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アクティブ・レンジャー日記 [関東地区]

関東地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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佐渡

132件の記事があります。

2020年12月16日トキ写真展開催中です!

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

12月14日からトキ野生復帰の普及啓発のために「トキ写真展」を開催しているのでご紹介します!

期間:2020年12月14日(月)~2021年3月31日(水)

時間:8時~16時

場所:佐渡汽船両津港 両津南埠頭ビル2階 入場料無料

両津港ターミナル2階待合室を出て、土産物街を通り抜けた先の1番奥で写真展を開催しています。

▲会場の様子

写真展では野生下・飼育下のトキの写真などを展示しています。

野生下のトキの写真コーナーでは、親にエサをもらうヒナや群れで採餌している様子など、トキの様々な姿を捉えた写真を展示しています。

▲展示写真の1つ。野生下のトキの写真は全て今年撮影したものです!

飼育下のトキの写真は、佐渡トキ保護センターからお借りしています。

孵化したばかりのトキの写真や、まだ小さいヒナに人工給餌している様子を捉えた写真など、飼育下だからこそ撮影できた写真を展示しています。

▲卵から出てきたばかりのヒナの写真はなかなか見られません!

この他にもトキ野生復帰の取組についてのポスターや実物の1/4サイズのトキの巣、飼育下のトキに与える人工飼料の見本も展示しています。

▲実物の1/4サイズのトキの巣(左)と人工飼料(右)

両津港にお立ち寄りの際は是非ご覧ください!

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2020年12月14日トキの威嚇行動

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

先日、冬期湛水している水田にコハクチョウとオオハクチョウがおりていました。トキの餌となる生きものが育まれる冬期湛水。ハクチョウなどの渡り鳥にとっても大切な餌場や休息場所になっているようです。

さて、ハクチョウの近くで餌を探すトキたちを観察していた際、トキ同士の小競り合いを目撃しました。

今回は、トキの威嚇行動について紹介します。

(※日頃観察している私なりの解釈であり、科学的に証明されているものではありません)

トキの小競り合いは、とまり木の取り合い(良い休息場所の確保)や餌場の取り合いをする時に見られます。餌場の取り合いと言っても、水のたまった同じわだちに一緒に頭を突っ込んで食べるような至近距離の時に生じることが多く、水田に広く散って餌を探しているときにはあまり起こりません。

この日、あぜに沿って餌を探しながら進んでいたトキ2羽が、ちょうど鉢合わせになるような状況で小競り合いは起こりました。

鉢合わせになった2羽のトキ。お互い頭を低くして相手の出方を見ているようです。

(左側のトキは今年9月に放鳥されたトキで、背中には、放鳥したトキの行動を調べるために装着されたGPS発信器が付いています)

2羽とも大きく鳴きながら威嚇を始めました。右側にいたトキが翼を下げて初列風切羽を広げています。初列風切羽は特に「とき色」が濃い部分ですが、これを見せつけることで何か意味があるのかもしれません。

