ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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佐渡

94件の記事があります。

2015年05月11日野生下のトキの今期最初のヒナ誕生・ヒナへの足環装着

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。
















 4月24日(金)、ついに野生下のトキの今期最初のヒナが誕生しました!!その後、続々とヒナがふ化し、5月8日(金)現在、12羽のヒナが確認されています。

<No.86とヒナ2羽>















 5月8日(金)からは、ヒナへの足環装着も始まりました。















 一羽ごとに異なる番号や色の足環を付けそれを識別することによって、野生トキ全体の個体数把握、雌雄や年齢の把握、個体の行動追跡などが可能となるため、足環装着は大変重要な作業となります。5月は、ふ化から20日程度の適齢になったヒナから順次、足環を装着していきます。ヒナの巣立ちまでは、まだまだ時間がかかりますが、今後、この新しく足環を装着された野生下生まれの個体を識別できる日がとても楽しみです。何事もなく、無事にヒナが巣立つことを願うばかりです。


おまけ

モニタリング業務中に出会う渡り鳥たち

<紋付きを着ているようなジョウビタキ(4月8日撮影)>















<水田にたたずむマナヅル(4月16日撮影)>
















<ピンク色の長い脚がチャームポイント、セイタカシギ(4月23日撮影)>















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2015年04月14日野生下で誕生したトキ同士の抱卵確認

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。

 現在、佐渡ではトキの本格的な繁殖期を迎えています。この時期のモニタリング業務では、ペアの営巣場所を特定し、営巣・抱卵行動の確認などを行いますが、この「営巣場所の特定」が非常に困難で、時間のかかる作業です。日々のモニタリングの積み重ねにより個体の出入りするおおよその場所は見当がつきますが、繁殖行動に影響を与えないよう遠目からの観察になるため、その中で正確に巣の位置を把握し、営巣状況をよく観察できるポイントを見つけ出すのは至難の業です。


 巣の多くは林の中に造られるため、トキが林に入ってしまうと全く姿が見えないことが多く、下の写真のように体の一部分が見える場所を見つけるだけでも大変な時間がかかります。

















<枝にとまるトキ。写真中央奥の枝に尾羽と脚が見えます。>


















<写真中央右:下を向いて木にとまるトキ>


 このような困難を乗り越え、モニタリングチームは4月10日、野生下で誕生したトキ同士の2組のペアの抱卵を確認しました。
















<抱卵する野生下で誕生したNo.A03>


 しかし、残念ながら4月12日(日)にこのうちの1組のペアが抱卵を中止し、現在、野生下で誕生したトキ同士のペアによる抱卵は1組となっております。

 今回のこのペアが、ヒナを孵化させれば、野生下生まれの個体同士による孵化の実現は、1976年以来、実に39年ぶりのこととなります。どうか無事に孵化を迎えることができますように。引き続き、ペアの動きに注意して観察を続けていきたいと思います。

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2015年03月31日野生下のトキの今期最初の抱卵確認・野生下で誕生したトキ同士の営巣確認

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。















佐渡では、3月15日の今期最初の野生下のトキの営巣確認に続き、3月22日には野生下のトキの抱卵が確認されました。その後も、続々と佐渡の各地でトキたちの営巣・抱卵が確認されています。

【抱卵するトキ1羽】


















3月27日には、放鳥されたトキではなく、2012年以降に野生下で誕生したトキ同士の営巣も確認されました。野生下で誕生したトキ同士の営巣は1979年以来、実に36年ぶりのことです。引き続き、このペアの観察を続け、次のステップとなる抱卵のニュースをお届けできればと思います。


【おまけ】

こちらは、2015年1月から3月にかけて、37年ぶりに佐渡で確認されたオオノスリです。


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2015年03月19日野生下のトキの今期最初の営巣確認

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。
















佐渡でも晴れて暖かな日が増え、フキノトウがあちこちから顔を出し、

ようやく春の訪れを感じられるようになりました。

トキの繁殖行動も活発になり、

3月15日には今期最初の営巣(巣作り)が確認されました。















(巣を挟むようにとまるトキのペア)

現在佐渡では、このペア以外にも、約40組あまりのペアが形成されようとしており、

各地でトキが巣材となる枝を運ぶ様子が観察されています。

佐渡の方々のトキに対するあたたかなご支援・ご協力により、トキの数が順調に増え、

モニタリングチームはトキのペア追跡に苦労しながら、嬉しい悲鳴をあげています。

今期は、野生下生まれの個体同士のペアからの雛誕生に期待がかかりますが、

良いご報告ができることを願いつつ、日々のモニタリング業務に励んでまいります。
















(愛情表現の「枝渡し」をするペア)

