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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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日光国立公園

149件の記事があります。

2014年06月06日戦場ヶ原の色々

日光国立公園 櫨木 めぐみ

当事務所では、日光国立公園の戦場ヶ原周回線歩道の利用者を把握するため、赤沼分岐と北戦場ヶ原に登山者カウンターを設置して利用者数の自動計測を実施しています(5月~11月)。そのデータの回収作業のため、戦場ヶ原を巡視してきました。

登山者カウンター 計測中なのでこの前では立ち止まらないでくださいね。

戦場ヶ原周辺の木々は、緑色がだんだんと濃くなってきており、湿原も全体的に緑色になってきています。この時期、その緑色の中に遠目でもわかる白色や淡いピンク色が見られます。
その色の正体の一つは、ズミです。歩道沿いでは頭上をズミの蕾や花が覆いはじめています。ズミはバラ科リンゴ属で、蕾は確かにバラに似たようにも見え、濃いピンク色です。それが開花するに連れて白色へと変わるので、今はそのグラデーションが楽しめる時期でもあります。真っ白なズミのお花見のピークは間近です。

左から順に蕾から開花❀

もう一つは、ワタスゲの果穂です。湿原には白い絨毯のようなワタスゲの綿毛がホワホワと風にゆれていました。レンゲツツジの花はまだ見られませんでしたが、あともう少しすると白いワタスゲとオレンジ色のレンゲツツジとのコラボレーションが見られます。

ワタスゲに癒やされます

戦場ヶ原を横断する国道沿いからもワタスゲの果穂やズミの花が見られます。とはいえ、脇見運転はもちろん、路上駐車をしての撮影は危険ですので駐車場にとめて歩道からゆっくり観察してください。この時期、歩道から見られる花はピンク色のヒメシャクナゲやミヤマウグイスカグラ、紅紫色のトウゴクミツバツツジ、白色や青紫色のスミレ科、黄色いミツバツチグリやクロミノウグイスカグラなどいろいろな色が満載です。梅雨入りのお花見にいかがですか。

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2014年05月30日鳴虫山巡視

日光国立公園 櫨木 めぐみ

昨日、登山口が事務所から徒歩圏内にある鳴虫山の巡視に行ってきました。鳴虫山は、日光市街地に近い1104mの山で、駅からのアクセスもよく、日光市観光協会などでハイキングコース(上級)としても紹介されている日帰り登山の山です。

今回は、駅寄り東側の登山口からスタート。夏のような陽射しで巡視日和かと思いきや、登りはじめて間もなく日光連山の山々が黒い雲に覆われ、その奥で雷鳴が轟いていました。様子を見ていましたが、黒い雲はそのまま南下して奇跡的に天気を持ち越しました。

曇天の中(左:矢印部分)から午後顔を出した女峰山(右)
 
鳴虫山という名から虫に由来があるのかと思いましたが、聞こえてくるのはツツドリやカラ類の鳴き声くらい。調べると、この山に雲がかかると雨になることから“泣き虫山”と呼ばれ、転じて鳴虫山となったようです。この日の巡視中は、山に雲がかからなかったようですね。

鳴虫山は、天候に恵まれれば日光市街や日光連山の展望がよく、春にはカタクリやツツジ科、秋には紅葉が楽しめるそうです。今回、ツツジの最盛期には一足遅かったようですが、緑がきれいな時期でわずかに残っていたヤマツツジが緑の中で際立っていました。登山道は、ほぼ稜線を境に南側に人工林、北側に落葉広葉樹林が広がっており、森の違いが面白いほど明白に観察できます(特に東側から山頂付近)。ただ、この登山道は傾斜がきつい箇所もあり、道のコンディションがいいとはいえない箇所もあります。

ヤマツツジ(左上)、稜線は森の境界線(右上)、傾斜の様子(下)

鳴虫山は、ハイキングコースという設定やアクセスの良さから手軽さもアピールの1つのようですが、靴などの装備、体調、天候(雨天時、雨天後はおすすめしません)、時間配分など「登山」と思って備えをした方がいいコースという印象を受けました。特に鳴虫山山頂から西側のコースは、急傾斜な上に岩や砂礫、粘土質の土が露出し、晴れていても滑りやすいのでご注意ください。そこを抜けると、清涼感漂う憾満ヶ淵(かんまんがふち)や化け地蔵で有名な慈雲寺へと通ずるルートでもあり、無理なく山行に望めば日帰り登山としては十分に楽しめるコースの山です。

