
アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]
「初夏の大島 ~ 小さな白い花たちに群がる、様々な虫たち」
2025年06月04日
伊豆諸島
こんにちは。鳥と花が好きな小野可蓮です。
鳥見は諦めて、花と虫ばかり見るようになってから、どれくらい経ったでしょうか?笑
大島ではこの季節、オオルリやホトトギス、アオバズクなどの夏鳥もたんと(岐阜弁)渡ってきていますが、 姿は一切見えず。
双眼鏡片手に、頑張って見る鳥も良いのですが、島にいると、簡単に(そして確実に)見られる花や虫の方が、自分には合っているのかもしれません。
鳥見は諦めて、花と虫ばかり見るようになってから、どれくらい経ったでしょうか?笑
大島ではこの季節、オオルリやホトトギス、アオバズクなどの夏鳥もたんと(岐阜弁)渡ってきていますが、 姿は一切見えず。
双眼鏡片手に、頑張って見る鳥も良いのですが、島にいると、簡単に(そして確実に)見られる花や虫の方が、自分には合っているのかもしれません。
5月下旬の花と虫
今回は、伊豆諸島の固有変種である「ハチジョウイボタ」と「シマコゴメウツギ」についていた、虫たちをご紹 介します。
ハチジョウイボタ
ハチジョウイボタはオオバイボタの変種です。
くるんと反り返った、小さな白い花をたくさん咲かせます。
くるんと反り返った、小さな白い花をたくさん咲かせます。
近づいてみると、様々な虫たちの羽音が、、!
まず目についたのが、「コアオハナムグリ」。
みんな花粉や花蜜を食べるのに夢中です。
コガネムシの仲間は鞘翅(さやばね)という固い翅をもっているのが特徴ですが、花粉がつくことで、毛が密生している様子がよく分かります。
なでて感触を確かめてみれば良かったなと、後から思いました。
まず目についたのが、「コアオハナムグリ」。
みんな花粉や花蜜を食べるのに夢中です。
コガネムシの仲間は鞘翅(さやばね)という固い翅をもっているのが特徴ですが、花粉がつくことで、毛が密生している様子がよく分かります。
なでて感触を確かめてみれば良かったなと、後から思いました。
見掛けると、思わず「!!」と言いたくなる、「アサギマダラ」。
ひらひら~と舞う姿は、息を吞むような瞬間ですよね。
ゆっくりと蜜を吸っている様子だったので、じっくりと観察ができました。
ひらひら~と舞う姿は、息を吞むような瞬間ですよね。
ゆっくりと蜜を吸っている様子だったので、じっくりと観察ができました。
な、なんと、アサギマダラのオスメスの、簡単な見分けがあるなんて知らなかったです!
見ている時は気付きませんでしたが、下羽の下部分に、黒っぽい部分があるの、分かりますでしょうか?
これを「性標」というらしく、この黒っぽい部分=オスなんだそう!
こうやって写真があれば、後から見返して同定することもできますね。
見ている時は気付きませんでしたが、下羽の下部分に、黒っぽい部分があるの、分かりますでしょうか?
これを「性標」というらしく、この黒っぽい部分=オスなんだそう!
こうやって写真があれば、後から見返して同定することもできますね。
それとは対照的に、高速飛行が得意な「アオスジアゲハ」もいました。
なんとも忙しない様子で次から次へと花の蜜を吸っています。
こちらはぱっと見ではオスメスの区別はむずかしいそうです。
以前、アオスジアゲハの幼虫を事務所の近くで見つけたことを思い出しました。
なんとも忙しない様子で次から次へと花の蜜を吸っています。
こちらはぱっと見ではオスメスの区別はむずかしいそうです。
以前、アオスジアゲハの幼虫を事務所の近くで見つけたことを思い出しました。
その他にも、白黒黄色のガ「エダシャクの仲間」がいました。
不規則な飛び方で、中々写真を撮らせてくれません。
しかも、どうやらハチジョウイボタには用がないのか、吸蜜目的以外だったらしいです。
何ペアかが飛び交っていたので、恋のダンスをしていたのでしょうか。
幼虫は、以前紹介した、ツルウメモドキの葉を食べているのだとか。
不規則な飛び方で、中々写真を撮らせてくれません。
しかも、どうやらハチジョウイボタには用がないのか、吸蜜目的以外だったらしいです。
何ペアかが飛び交っていたので、恋のダンスをしていたのでしょうか。
幼虫は、以前紹介した、ツルウメモドキの葉を食べているのだとか。
シマコゴメウツギ
シマコゴメウツギはコゴメウツギの変種です。
こちらも小さな白い花ですが、ハチジョウイボタとは形態が全然違います。
ころんと丸いつぼみ、繊細な花びら、よく見ると特徴のある雄蕊!
まるで星を集めたような魅力があります。
こちらも小さな白い花ですが、ハチジョウイボタとは形態が全然違います。
ころんと丸いつぼみ、繊細な花びら、よく見ると特徴のある雄蕊!
まるで星を集めたような魅力があります。
すると、いました、また見たことのない虫が、、!
最初は大きなアリかと思いましたが、いかつい触覚や、お尻の棘からしても、違うのだろうなと。
でもコゴメウツギの花にいるくらいですから、こちらも小さくて、肉眼では細部が見えません。
写真を拡大してみると、背中の模様などからして、「トガリバアカネトラカミキリ」に似ているように思いました。
「トガリバ」という名の通り、上翅の後端が尖っているということが、名前の由来なのでしょうか。
分かりやすい特徴があると、名前にしやすいですね。
最初は大きなアリかと思いましたが、いかつい触覚や、お尻の棘からしても、違うのだろうなと。
でもコゴメウツギの花にいるくらいですから、こちらも小さくて、肉眼では細部が見えません。
写真を拡大してみると、背中の模様などからして、「トガリバアカネトラカミキリ」に似ているように思いました。
「トガリバ」という名の通り、上翅の後端が尖っているということが、名前の由来なのでしょうか。
分かりやすい特徴があると、名前にしやすいですね。
おまけ
またまたキョンと遭遇。
寝そべって草を食んでいる姿は、まるで牧場の牛か何かのよう!
写真を拡大したら、シカなどと同様に、瞳孔が横長なのが見えました。
草食動物の多くは、視界がパノラマのように広く、動きには敏感な分、奥行きの察知は苦手みたいですね。
まだまだ知らない世界がいっぱい。
今年はどんな夏になるのか楽しみです。