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2015年02月12日2月の佐渡

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

まだまだ寒さが厳しい2月の佐渡です。
















モニタリング業務では、日の出とともにねぐらを出るトキを追跡し、個体識別をします。

この時期のトキは繁殖に向け2羽のペアとなって行動します。
野生下のトキの繁殖状況を把握する上で、個体識別と識別場所は大変重要になります。


普段、白く比較的大きなトキを発見するのは難しいことではありません。
しかし、すべてが雪に覆われてしまうと、話は別です。



(この写真には3羽のトキが写っています)














雪原におりたトキたちを発見するのは容易ではなく、
朝のモニタリング業務中にトキを探し出すことができない日もあります。
私たちのまだまだ知らない餌場やねぐらがあるのでしょう。



放鳥後も野生下を生き抜き、雪の中へ飛び立って行くトキの姿はたくましく、
日々観察していますが、今でも感動を覚えます。


厳しい寒さが続きますが、春は近づいています。

トキのねぐらから出る時間が早くなり、日が長くなったことを実感します。


残りわずかとなった佐渡の冬を楽しみながら、トキとともに春が来るのを待ちたいと思います。


(朝日を浴びるツグミ)














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2015年02月04日トキ野生復帰タウンミーティング開催

佐渡 後藤 由香

 2015年になり早1ヶ月が経ちました。

 佐渡自然保護官事務所では1月21日から29日にかけて、佐渡市に合併する前の旧市町村10カ所で「トキ野生復帰タウンミーティング」を開催しました。

 2015年は、2003年に策定された「2015年頃に小佐渡東部に60羽を定着させる」といったトキ野生復帰の目標年を迎えるということで、これまでの取り組みを振り返り、次の目標へ向かうために市民の皆様にトキに関する現状をお伝えし、幅広いご意見をいただく機会として開いたものです。

<タウンミーティングの様子>

 野生復帰の現状をお伝えするとともに、その中で皆様に再三お願いしたこととして「トキを見かけたらご連絡下さい」ということがあります。

 今佐渡では、トキの数が増える一方で、モニタリングを行う人員数は変わらない状況となっているため、市民の方からの情報は喉から手が出るほどありがたいものです。しかし、数の増加とともにトキの姿を市民が見慣れてきていることもあってか、寄せられる情報は最近減る傾向にあるため、これから始まる繁殖期のペア行動の情報を是非いただきたいということで、以下のチラシとともに改めて呼びかけました。

あっ!トキだ.pdf

 

 また、今回のミーティングを通じて、情報をいただいた際の対応が大切だということを教えられました。
トキの情報のため電話をしたある方は、「その情報はもう必要ない」といった応対をされたため、今後連絡はしないと思ったということでした。情報がどんな内容でも感謝の心を忘れず対応することを一層心がけたいと思いました。

 他にも、トキの営巣場所によっては、住民の方にお願いして敷地内に入らせていただき観察を行うこともあり、市民の方の協力なくては出来ないことが多くあります。今後もそのこと忘れず、感謝の気持ちを持って市民の方々と一緒にトキを見守っていきたいです。

今本州では、石川県珠洲市と新潟県村上市に1羽ずついることが確認されています。

皆様も是非、本州でも佐渡に来たときでも、トキをみかけましたら情報をお寄せ下さい!!









本年もよろしくお願いいたします。

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2015年01月23日2015年1月佐渡でのトキの様子

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

















佐渡島内のトキたちは繁殖に向けて羽根の着色が進んでいます。
この着色した羽根は「生殖羽」と呼ばれ、トキが繁殖可能な状態であることを表します。トキは繁殖期が近づくと首のあたりの黒い皮膚が厚くなり、粉状になってはがれ落ちます。これを水浴びの後にこすりつけることにより、頭から背中にかけて羽根の色が黒く変化します。これは巣で卵を抱く際の保護色の役目も果たすと考えられています。

(黒く着色したトキが顔を出しています。)

















トキの行動にも変化があらわれています。最近のモニタリング業務中には、枝渡し、相互羽繕い、擬交尾といった求愛行動が観察されています。攻撃にも使う相手の嘴を受け止め羽繕いを許すことは、仲の良さの表れです。

(求愛行動の一つの擬交尾)



















現在佐渡島内には137羽のトキが生存しています。2012年に野生下で36年ぶりに雛が誕生し、昨年にかけて3年連続で繁殖に成功しています。2015年も多くの雛が巣立ち佐渡の空を舞う姿が見られることを願いながら、私たちは日々モニタリング業務に取り組んでいます。

皆様、どうぞ本年もよろしくお願いいたします。

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2014年11月05日はじめまして!

