!
▲那須平成の森「30分ミニプログラム」
●日光国立公園HP●
2019年09月03日【那須】生態系を守る!地元中高生たちの活動
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
みなさんはこの花を見たことがあるでしょうか?
一見すると鮮やかな黄色のきれいな花ですが、実は特定外来生物に指定されている『オオハンゴンソウ』という植物です。放っておくと、大群落を形成して元々生育していた在来植物と競合・駆逐する恐れがあり、生態系への悪影響が心配されます。
*特定外来生物についてはこちら→http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html
*過去の日記でも解説しています→http://kanto.env.go.jp/blog/2019/06/post-696.html
日が空いてしまいましたが、8月上旬に地元の那須高校、那須中学校、那須中央中学校と那須町が共催するオオハンゴンソウ駆除活動のお手伝いをしてきました。那須高校が毎年開催しているこの活動は、当事務所が協力し始めてから9回目の開催です。
▲事前レクチャーでは講師役としてクイズも交えながら外来生物について解説
▲那須の花の名所「八幡つつじ園地」で実施。至る所にオオハンゴンソウの黄色い花が...
▲地元住民も交えた世代間チームで駆除していきます!
▲オオハンゴンソウを詰めたゴミ袋はトラックいっぱいに
当日は暑さの中、総勢約90名が1時間ほど活動を行い、湿重量にして計400kgほどのオオハンゴンソウを引き抜きました!本当にお疲れ様でした。
八幡つつじ園地は、日光国立公園の那須地域の中でもオオハンゴンソウが最も繁茂している場所のひとつです。今後も地元のみなさんとの駆除活動を継続し、那須の自然を守っていきたいと思います!
2019年08月02日【那須】登山道整備って何するの?
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは、日光国立公園 那須管理官事務所の菅野です。
ようやく梅雨が明けましたね~。週末に天気がぐずつくことも多かったので、待ちに待っていた方も多いのではないでしょうか。
■茶臼岳での登山道整備
7月に数日ほど、地元関係者の方々と一緒に茶臼岳周辺の登山道整備を実施しました。登山道整備では実際にどういったことを行うのか、一例をご紹介します!
1. 水切りの設置
登山道に対して斜めに水切り(並べられた石)を設置することで、雨水が登山道の外へ(写真青線を)流れるように誘導し、流水による登山道(写真赤線)の浸食を防ぎます。
2. 標識ロープ補修
切れた標識ロープを再び繋ぎ合わせたり、針金で補強したりして補修します。標識ロープは登山道を明確にし、登山者が誤って登山道から外れてしまうことを防止する役割があります。
その他、石組みの設置(段差のある場所や流水による浸食のある場所で行う)、浮石の除去(ぐらつくので足の踏み場にすると危ない)等を実施しました。
■茶臼岳登山の注意点・お願い
登山初心者にも登りやすい茶臼岳(標高1915m)ですが、いくつか注意していただきたいことがあります。
那須ロープウェイを利用すると標高1690mまで上ることができますが、そこから茶臼岳山頂まで岩場や急坂を含む登山道が続きます(約1km、標高差225m、コースタイム40分)ので、安全のためにも登山に適した靴・服装でいらしてください。
▲ロープウェイ山頂駅から山頂までの間にはこうした岩場が続きます
また、時折登山道を外れる方がみられます。落石や滑落の危険があるほか、踏圧により植生を傷つけてしまうため、登山道を外れないようご協力をお願いいたします。登山マナーを守って、安全で楽しい登山をしましょう!
▲運が良ければ雲海が見られるかも!
2019年06月18日【那須】特定外来生物ウチダザリガニ調査に参加
日光国立公園 那須 菅野敬雅
こんにちは!日光国立公園那須管理官事務所の菅野です。
那須はつつじシーズンが終盤を迎え、エゾハルゼミが盛んに鳴く季節となりました。
さて、みなさんは「特定外来生物」についてご存じですか?
今回は那須塩原市で実施された特定外来生物ウチダザリガニの調査活動についてご紹介します。
◆「特定外来生物」とは?
外来生物(海外起源の外来種)のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定されます。飼育・栽培や運搬等が原則禁止されています。
近年侵入が確認され話題になった「ヒアリ」や、かつてはペットとして人気があった「アライグマ」も特定外来生物に指定されています。
参考:日本の外来種対策(http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html)
◆特定外来生物「ウチダザリガニ」
【原産地】アメリカ北西部原産
【特徴】体長15cm超の大型のザリガニ。はさみの付け根の白い斑点が特徴。繁殖能力が強い。
【影響】在来種ニホンザリガニとの競合、魚類・底生生物・水草を捕食して生態系をかく乱させる可能性等。
【侵入状況】北海道、福島県、栃木県、千葉県、長野県、滋賀県
参考:特定外来生物の解説:ウチダザリガニ
(http://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/list/L-kou-02.html)
◆調査活動に参加しました!