憾満ヶ淵(左)と化け地蔵(右)

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2014年05月26日H26年度 第1回外来種駆除活動

日光国立公園 吉川 美紀

22日(木)に外来種駆除活動を行いました。
駆除対象は特定外来生物に指定されているオオハンゴンソウという植物です。
オオハンゴンソウは大きな黄色い花を咲かせ群生するため、花期は大変目立つ花です。
一見すると、黄色いお花畑の見事な景色を作っているように見えるのですが、これらは元々その場所に生育していた植物を押しのけそこにあった風景を浸食してできた、その場所にはないはずの景色です。
元ある那須の自然の風景を守るため、皆様に「これが那須の植物たちです!」と胸を張って説明するために、今年度も外来種駆除活動に取り組んでいきます。


道路脇のオオハンゴンソウ除去作業中
活動当日は、地元のカフェや企業の方々にお手伝いいただき、少人数ながら充実した活動となり成果を上げることができました。
お天気に恵まれなかったことだけが残念でした。


現在のオオハンゴンソウは背丈が10~30cm程度で、ヨモギの葉と似ています。
これをひたすら引っこ抜いて、岩の上などに積んで干しておきます。
今回の活動では、計800株近くを除去できました。
同時に拾ったゴミも45L袋半分以上になりました。空き缶やティッシュ、中には靴まで落ちており、利用者の皆さんにはマナーを守った利用をお願いしたいものです。

活動の成果物

那須の自然と景観を守るため、外来生物との戦いはまだまだ始まったばかり!
行くぞ!アクティブレンジャー!
ということで、これからも地元の皆様のご協力の下、外来種対策に取り組んで参りたいと思います。

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2014年05月23日新緑ときどき夏鳥

日光国立公園 櫨木 めぐみ

事務所のある日光の山麓でも夏のような陽射しを感じることもある今日この頃ですが、奥日光にもようやくといった感じに新緑の季節が訪れています。カラマツやズミなどの初々しい優しい緑が戦場ヶ原をはじめ、奥日光を彩り始めています。

新緑のカラマツにキビタキのカップル

小田代原付近ではフデリンドウを発見。小さな花束みたい。

そんな戦場ヶ原に、ある夏鳥もやってきています。それは、「カッコウ」です。街頭の横断歩道の音楽や鳩時計でおなじみの鳴き声(“鳩時計”と称しつつ鳴き声は「カッコー」・・・そんな矛盾に今更ながら気づきました。)なので、森を歩いていて空に澄み渡るその鳴き声をよく耳にしては親しみさえ感じていましたが、その割に姿を全く見たことがなかった私でした。みなさんは、いかがでしょうか?

それが、先日の巡視中、ついに肉眼で姿を捉えることができました!赤沼方面から巡視を開始するやいなやカッコウの鳴き声が戦場ヶ原に響き渡っていました。それが泉門池へと足を進める途中、「これは間近にいる!」と確信できる最大の声量を頭上で感じ、木道から辺りの木を丁寧に見ていたら木の先端で懸命にさえずる姿を発見!本やインターネットで姿は何となく知っていましたが、やはり本物と出逢う体験は格別ですね。野鳥観察をしている方のカメラには及ばないデジタルカメラでしたが、一か八か焦点をあてていたら、何とかカメラでも捉えることもできました。

これが証拠です。頑張りました!(カメラが)

カッコウは別名「閑古鳥」とも言い、古来はカッコウの鳴き声に物寂しさを感じていたようですね。私は夏の到来の清々しささえ感じますが、どんな感じに聞こえるか、また目視できるか、皆さんも奥日光へ飛来してきてはいかがでしょう。

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2014年05月12日那須岳の山開き

日光国立公園 吉川 美紀

5/8に開催された那須嶽神社開山祭に参加してきました。
式典の場所は茶臼岳山頂の那須岳神社です。
初めての那須岳登山、初めてのロープウェイ乗車に前日からわくわくしっぱなしでした!
天気は快晴、冷たい風が強く吹き付けてきましたが展望は良かったので歩いていて気持ちよかったです。視界の端に帽子が飛んでいくことが多々ありましたが…。