数秒鳴き合った後、GPSの付いたトキが鳴きながら相手をつつこうとしています。

同じくGPSの付いたトキが、付近に落ちていた枯草(武器のつもり?)をくわえ、のっし!のっし!と大股で追いかけます。

相手のトキは退散しました。枯草をくわえているGPS付きのトキは追うのをやめ、何となく満足そうに見えます。

小競り合いの起こった水田は広く、追いやられたトキは数メートル離れた場所で再び落ち着いて餌を探し始めました。

小枝や枯草などを渡す行為は、トキの求愛行動としても知られています。


<お互いに枯草をくわえ合うトキのペア>

ですが、必ずしも枯草をくわえて相手に近付くことが求愛行動というわけではないようです。

トキの行動には様々なパターンがあり、私たちが理解しているのは、そのごく一部なのでしょう。

先入観にとらわれることなく、よく観察し、トキへの理解を深めていきたいと思いました。

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2020年12月03日ねぐら出一斉カウント調査

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

佐渡の紅葉もピークを過ぎてきたようで、いよいよ冬が迫ってきていることを実感します。去年はそれほど多く雪は降りませんでしたが、今年はどうなるのでしょうか。

▲葉が散ってしまう前に、なんとか秋らしい写真が撮れました

さて、そんな中11月17日~20日に今年2回目の「トキのねぐら出一斉カウント調査」が行われました。

これは、ねぐらから飛び立つトキを一度に数える調査で す。ねぐらに集まるトキが最も多くなる9月と11月に、環境省が地域の活動団体の皆様と協力して行っています 。

この調査で得られた記録は、佐渡島内の野生下トキの個体数を推定するために使われます。

「一度に数える」とは言っても、野生下のトキは島内のあちこちに分散しており、ねぐらもたくさんあります。到底1日では調査できないので、島内を大きく3つのエリア(東側:両津・新穂・金井地区、西側:畑野・真野・佐和田・相川地区、南側:羽茂、赤泊地区)に分けて、計3日間(追加調査を行うこともあるので4日間になることも)で調査を行っています。

普段のモニタリングは環境省・新潟大学・地域のボランティアの方々からなるモニタリングチームで行っていますが、この調査を行うためには各ねぐらを観察する調査者が足りません。そこで「人・トキの共生の島づくり協議会」の構成団体やその関係者にも協力してもらい、今回は計39名で調査を行いました。

▲ねぐら出するトキ(この写真は別の時期に撮影したものです)

この調査の前にモニタリングチームではトキのねぐら探しを行います。

トキは毎日特定の場所でねぐらをとるのではなく、頻繁にねぐらの場所を変えます。そのため、急に新たなねぐらが出来たり、今までたくさんのトキが使っていたねぐらが使われなくなったりすることもあります。一斉カウント調査で正確にトキの個体数を数えるためには、事前にトキがねぐら出している場所を把握しておく必要があります。

使っているねぐらを見つけるには、過去にねぐらになっていた記録のある林や地域住民の目撃情報があった近辺の林を観察し、ねぐら出があるかどうかを確認します。

時には、エサ場におりているトキの羽数と、その周辺のねぐらから飛び立ったトキの羽数の違いもヒントになることがあります。

例えば、観察していた各ねぐらから飛び立ったトキが合計5羽だったのにもかかわらず、周辺のエサ場に10羽もトキがいたとしたら、その付近に別のねぐらがあるかもしれない!と考えるのです。

ちょっとした推理ゲームみたいですよね。

▲他の場所からねぐら出しているのかも!

もっとも、遠く離れた所からねぐら出したトキが飛んできて合流しただけとも考えられるので、その辺りは他の地点の記録なども参考にしながら判断します。

そんな事前調査を終えて迎えた調査当日。

トキは日が昇り始めると活動しだすので、調査者は日の出前に各ねぐら周辺にスタンバイします。最初は暗い車の中で一人ねぐら出を待つので寂しいのですが、辺りが明るくなり始めるとトキのねぐら出があちこちで始まり、「○○から20羽出ました!」「××から3羽!あっ・・・4羽!」などと無線が飛び交って賑やかになります。

ちなみに、私も調査日1日目と3日目はねぐらの付近でスタンバイして羽数を数える役割でしたが、残念ながら両日とも私が観察していたねぐらからはトキが出てきませんでした・・・・。

さて、今回の調査結果ですが、佐渡島内24か所のねぐらから合計388羽のねぐら出を確認することができました!現在、島内には野生下のトキが458羽生息していると推定されているので、8割程度の確認となりました。

次のねぐら出一斉カウント調査は来年の9月。

その頃には、野生下のトキはどのくらいの個体数になっているのでしょうか。

▲多くのトキがいる平野部からはずいぶんと離れた場所でねぐら出していたトキ

追加調査で確認したこのトキたちもきちんとカウント数に含めました

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2020年11月27日鳥インフルエンザ対策

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

環境省が実施している調査において、11月16日(月)に新潟県阿賀野市で採取した環境試料(水)から、11月25日(水)に高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されました。