佐渡 近藤陽子

皆様、はじめまして!
佐渡自然保護官事務所の近藤陽子と申します。
10月1日付けで自然保護官補佐に着任しました。

どうぞよろしくお願いします。


トキのモニタリング業務を始めて約一ヶ月が経ちました。トキの識別ではトキの脚についているナンバーリングの数字とカラーリングの色を見ます。これがなかなか難しいのです。トキたちは稲刈りの終わった田んぼやあぜで餌をさがしていることが多く、ちょうどリングが草や刈り終わった稲に隠れてしまい見えません。見えても動きまわっているので、識別するチャンスは脚を上げた一瞬だったり立ち止まった瞬間だったりとかなりの集中力を要します。しかし、識別できたときの喜びは格別!もっともっと修行を積んで、トキの野生復帰に貢献していきたいです。




モニタリング中にはトキの他、様々な野鳥を見ることができます。



オオヒシクイ




コハクチョウ




マガン

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2014年08月06日トキの野生復帰特別展

佐渡 平野 邦典

皆様、こんにちは。8月になりました。
 佐渡では、連日30℃を超える真夏日が続いており、トキも木陰などで休息をとることが多くなっています。皆様も体調管理には充分ご注意下さい。


休息するトキ2羽

現在、山梨県にある環境省生物多様性センターにて、「トキの野生復帰特別展」が開催されています。
    
    ■場所:環境省生物多様性センター
    ■期間:7月15日(火)~9月30日(火) 9時~17時
    
トキがどんな鳥なのか、どのような取り組みが行われているかを紹介する特別展です。
 
展示の様子1


展示の様子2


展示の様子3

8月3日には、私も特別展に参加し、トキの野生復帰についての講義を行ってきました。
 トキに興味がある方が多く、佐渡以外でもトキへの注目度が高いことを認識しました。
 質問やクイズにも積極的に応えてくれる方も多く、意識の高さにびっくりすると同時に嬉しくもありました。短い時間でしたが、とても貴重な経験をさせていただきました。
    

講義中
    
特別展は9月30日まで開催していますので、皆様も是非足をお運び下さい。

http://www.biodic.go.jp/event/2014/nipponia.pdf
(トキの野生復帰特別展パンフレット)



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2014年07月25日2014年野生下のトキの繁殖期報告

佐渡 後藤 由香

皆様こんにちは。佐渡の後藤です。
日記の更新が滞ってしまいすみません。
今回は、その間めまぐるしくあっという間に過ぎたトキの繁殖期について報告したいと思います。

2014年の繁殖期は、35組が営巣し、そのうち14組から36羽のヒナが誕生、さらにそのうち11組から31羽が巣立つという結果となりました。
野生下のトキの全体数が増えたこともあるとは思いますが、巣立ちまで至った羽数は一昨年の8羽、昨年の4羽と比べかなりの好成績となりました。嬉しい限りです。

今年最初に巣立った幼鳥

今年は、2012年に野外で生まれた個体が繁殖可能な2歳になるということで、野生下のトキで3世代目となる「3世」とも呼ばれるヒナの誕生が期待されていました。
結果は、野外生まれのオス(2歳)/放鳥トキのメス(3歳・№127 )ペアと放鳥トキのオス(5歳・№74)/野外生まれのメス(2歳)ペアの2組からそれぞれ2羽、3羽の合計5羽が巣立ちました。
しかし、既にその5羽のうち1羽の死亡が確認されており、その他にも1羽の幼鳥の死亡が確認されています。
去年一昨年の幼鳥は、巣立ち後1年近く全羽が確認されていました。巣立ち数が増えればそれだけ事故などに遭う個体が出てくるのは仕方がないことだと思いますが、野外で生きていくことの厳しさを改めて実感させられました。

畑で餌を探すトキ「3世」

巣立ち率が上がったことの他にも、嬉しいことがありました。
これまで、一度営巣を放棄し、2回目に作った巣では繁殖は成功しないとみられていましたが、それを覆すペアが出てきたのです。
そのペアは、1度は産卵までしたものの何らかの理由で巣を放棄しましたが、再び場所を変えて営巣し産卵しました。そして、3羽をふ化させ、最終的に3羽とも巣立たせました。このペアは、過去5回の繁殖期でもペアを形成し産卵はするものの、1度もふ化を成功させていなかったため、今回の成功には、皆驚き、喜びました。

また、幼鳥は巣立ち後も1ヶ月間ほどは親の給餌を受けるのですが、今期の繁殖期では、実親でないトキからも給餌を受けているとみられる様子が観察されました。トキの謎は増えるばかりです・・・

今後も、4世5世と続いていき、さらに多くの幼鳥が空を飛ぶ日が来ることが楽しみです。
幼鳥たちがどのように成長していくか、しっかりモニタリングしていきたいです。

親鳥に餌をねだる幼鳥




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