那須岳神社にて開山祭の様子

新聞の報道によると300人近くの方が参加されたそうです。
山頂は大きな岩がゴロゴロしている狭い場所なので、人があふれかえってこぼれ落ちてしまうんじゃないかと心配になるほどの盛況ぶりでした。
写真では見えにくいのですが、画面中心に祠があり、その正面に宮司、宮司の右側に山伏がいます。山伏のホラ貝で神事が始まり、宮司が祝詞をあげ、本事務所の自然保護官含む関係者が玉串をささげて安全を祈り、最後山伏のホラ貝の合図で終了しました。今年は全ての方に事故0で安全な登山を楽しんでもらえますように…。

式典後は茶臼岳周辺の登山道を巡視しました。落石により崩れやすくなっている場所がいくつかあったので、場所の確認と安全な道へ誘導するように整備を行いました。



登山道にほとんど雪はなく歩きやすかったのですが、一部雪の残る場所もありました。
登山靴で歩けないこともないのですが、きつい傾斜の雪道をトラバースする場面もあったので、アイゼンを装備していくことをオススメします。

雪も溶けてきて、そろそろ那須岳にも春がくるなぁなんて思っていた巡視の次の日。
一瞬ですが雪が降りました!那須平成の森フィールドセンターの辺りでもうっすら土の上が白くなったそうです。そしてビジターセンターから見た茶臼岳は…

あれ、雪化粧してる…?
山の天気は変わりやすく、春が来たからといって油断してはいけないということですね。
登山の際は事前の情報収集と準備を怠らず、十分な装備を持ってお出かけください。
山からは素敵な思い出だけ持って帰りましょう!


ビジターセンターでも登山情報を配信しています。
那須高原ビジターセンターホームページ
http://www.nasuheiseinomori.go.jp/vc/

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2014年04月28日那須より春のお便り

日光国立公園 吉川 美紀

これからの行楽シーズンにむけて、4月中何度か遊歩道や那須平成の森内の巡視を行いました。雪の重みで折れた枝や倒れた木を撤去し、ベンチや看板に破損箇所がないかのチェックをし、時には崩れた歩道を整備し…、冬の間に蓄積されたダメージを補修!安心して利用していただけるよう、整備しました。

そんな巡視の際、よく目に入るのは日に日に状態を変えていく野草たち。
さて、二週間前にはまだつぼみの状態だった那須平成の森のカタクリはというと…

見事に満開でした!


しかも、歩道の脇一面に!

天気がよかったので、花弁がしっかりと反り返っていました。
高さ15cmほどの小さな花ですが、まだ木々に色がついていない森の中ではすぐに見つけることができます。

このカタクリのように、春先に花をつけ他の植物が繁る前に地上から姿を消す植物を「春植物(スプリング・エフェメラル)」と呼ぶそうです。直訳すると「春のはかなき命」というような意味で、春の妖精とも呼ばれます。色味の少ない今の那須の森に、ほどよくアクセントをつけてくれている赤紫色の妖精をぜひ探してみてください。カタクリの他にも、キクザキイチゲやショウジョウバカマなどが開花していました。那須の森はこれからどんどん賑やかになっていきます。


そんな那須から春の催し物のお知らせです。
那須高原ビジターセンターではゴールデンウィーク中の二日間、夜に特別開館して星見会が開催されます。ビジターセンターは標高が高いため、那須の夜空を近くに感じられる絶好のポイントです。ゴールデンウィークは、特別な那須の夜をいかがでしょうか?当日は晴れますように!

詳細はこちら
那須高原ビジターセンターホームページ
http://www.nasuheiseinomori.go.jp/vc/

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2014年04月23日「国立公園・野生生物フォトコレクション」開催のお知らせ

日光国立公園 中野純

陽春の候、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

春の陽気に誘われてか、日光事務所周辺では、サクラやツツジなどの春に花を咲かせる植物が待ちに待ったとばかりにぞくぞくと花を咲かせています。

奥日光では、昨日、シラカバの花を見つけました(地味ですが…)。奥日光の本格的な春はもう少しですかね。

さて、4月19日(土)から5月11日(日)にかけて、平成26年度「国立公園・野生生物フォトコレクション」 が日光湯元ビジターセンターで開催されています。関東地方環境事務所管内で活躍するアクティブレンジャーが撮影した、国立公園や鳥獣保護区内の風景や地域を代表する動植物などを写真で幅広く紹介しています。


全部で48枚の写真を展示しました!                           
最新版のパンフレットを配布しています!