新潟県内での発生ということで、佐渡自然保護官事務所がある佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションでは、トキたちを感染から守るため、敷地内に消石灰がまかれました。消石灰には消毒効果があります。

<野生復帰ステーション入り口。門の外には靴裏消毒用の消毒槽が設置されています。>

<消石灰散布の様子>

また、鳥インフルエンザウイルスを持ち込まないために、トキを飼育しているエリア内への車両(職員の車両も含む)の進入は原則禁止になり、私たち職員がこのエリアに入る際は、靴裏の消毒を行います。


<敷地内数カ所に設置された靴裏消毒槽>

トキの飼育でどうしても使う必要がある車両については、逆性石けんを用いて車両をしっかり消毒します。


<車両消毒のための逆性石けんが含まれているマット>

<逆性石けん噴霧器>

<車両消毒の様子>

11月27日時点では佐渡での高病原性鳥インフルエンザの確認はありませんが、鳥インフルエンザウイルスを運ぶとされるガンカモ類は多数飛来しています。

トキがどの程度鳥インフルエンザにかかりやすいのかは不明ですが、細心の注意を払ってできうる限りの対策に努めたいと思います。

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2020年11月20日トキが飛び立つ前に見せる行動

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

私たち佐渡のアクティブ・レンジャーは、佐渡の野生下で暮らすトキのモニタリングを主な業務としています。トキのモニタリングで得たデータは、トキ野生復帰の取組の評価や今後の事業の目標・方針を立てるために活用されます。

トキのモニタリングでは、トキの脚に装着されている足環(あしわ)を確認して個体を識別し、どの個体が、いつ、どこで、何をしていたか、を記録します。こうしたモニタリングによって、トキの生存状況、繁殖結果、トキが好む環境などが分かります。

<全ての放鳥トキと野生下で誕生したトキの一部に個体識別のための足環(左脚に番号リング、右脚にカラーリング)が装着されています。>

<野生下トキの足環の識別表。佐渡市羽茂(はもち)地区で観察していたので、羽茂グループを参照し、写真の個体がB94であると分かりました。>

個体の識別は、モニタリングの基本かつ最重要要素ですが、でこぼこした水田や草の茂みを歩き回るトキの足環を読むのは至難の業です。

<手前の草に脚が隠れてしまっています。>

トキの識別にはスピードが要求されます。観察中、歩行者や車が通過したり、上空を猛禽が飛んだりして、トキが驚き飛んでしまうことがあるからです。トキが飛んでしまっては、足環を読むどころか観察すらできません。

そのため、私たちはトキが飛ぶ前に見せる行動にとても敏感です。

前置きが長くなりましたが、今回はトキが飛び立つ前に見せる行動を紹介します。

通常、モニタリングは車に乗って行います。トキを驚かさないために、観察するトキから150メートル程度(田んぼ約2枚分)離れた安全な場所で停車し、エンジンを切って観察します。エンジンを切った車は生きものとして認識されないのか、そして、車内の人間は確認しにくいのか、車の中からだとトキを警戒させずに自然な行動を観察することができます。

トキの警戒行動は、餌場にいれば、下を向いて餌を捕るのをやめ、頭を高く持ち上げて動きがとまります。水田からあぜに上がってより高い位置からこちらの様子をうかがう個体もいます。木に止まっているのであれば、動きをとめ、頭を高く持ち上げてこちらをじっと見つめます。この場合、150メートル以上離れていても、それ以上近付くと飛んでしまうので、私たちはエンジンをとめてトキを刺激しないよう、そこから観察します。しばらく車の中でじっとしていると、トキたちはまた頭を下げて餌を探し始めたり、羽繕いを始めたりします。このようにトキの警戒が解けると飛翔するリスクは軽減するので、観察を続け、スピーディに識別していきます。