先日、那須塩原市で実施されたウチダザリガニの調査活動に参加してきました。その場所では平成28年度に栃木県内で初めて侵入が確認されて以降、定期的に調査活動が実施されています。
▲捕獲した大量のウチダザリガニ
▲体長を計測 ▲稚ザリガニも捕獲
調査は主に釣竿やタモ網を使用しながらの手捕りで行いました。私は手捕り初挑戦でしたが、タモ網に追い込む方法などで10個体ほど捕獲に成功!一方、釣りはうまくいかず...。全体では計152個体を捕獲しました。
捕獲後は性別毎に仕分けして、体長を計測。その後は殺処分しました。参加者のお話によると、調査活動開始時と比べると大きな個体の数が減ってきているとのこと。一方、稚ザリガニも30個体ほど捕獲されており(メス1個体の抱卵数は120~200粒とのこと)、今後も活動を継続していく必要性を感じました。
◆特定外来生物を発見した時には!
見つけた特定外来生物を生きたまま許可無く運搬することはできません。不用意に捕まえず、まずはその場所の管理者や行政機関に相談することをお勧めします。
ただし、特定外来生物を捕まえてしまった場合でも、その場ですぐ放すのであれば問題ありません。
那須管理官事務所では、特定外来生物であるオオハンゴンソウ(キク科の植物)の駆除活動も参加・主催しています。今後も活動内容について紹介していければと思います!
みなさま、こんにちは。そして初めまして、那須管理官事務所の善養寺です。4月1日より那須管理官事務所に赴任しました。よろしくお願いします。那須はかなり昔、2回ほど訪れたことがありましたが、あまり詳しくはありませんでした。今回那須で暮らし、フィールドを歩くようになって、今まで持っていた那須のイメージが大きく変わりました。アパートの窓の向こうは那須野を代表するコナラとアカマツの森。まだ木々は芽吹いておらず、見通しの良い明るい林内。そこから毎日、というよりは1日中聞こえるドラミング。アカゲラが数羽飛び交っています。しかしこれは以前のイメージ通り。
よく知らなかったことは、扇状地のため大きな水無川である蛇尾川があること。水利が困難なことはその土地の農産業に大きく影響し、那須の牧畜の発達につながることをうなずかせます。そして活火山である茶臼岳をはじめ那須連山が若い山岳であり、その裾野の森には常緑樹はほとんどなく、広大な落葉樹林になっています。もっともこれには、人の活動(放牧や薪炭林としての利用)の影響も多分にあるようです。そしてもっとびっくりしたのは、「風の強さ」。冬季の北関東のからっ風は知っていましたが、ともかくここは風が強く、
毎日のように吹く(誇張?)。那須湯本温泉の近くにある那須管理官事務所は標高およそ880m、茶臼岳を目の当たりにします。その山を超えてくる強烈な風。これに雪雲ものってくるので、山頂付近は毎日のように雪が降っています。しかしこの時期の雪はすぐに溶けてしまい、茶臼岳は毎日化粧のし直しをします。
【茶臼岳(残雪の様子が毎日変わります)】
4月16日、その茶臼岳に巡視に行ってきました。ロープウェイ山頂駅から少し登るとあっという間に山頂、そしてお鉢。緩やかな山麓の様相とは打ってって変わって、ゴツゴツ、ガラガラの岩、そこに絡む雪。「こんなに簡単にこの景観に出会えるのか」と驚きました。
【お 鉢】
【山頂辺は荒々しく砕けた奇岩でいっぱい】
ここで風の強さを物語るものものを見つけました。山頂付近の岩には所々に着氷が見られます。その形は不思議というか芸術的。あるものは何かのエンブレムに採用されそうです。
【岩々には不思議な形の着氷】
岩だけでなく、標識も下の写真の通りです。強い風が吹き抜けて行く様子を 想像させる造形です。
【上の標識を横から見たところ】
さて、ここで疑問? 「風がどちらから吹くとこうした着氷・造形ができるのでしょうか?」
それからもう一つ造形物を見つけました。平らなところに岩の列が何列もできています。人が並べたのか、自然の造形なのか、不思議な景観です。
【きれいに並んだ岩に列】
しかしこれは、かつての硫黄採掘の遺構だそうです。石をトンネル上に積んで、その中に硫黄を含んだ蒸気を通して、硫黄を昇華させたのだそうです。
これから四季折々のたくさんの那須の自然にふれられると思います。なぜこの地形になるのか? なぜこの生物はここにいるのか? 悩みながら楽しみたいと思います。