関東地方環境事務所管内16名のアクティブレンジャーが思い思いに撮影し、数ある写真の中から厳選した素晴らしい写真を展示しています。展示された写真は、どれもメッセージ性があり、印象深いものも多いです(と、中野は思います)。

会場に足を運んでいただけたら、きっと心に残る写真に出会えると思います。

詳細はこちらを↓↓↓
http://www.env.go.jp/park/nikko/topics/140415a.html

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2014年04月22日いろは坂清掃

日光国立公園 櫨木 めぐみ

本日、いろは坂の清掃を実施してきました。例年、雪が溶けたこの時期に実施しているもので、奥日光地域の住民の方や地元関係者らとともに、手分けして道路沿いを大々的に清掃します。

所長と参加者の皆さん

いろは坂は、栃木県内から奥日光へ向かうには通行必須な道路です。中禅寺湖へ上る道路を第2いろは坂、中禅寺湖から下る道路を第1いろは坂と言い、通称にある“いろは”の音同様48ものカーブが存在する国道です。私たちも、奥日光のフィールドへ向かう際にはいつもお世話になっている道路です。私たちは、地元の方々とともに第1いろは坂の一部を任されました。

普段の走行では、たまにペットボトルやビニール袋が目に付く程度のように感じられるのですが、実際歩いてよく見ると、たばこの吸い殻やガラスの破片などの細々としたものからタイヤなどの大型のものまで出てくるものです。ゴミ拾いをすると、必ずといって見つかる昔のジュース缶もあり、それだけずっとそこにあったゴミを拾えて何よりです。一番拾っていて多かったのが、たばこの吸い殻でした。先日、群馬栃木で山火事があった例もあるので、喫煙は自由ですが大惨事になりかねないのでマナーをしっかり守って頂きたいものです。

走行車に注意しながら清掃中

私たちが活動した一部の区間でも6袋程度、別区間では10袋ほどありました。全体ではゴミ袋は何袋だったのでしょう? 達成感とともに、それだけのゴミが在ること、とりきれないゴミもあったこと、複雑な心境も残る清掃活動でした。

一区間のゴミ

日光の豊かな自然を守るためにも、私も気をつけますが皆さんも野外でのゴミの管理には注意しましょう。

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2014年04月14日那須の春とごあいさつ

日光国立公園 吉川 美紀

はじめまして。
4月1日付けで那須自然保護官事務所にアクティブレンジャーとして着任しました、吉川と申します。
これから、那須の自然の魅力をたくさん発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします!

さて、4月も半ばになって暖かくなってきました。
那須はまだ雪の残るところもありますが、那須高原の歩道や、那須平成の森内の遊歩道などずいぶん歩きやすくなってきています。フキノトウやカタクリのつぼみが顔を出してきているので、ぜひ春らしさを探しながら散策をお楽しみください。


八幡園地にてフキノトウ


那須平成の森にてカタクリのつぼみ


場所によってはまだ長靴を装備した方がよい場所もあるので、散策の際は事前の情報収集と準備をお願いします!


那須平成の森ホームページ
http://www.nasuheiseinomori.go.jp/

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2014年04月11日今年度もカメラ調査実施します!

日光国立公園 櫨木 めぐみ

お花見の時期を迎えて(もしくは終えて)いるところもあるようですが、日光は一足遅いです。事務所のある通称「表日光」では、各地で夏日が観測された昨日、ようやく桜が開花し始めたところです。時間差でお花見に来られてみてはいかがでしょう。

さて、春を迎えて新年度が始まりましたね。
春は社会人にとって異動の時期でもありますが、シカにとっても“いどう”の時期です。とはいっても、もちろん異動ではなく、季節的な“移動”です。

季節移動を含めシカの土地利用頻度の状況を把握するため、昨年度に引き続き、赤外線センサーカメラを設置してきました。昨年度は、北上する春の戻りジカの動きが早かった傾向があったので、今年度はそれを逃すまいと早めに設置してきました。


奥日光はまだ冬景色ですが、だいぶ積雪量が減ったように思います。冬に備えて南下する季節移動の時期は、雪上に多数の足跡が見られたのですが、今回の設置時には雪面に足跡はほとんど見られませんでした。代わりに山の南側斜面や尾根などの雪のないところでは、糞や足跡など痕跡が確認でき、そのような場所で5頭のシカを目視しました。シカも春を迎えて動き始めているのかもしれませんね。




まるで日光の桜の北上とともに、奥日光でシカも北上中です。
今後も、カメラ調査で引き続きシカの動向を探りたいと思います。

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