 ですが、トキはいつまでも食べている訳ではありません。おなかがいっぱいになれば飛び立ちます。飛び立つ前になると、餌を捕ることに集中しなくなり、歩いたり、きょろきょろしたり、落ち着きがなくなります。そして、「コッ...コッ...」と短く鳴き始めます。鳴き始めたらほぼ確実に飛ぶので、未識別であればその個体を優先的に識別し、識別済みであれば、飛翔写真を撮影するために、一旦観察を中断し、カメラをかまえます。ファインダーをのぞきながら、トキがフンをするのを確認したら、いよいよいつでも撮影できるように心の準備を整えます。鳥は、飛び立つ前、より身を軽くするためによくフンをするからです。素早く飛び立つトキを綺麗に写真に収めるために、飛び立つ前のこうした行動が、近藤個人的には目安になっています。

 

<鳴いているトキ。のどを膨らませて鳴き声を出しています。飛び立つ前の仕草です。>

<しばらく鳴いたあと、飛び立ちました。>

<飛び立つ前にあらかじめファインダーに入れておいて撮影>

飛び立つ前に鳴くと書きましたが、何かに驚いて慌てて飛ぶ場合はほとんど鳴きません。できるだけ目立たずに危険から離れるための行動かもしれません。

日々同じ生きものを観察していると、さまざまなことが見えてきます。

観察は、言葉を話さない生きものを理解する一番の近道かもしれません。

<オスのキジに近付くトキの幼鳥。どんな会話をしているのでしょう。>

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2020年11月06日トキ野生復帰事業の普及啓発

佐渡 近藤陽子

 皆様、こんにちは。

 佐渡自然保護官事務所の近藤です。

 佐渡では朝晩冷え込む日が多くなりました。山々の紅葉が深まり、見頃を迎えています。


<野生復帰ステーションの木々も色づき始めました>

 さて、私が勤務する佐渡自然保護官事務所では、学校などから見学依頼があった場合に、トキ野生復帰についての解説や施設案内を行っています。

 佐渡自然保護官事務所は、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションという施設内にあります。ここでは、私たち佐渡自然保護官事務所と野生復帰ステーションの新潟県の職員さんとが同じ部屋で仕事をしており、見学者の対応は環境省と新潟県が協力して行うことがよくあります。その場合、新潟県はトキの飼育・繁殖・順化訓練に関する話を、私たちは野生下のトキに関する話をしています。

<手前が佐渡自然保護官事務所、奥が新潟県。新潟県側には野生復帰ステーションで飼育されているトキの様子が映し出されたモニターが並んでいます。>

 今回は、先月対応した佐渡島内の3つの学校への解説・案内の様子を紹介します。

1.佐渡高校2年生

<順化ケージ内で新潟県の獣医師からトキの訓練について説明を受ける生徒>

 新潟県職員とアクティブ・レンジャーがトキの野生復帰の取り組みのレクチャーを行い、野生復帰ステーション内、※順化ケージ、※※トキのテラスなどの施設を案内しました。

※順化ケージ

トキが野生下で生きていくために必要な飛翔能力、採餌能力、社会性などを身につけるために訓練を行う、佐渡の里山環境を再現した大型のケージ。野生復帰ステーションの敷地内にあります。

※※トキのテラス

野生下に再導入したトキを適切に観察できるとともに、トキが生息する佐渡島の自然豊かな里地里山等を展望できる施設。野生復帰ステーション管理棟から徒歩5分ほどの場所にあります。

2.新穂(にいぼ)中学校1年生

<トキのテラスのピロティで解説をしている様子>

 アクティブ・レンジャーがトキのテラスでトキの野生復帰の取り組みについて解説しました。

3.新穂小学校3年生

<新潟県の獣医師が児童からのインタビューに答える様子>

 新潟県職員とアクティブ・レンジャーが野生復帰の取り組みのレクチャーを行い、順化ケージを案内して、児童からのトキのプロとしてのインタビューに答えました。

 トキの野生復帰は、「トキの飼育・繁殖」、「生息環境の整備」、「社会環境の整備」など、様々な側面から様々な人々が関わって進められています。トキを放鳥しても生息環境が整っていなければ、地域の方の理解がなければ、野生復帰は実現しません。

 トキの野生復帰の普及啓発を通して、佐渡の豊かな自然環境に目を向け、故郷を大切に思う心が、佐渡の未来を担う子供たちに育まれてくれると嬉しいです。

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2020年10月02日第23回放鳥が行われました!

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

朝晩は冷え込むようになり、すっかり秋らしい気候になりました。

勤務を終了してから自宅に帰る頃には辺りが暗くなってきており、どんどん日が短くなっていることを実感します。

佐渡の田んぼでも稲刈りが次々と始まり、餌が採りやすい刈田にトキがたくさん舞い降りるようになっています。

さて、そんな中、第23回放鳥が9月18日と9月24日に行われました。

今回も昨年の秋放鳥と同様にハードリリース方式とソフトリリース方式の2通りで放鳥を行いました。

【ハードリリース方式:9月18日】

ハードリリース方式とは、順化訓練後のトキを放鳥場所に移動させてからすぐに放鳥する方法です。

▲今回の放鳥場所の生椿

今回は島内の生椿(はえつばき)という山間部の棚田で行いました。この場所は日本産のトキが野生絶滅する前から、故髙野高治氏がトキのためにエサ場を整備してきた場所であり、現在もご子息の髙野毅氏が中心になってエサ場整備の取組を続けています。

▲放鳥されるトキ(個体識別用に羽に色が塗られています)

当日は髙野高治氏の写真も掲げられ、生椿の自然を守る活動に携わってきた方々が見守るなか、無事に9羽のトキが放鳥されました。

【ソフトリリース方式:9月24日】

ソフトリリース方式では、トキが約3か月間過ごした順化ケージの放鳥口を開き、直接トキが野外に出て行くのを待ちます。朝6時に順化ケージの放鳥口を開き、当日の13時過ぎに全7羽が無事に飛び立ちました。

新規放鳥のトキの行動は個体によって異なり、慣れ親しんだ順化ケージ周辺をウロウロしているトキもいれば、早くもあちこちを飛び回っているトキもいます。

それぞれの個体が佐渡のどの辺りに落ち着くか、これからが楽しみです。

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2020年08月27日トキかな?サギかな?

佐渡 菅野萌

皆さんこんにちは。

佐渡自然保護官事務所の菅野です。

佐渡でも暑い日が続いていますが、朝晩は気温が下がるようになり、どことなく秋の気配を感じるようになってきました。
野生下のトキは群れでの行動が目立ってきており、今頃から12月頃までがトキを一番観察しやすい季節になります。

▲大勢で食事タイム!

今年の6月に全面オープンした野生トキ観察・展望施設「トキのテラス」から、空を飛んでいるトキを見られるチャンスも増えています。

トキのテラスで作業をしていると、お客さんが「あそこに飛んでいるのはトキじゃない?」「いや、あれはサギだよ」等と話しているのをよく耳にします。

確かに、ダイサギなどの白いサギ類(以下:サギ)とトキは、飛んでいると見分けにくいかもしれません。

▲地面におりていると、その差は一目瞭然なのですが・・・

そこで今回はトキとサギの飛び方の違いをご紹介したいと思います!

さて、次の写真はダイサギとトキがそれぞれ飛んでいる写真です。

飛んでいる姿をよく見比べてみてください。

実は、サギの飛ぶ姿とトキの飛ぶ姿には大きく違うポイントが2つあるのです。

どこが違うかわかりましたか?

ポイント①・・・首に注目!

サギは首がとても長いのですが、飛ぶときは写真のように首を折りたたんでいます。それに対してトキは首を真っ直ぐ伸ばして飛びます。「今日は飛びすぎて首が疲れたわ~」なんて思ったりしないのかな・・・と想像してしまいます。

ポイント②・・・脚に注目!

サギは尾羽よりも脚が長く見えますが、トキの脚は尾羽からほとんど出ません。

あの鳥はトキかな?と思っても後方にスラッと長い脚が見えたら、それはサギです。

▲サギの群れ

▲トキの群れ

慣れてくると遠目でもトキかサギかわかるようになるので、佐渡に来島した際には是非チェックしてみてください!

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2020年08月21日野生トキ観察・展望施設「トキのテラス」

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

新型コロナウイルスの影響で外出しにくい時期ではありますが、感染予防対策をして供用中の野生トキ観察・展望施設「トキのテラス」を紹介します。

トキのテラスは、佐渡自然保護官事務所へ続く登り坂の途中にあります。

トキのテラスの見所は何より、野生のトキが暮らす佐渡の自然環境が一望できることでしょう。


<トキのテラス屋上からの眺め 2020/08/21撮影>

春は田植え前の水を張った水田が佐渡の山と空を映し出し、夏は青々とした稲が風にそよぎ、秋は黄金色に染まった稲穂が一面に広がり、冬は雪化粧した山と平野がキラキラと輝く、四季折々の美しい景色が楽しめます。

また、屋内観察室では年表や剥製、望遠鏡などの常設展示に加え、最近のトキのねぐら出時間帯や生息数、生息密度マップなどの最新情報の掲示物、トキの野生復帰に関するパンフレットなど、様々な資料を設置しています。


トキについて学んだあとは、ぜひ屋内観察室や屋上から佐渡の景色をのんびり眺めてみてください。しばらく見ていると野生のトキが飛ぶ姿が見られるかもしれません。




<野生トキ観察・展望施設 トキのテラス>

○場所:新潟県佐渡市新穂正明寺1277

○お問い合わせ

 佐渡トキ保護センター 野生復帰ステーション

 TEL:0259-24-6151

○利用時間

 屋内観察室

 4月~11月→9:00~17:00

 12月~3月→9:00~16:00

 屋上テラスは随時利用可能ですが、降雪の状況等により予告なく閉鎖する場合がございます。


※お車でお越しの際は、トキのテラスから坂をさらに登った先にある一般駐車場(無料)をご利用ください。


野生のトキが光をあびて飛ぶ姿は息をのむ美しさです。

皆様がこの景色をご覧いただけることを願っています。

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2020年07月29日トキの繁殖期が終わりました

佐渡 近藤陽子

皆様、こんにちは。

佐渡自然保護官事務所の近藤です。

<佐渡自然保護官事務所敷地内のナラの木にやってきた昆虫たち>

今年の夏は雨が続きますね。

連日、報道で豪雨による被災地の状況を見ますが、心が痛みます。

亡くなられた方に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、ご遺族と被災された方々へ心からお見舞い申し上げます。支援が行き届き、必要が満たされ、1日も早い復旧・復興を心より願っております。

新潟県佐渡市では、7月3日にモニタリング対象となっていた野生下のトキのペアの繁殖が終了しました。

※詳しくはこちら

今期、誕生を確認したヒナの数は83羽。

うち、巣立ちが確認できたのは67羽でした。

誕生したヒナが全て巣立てるわけではありません。

今回の繁殖期間中、私が観察を続けていた巣のうちの1つで、ヒナが動かなくなっているのを確認しました。親鳥がしきりにヒナを羽繕いしますが、全く動きがありません。

3羽いたヒナのうち2羽が巣内で死亡していました。

残る1羽は、見つかりませんでした。

間もなく巣立ちを迎えるはずだったヒナ3羽。

天敵に襲われたようです。

誕生から見守ってきた私には、とても悲しい現実でした。

トキの放鳥が始まって12年。

佐渡では日常的にトキが見られるようになりました。

青空を光を浴びて飛ぶトキ。

彼らの美しさの背景に、厳しい環境を生き抜いてきた強さが見えます。

もしトキを見つけたら、彼らのたどってきた道のりにも思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

大空を飛ぶNo.135。野生下では最高齢の14歳オス。

今年初めて繁殖に成功し、ヒナ1羽を巣立たせました。

私たちが目にする鳥たち1羽1羽にも、多くの試練を乗り越えて今があるのかもしれません。

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